女子W杯を取材、現地観戦の魅力 「松原渓のスポーツ百景」
(1)開催国の盛り上がり、力の入れ具合を実感
街中にも大きなポスターが登場(写真はカナダ女子代表) 【松原渓】
スタジアム周辺にはイベントゾーンも登場 【松原渓】
スタジアムの外には選手の絵が(写真は安藤梢選手) 【松原渓】
優勝した米国は“女子サッカー大国”と言われるほど、女子サッカーが盛んな国でもある。米国にとって準ホームとも言える隣国カナダでの開催だったこともあり、決勝戦では大勢の米国人サポーターがカナダに入国。ということは……決勝戦の会場は日本にとっては超アウェー! 「USA! USA!」の大歓声がスタジアムを振るわせ、地響きのような振動に身体がこわばるほどだった。本当のアウェーってこういうことなのか……と実感する、すごい体験だった。
(2)他国のサポーターと交流を楽しむ
オフィシャルショップで応援グッズやお土産を購入 【松原渓】
今回もさまざまな応援スタイルがあり、ユニフォームを着たり、タオルマフラーを巻くオーソドックスなスタイルに加えて、身体や顔にペイントをしたり、大きな国旗をマントのようにまとったり、背の高い帽子やマジックブーツ、被りものから着ぐるみまで……。なんでもありの応援スタイルに楽しませてもらった。
対戦国以外のサポーターも会場に来ていて、一緒にスタジアムを盛り上げた。スタンドの人たちで作るウェーブや、会場に流れる音楽に合わせてダンスをしたり。特に決勝当日は、試合開始の数時間前から大勢のサポーターがスタジアム周辺で応援合戦を繰り広げていて、とても華やかな雰囲気だった。お土産は現地ならではのオフィシャルグッズも良いし、街中の雑貨店などを巡ってみるのも楽しい。
(3)出費を抑えて観光も楽しむ!
車窓から見える大自然 【松原渓】
早めに予約すれば確実に確保できるし、もちろん出費も抑えられる。とはいえ、W杯のようなトーナメント戦では、応援するチームがグループリーグを何位で通過するかによって試合会場が変わることも多い。チームの結果を見ながら予約すると、どうしてもギリギリになってしまうのは悩みどころだ。
しかしそういう場合でも、選択肢は以前に比べると増えている。インターネットの普及で、今はさまざまなサイトから宿泊施設を一発で検索できる。また、現地の人の家で1泊〜ホームステイができたり、長期になる場合は家を借りられる予約サイトなどもある。キャンセル料などを発生させずにうまく旅程を考えるのも、出費を抑えてW杯を楽しむ1つのポイントだろう。
ちなみに今回、私は決勝トーナメントから現地に入った。そこで、少々手荒な方法ではあったのだけれど、1カ月半前の段階で「グループリーグ1位通過、決勝戦まで勝ち上がる」ことを予想して、ホテルと国内移動も含めたフライトを予約した(料金はかかるが、いざとなればキャンセルも可能)。イチかバチかの賭けではあったけれど……なでしこジャパンを信じた結果、予想通りに勝ち進んでくれたのは嬉しかった!
スタジアムから徒歩圏内の現地の女性の家にホームステイさせてもらい、とても快適に過ごすことができた。また、親戚のつながりで、バンクーバー在住の日本人ご夫婦のお宅にも数日間お世話になった。近くの観光スポットを教えてもらい、取材の合間にプチ観光やショッピングも楽しめた♪
食事も楽しみました♪ 【松原渓】
サッカーに限らず、スポーツイベントを現地で観ることの魅力は、応援するチームの勝敗に熱狂することだけではない。来年はブラジルでリオデジャネイロ五輪が開催される。これまで生で見たことのない競技を、ぜひ現地で観戦してみたいなぁと思っている。
また、なでしこジャパンのキャプテン宮間選手が話していたように、女子サッカーの人気を「ブームではなく文化に」していくために、微力でも貢献できるよう、精力的に取材活動を続けていきたいと思う。