９０年代後半、日本でも放映されたＴＶ版『ニキータ』に主演したペータ・ウィルソンは、現在４４歳。だが、さすが元モデルでアクションスター。１７８センチの長身と、バランスの良いすらりとしたボディは、あいかわらずだ。

　最近スクリーンから遠ざかっていた彼女は、先月、Ｌ.Ａ.のトレンディなエリア、アボットキニー・ブルバードに、ランジェリーショップをオープンした。ブランドの名前は、“ワイリー・ウィルソン”。見た目もエレガントで美しいが、アクティブな女性にうれしい機能性と心地よさが、何よりの特徴だ。

　ワイリー・ウィルソンのブラの特徴は、ワイヤーを使っていないこと。「私自身、ブラのワイヤーは嫌い。でも、女性は、プッシュアップ効果を求めて、我慢しているのよ。これを何とかしたいと思ったの」とウィルソン。

　解決法のひとつは、思いもかけない形で現れた。このブランドを立ち上げるまで、洋裁の知識などゼロだったウィルソンは、ある時、製造過程で、片方だけ、布地を逆に使ってしまい、その間違ったほうだけが、胸を大きく引き上げることが分かったのだ。

　もうひとつのアイデアは、昔、軍隊に入っていた父親との会話から生まれた。軍服のパンツは絶対にずれなかったと聞いた彼女は、どんなゴムが使われているかをリサーチし、同じものをワイヤーの代わりに使うことにする。

　ストラップの形を自由自在に変えられるのも便利だ。昼間は普通の形にしておき、背中が大きく開いたドレスを着る時は、ストラップが見えない形に調整すればいい。

「私が想定する顧客は、私みたいな人。いつどこでアクティブな行動を取りたくなったり、他人を手助けしたいと思うか、分からない。つけ心地がよく、動きやすいことは、すごく重要なの」