和のたしなみを学ぶ・抜刀術 「松原渓のスポーツ百景」
和の「心」の世界に触れてみたい
そう考えると、「◯◯道」は、気軽な感覚で始められるものではなさそう……とも思う。とはいえ、最近は体験教室などもいろいろなところでやっているし、何事も体験して、その魅力に触れてみたい。
以前から興味があったけれど、きっかけを見つけられずにいたのが、「和のたしなみ」を学ぶ「道」。茶道、書道、居合道、華道などだ。その所作やを学ぶことで、日本人が大切にしてきた「心」の世界に触れてみたいと思った。それに、小さい頃から外で「動」き回っていた私にとって、「静」を重んじる空間の中での鍛錬は、発見も多いのではないかと思ったからだ。
初回は抜刀術に挑戦
初回は、「抜刀」。抜刀術は居合術とも言われ、日本刀を鞘に納めたところから、抜き、斬り、納めるところまでの一連の動きで構成される。抜刀と聞いてイメージするのは、『ルパン三世』に出てくる居合の達人、石川五ェ門。質素な和服を身にまとう五ェ門は、飛んで来る銃の弾を1つ残らず斬る離れ業を見せる。時におっちょこちょいな一面も見せ、私も好きなキャラクターだ。
昔、「刀には神が宿る」と言われ、武士の魂でもあったという。古来から伝わる日本刀を通じて、そんな歴史に触れられるのも嬉しい。他にも時代劇が好きだったり、袴姿の美しさなども居合いを始める理由になりそうだ。