簡単で栄養たっぷり「アスリート弁当」 食欲コンサルタントの健康レシピ

村山彩

簡単で美味しく栄養たっぷり

【村山彩】

 今回は品数が多いので、ひとつずつ簡単に解説をしていくと……。
【ご飯】は白米を一部玄米に変えたり、雑穀を足すと、ビタミン・ミネラルなどの栄養価が簡単にアップします。今回は発芽玄米に、不足しがちで重要な栄養素「カルシウム」を多く含むじゃこと、疲労回復クエン酸の梅干しを加えました。梅干しは持ち運び時間の長いお弁当の味方である「殺菌作用」もあります。真ん中にどんと置くのではなく、散らして入れるとより効果的です。

【豚と厚揚げのキムチ炒め】では、疲労回復効果のある「ビタミンB1」を多く含む豚をメインで使用。さらに厚揚げを加えることで、動物性・植物性の両方からタンパク質をダブル摂取。味付けは調味料を使わず簡単にキムチで。キムチは整腸作用のある発酵食品かつ、こちらもビタミンB1が豊富な優秀食材。何より、アスリートには嬉しいご飯が進むおかずですね。

【ほうれん草としめじのゴマ和え】はゆでて和えるだけの簡単レシピですが、これまた不足しがちで重要な栄養素である「鉄」、きのこからは「食物繊維」を摂取できます。味付けは「抗酸化作用」抜群のたっぷりのゴマが決め手です(醤油はお好みで、レシピより分量を減らすのもおすすめです)。

「完全栄養食」である卵は、「鉄」と「食物繊維」などが豊富なひじきを加え、【ひじきの厚焼き卵】に。玉子焼きに具を加えるだけで、これまた手軽に栄養価がアップしますね。味つけは梅干しやキムチなどでしっかり塩分摂取ができているので、ごく少量の塩で(加えなくても結構です)。

 さらに、【ブロッコリーとミニトマト】も入れます。栄養価の高いブロッコリーにトマトの赤が入るだけで、彩りもぐっとよくなります。

 お味噌汁は手作り【ワカメと鰹節の味噌玉】を用意。カップにお湯を注ぐだけで、美味しくいただけますよ。冷凍もできるのでとても便利です。最後に、デザートは手軽に食べることができ、アスリートに必要な栄養素がしっかり含まれる【バナナ】。価格が1年を通して安定しているのも嬉しいですね。

ハードルを下げることが継続できるコツ

【Getty Images】

 コストや効率を考えて、常備菜にできるものは一気に作ってしまいます。また、毎日続けるのが難しいという方は、ブロッコリーやトマトだけ、野菜の副菜一品、味噌玉、ご飯の上にかけるものなど、どれか1つを持参することもオススメです。ハードルを下げることが継続できるコツです。
「自分が愛情を込めて作ったもので、自分の心と体が作られる」
 とってもステキなことですね。

 来シーズンもまたお世話になることになりました。引き続きどうぞよろしくお願い致します。

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著者プロフィール

食欲コンサルタント、日本初のアスリートフードマイスター、野菜ソムリエ。2012年7月、館山トライアスロン総合優勝。2014年 ironman 70.3 台湾エイジ優勝 。現役トライアスリートとしての知識と経験を生かし、プロアスリートやアマチュアランナーへ食事指導と運動指導を行っている。そのほか、テレビ、雑誌、ラジオ、イベントを通じてランニングと食事についての幅広い活動を行う。13年12月に『あなたは半年前に食べたものでできている』、15年2月に『あなたは半年前に食べたものでできている 実践編』(ともにサンマーク出版)を上梓

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