全身運動のボルダリングに挑戦! 「松原渓のスポーツ百景」

松原渓

通える「ジム」を探して

オシャレなカラビナでファッション性もアップ! 【松原渓】

 じわじわと全国で数を増やしているボルダリングスポットだが、都内でも60以上の施設があるという。そこで、「通える」ジムを探すべく、家から比較的近いボルダリングジムに行ってみた。

 室内に入ってまず目を引くのが、その派手な見た目。壁一面に色とりどりのホールドが散りばめられていて、遊び心がくすぐられる。この日は平日のお昼時にもかかわらず、私を含めて7人ほどのお客さんがいた。年配の方もいたし、よく通っているというお母さんと息子もいた。とはいえ、私を含め、おひとり様が圧倒的多数だったのには勇気づけられた。

 ボルダリングを始めるために必要なクライミングシューズとチョークバッグは、大抵のジムでレンタルしてくれるため、買う必要がない(シューズのレンタル料金は200円前後)。服装は、動きやすければOK(シューズのレンタルには靴下が必要な場合が多い)。

 ちなみに、チョークバッグはオシャレなものが登山用品店やインターネット上でもたくさんラインアップされている。チョークバッグを腰にかけるカラビナもバラエティに富んでいるので、グッズを揃えて「見た目」から入るのもいいだろう。

登りきった時の達成感はかなりのもの

レベルは10段階に分かれていた 【松原渓】

 ボルダリングをするのは約半年ぶりだったけれど、久々に挑戦してみると、やっぱり楽しい! 意外ときついと感じたのが、横への動き。上に行くのは足腰のバネなどを使って行けるのだけれど、横の動きはバランスを崩しやすいので、手(足)を出しては引っ込め、慎重になる。ただ、スピード感も大切で、「次のホールドどこにしよう……」などと迷っているうちに、腕がプルプルしてきて、落ちてしまう。

 慣れてくると、ジムの方からコツも教えてもらえた。「肘はなるべく伸ばして、下半身だけ移動させるイメージで足を移動させること。手を出す時に初めて上半身を動かす」など。自然とこの動きができるようになった時、私ももっと上のレベルが目指せるはず。

 私が行ったジムでは難易度が10段階に分かれていて、ホールドの横にレベルごとに色分けされたテープが貼ってある。挑戦する難易度(色)を決めたら、その色のホールドだけを使って登るのだ。

下から持つアンダーホールド。指の力も鍛えられる? 【松原渓】

 ホールドにもそれぞれに名称がある。いくつか挙げると、ガバ(ガバッとつかめるオーソドックスなもの)、スローパー(丸いホールド)、カチ(小さいホールド)、ポケット(真ん中に空いた穴に指を入れる)、アンダーホールド(下から持つホールド)……などなど。また、つかみ方も「アンダー」、カチ持ち(カチを持つ際の手の形)、「オープンハンド」など、それぞれに呼び方があるそうだ。
 私は残念なことに、今回は3段階目のレベルでギブアップ。 隣で登っていたお兄さんはなんと最上級レベルをこなしていた。その動きたるやスパイダーマンのようで、格好良かったなぁ!ただ、一番簡単なコースでも、登りきった時の達成感はかなりのもの。これはクセになるのも分かる!

 最近では、ホールドを購入して、自宅に”プライベートウォール”を作ってしまう人もいるそう。色鮮やかなホールドは、インテリアとしてもきっとオシャレだと思う。

奥深いクライミングの世界

 今回、ボルダリングについていろいろと調べているうちに、クライミングの世界の広さ(深さ)にも触れた。「ロッククライミング」(岩を登る)の他に、「アイスクライミング」(氷の壁を登る)、「シャワークライミング」(沢や滝を登る)、「ツリークライミング」(木登り)なども、機会があればやってみたい。

 「登る」という行為は、人間の根源的な欲求を満たしてくれる魅力があるのかもしれない。いずれにしても、ボルダリングの技術は、そういったさまざまなクライミング競技にも応用できる。私もこれから訪れる忘年会シーズンに向け、体調を整えるためにも「ボルダリングジム通い」を始めてみたい。

今回撮った写真はちょっと腰が引けていたので……いずれは、もっと絵になる写真を撮りたいなぁ……。

【今回知った、ボルダリングの魅力】
・ボルダリングジムは全国で増えている。
・装備はシューズとチョークのみ。どちらもレンタルできるので、リーズナブル&始めやすい
・自分の体力に応じた課題に挑戦できる。休憩などもマイペースに
・「おひとり様」が圧倒的に多い
・1時間もあればかなり楽しめる
・筋肉&代謝アップでダイエットにも最適

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著者プロフィール

サッカー番組のアシスタントMCを経て、現在はBSフジにて『INAC TV』オフィシャルキャスターを務める。2008年より、スポーツライターとしての活動もスタート。日テレ・ベレーザの下部組織であるメニーナのセレクションを受けたことがある。『キャプテン翼』の原作者である高橋陽一先生が監督を務める女子芸能人フットサルチーム「南葛シューターズ」にて現在もプレー。父親の影響で、幼少時から登山、クロスカントリー、サイクリングなど、アウトドア体験が豊富。「Yahoo!ニュース個人」(http://bylines.news.yahoo.co.jp/matsubarakei/)でも連載中

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