あなたはイチロー型?マー君型? 人の体は4種類に分けられる
【スポーツナビDo】
「4スタンス理論」っていったい何?
4スタンス理論の草案者・廣戸聡一先生にインタビュー 【スポーツナビDo】
近年、スポーツ界から熱い注目を浴びているこの「4スタンス理論」。今年のお正月にもフジテレビ系『さんタク』で紹介され、実際に明石家さんまさん、木村拓哉さんが体験したことで大きな反響を呼んだ。その驚異の新理論がついにこの夏、初のDVD化。7月30日に『廣戸聡一4スタンス理論』(よしもとアール・アンド・シー/3,888円税込)が発売された。
あらためて、4スタンス理論とはどういったものなのか――スポーツナビDo編集部は、草案者の廣戸聡一先生にインタビューを行った。
「4スタンス理論と言うのは、体の特性のことなんですが、利き目、利き手にすごく近いものと思っていただければと思います。生まれもって決まっている特性で、人間の関節の動かし方とか、体全体の動かし方の統一のされ方自体が、実は人によって違っている、ということなんです」
「そのことをよく知ることにより、自分の体という道具を無理なく使いこなしてみましょう、ということです。そうすれば健康でいられて、ケガをしなくて、体を有効活用して能率的に使える。つまり、それを知れば体を便利に使うことができるという、身体特性としての理論があるということなんですね」
イチローはつま先の内側に重心がある
まずAタイプは、きちんと安定して立ったときに自然と重心がつま先側にある人のこと。Bタイプはその重心がかかと側にある人。そして、1タイプは手・足ともに人差し指から内側に重心がある人。2タイプはその重心が薬指から外側にある人のことを言う。
さらに、A1とB2タイプは体幹を斜めに動かすクロスタイプ。A2とB1は背骨を中心に左右対称に回旋させるパラレルタイプ、という具合にも分類させることができるという。
つまり、上記のことをふまえれば、A1タイプのイチローはつま先の内側に重心があり、体幹を斜めに動かす体のタイプということになる。そういった自分の身体特性のタイプを知った上で、そのタイプに最もよく合った体の動かし方を知り、実践することで、より体を快適に、能率よく動かしていこうというのが「4スタンス理論」だ。
ソフトバンク打線好調の秘密
ロンドン五輪で団体7位入賞したフェアリージャパン(前列右が山崎浩子強化本部長) 【スポーツナビ】
廣戸先生自身は昨年から千葉ロッテのアドバイザーにも就任。「昨年のフレッシュオールスターでMVPを獲った加藤翔平選手はすごくいい選手なんですが、一時期、盗塁のスタートがなかなかうまく切れずに悩んでいたんです。そこで『こう離塁した方が走りやすいと思うよ』とアドバイスしたところ、またバンバン走れるようになりましたね」。これはもちろん、加藤のタイプに合わせた上でのアドバイスなのだが、さっそく廣戸先生の4スタンス理論が威力を発揮し始めている。千葉ロッテにはほかにも鈴木大地、井上晴哉など将来有望な若手が多くそろっているだけに、今後、4スタンス理論がどこまで浸透し、選手がレベルアップしていくか注目だろう。
さらに、廣戸先生の出身でもある武道・格闘技の世界ではこんなことがあった。
「ボビー・オロゴンが大みそかのDynamite!!(2004年)に出場しましたが、実は私、その試合でボビーのチーフトレーナーをやっていたんです」
タレント活動もしていたボビーだけに、ケガなく無事に試合を終わらせたいと陣営が思うのは当然のこと。そこで廣戸先生のもとにチーフトレーナーとしての依頼が舞い込み、これを受諾した。
「でも、試合をするからにはやっぱり勝たせてあげたい」
廣戸先生はボビーのタイプ(B2)に最適な動きの練習を施すとともに、対戦相手だったシリル・アビディのタイプを分析した上で、「相手の嫌がる動きや体勢に持っていくようにしたり、逆に相手の得意な体勢になったらすぐに離れるように」といったことを徹底アドバイス。その成果が見事実り、ボビーは無傷で試合に勝利することができた。