このように参加者からも大好評。また、ダンス部分だけじゃなく、Cozue先生の指導の特徴の１つとして、最初のストレッチや独自の要素を取り入れた準備運動にしっかり時間をかけている点がある。それだけに、その後の全身を大きく使うダンスと合わせて運動効果がすごく高い。

「運動不足解消にもダンスはとっても効果的だと思います。そのアニソンが好きで運動不足だから来てみたというダンス初心者の方が多く来てくださいますし、ダンス未経験者でも全然大丈夫です。アニメファンの方、またこのアニソンでどんなダンスをするの？と少しでも気になった方はぜひ、いっしょに踊ってほしいですね」とCozue先生。

　さらに、今回体験して思ったことは、ダンスとはめちゃくちゃ頭を使うスポーツである、ということ。もうこの年齢になると「フッ、体が覚えているさ」とはなかなかならず、頭をフル回転させながら振り付けを覚え、踊っている。四肢を動かし、脳みそを動かしと、まさにこれ“全身運動”。体細胞も脳細胞も日々退化している３０代以上こそ、ダンスをエクササイズに取り入れるべきだと思った。

　さてここで、このアニソンダンス教室を企画した株式会社スロウカーブの上條誠代表に話を聞いた。
「私どもはもともとアニメの宣伝会社をやっているんですが、最近はダンスが中学校の必須科目になったりと需要が高まっている流れの中で、そこに何かビジネスとして絡められないかと考えました。アニソンとダンスを組み合わせたものを企画すれば、うちの会社のアニメの宣伝網で告知できるので、このアニソンダンス教室をやってみようと思ったきっかけになりましたね」

　昨年の１１月からこのアニソンダンス教室がスタートし、今ではダンスの専門学校などからも問い合わせが来るなど人気を博すようになったという。現在は月１回のペースで新世紀エヴァンゲリオン「残酷な天使のテーゼ」、魔法少女まどか☆マギカ「コネクト」、マクロスＦ「ライオン」など、王道アニメソングで教室を開講している。

「おかげさまで、参加されたみなさんは『踊るのは楽しい』とおっしゃってくださっていますし、基本的に初心者の方ばかりですので、秋葉原に来るついでに気軽に立ち寄っていただいたり、ダンスレッスンの後は秋葉原の街を楽しんでいただければと思いますね」

　同じアニメファン、アニソンファンが集まるのだから、ダンス教室で初対面の方ともすぐに打ち解けられること請け合い。そして、ダンス後はそのまま秋葉原でいっしょに遊ぶこともできるから、友だちの輪もアニソンダンスを通じてどんどん広がっていきそうですね。

　ちなみに、“鬼の編集”Ｋ先輩はメチャクチャ体が硬く、「ダメだ、ついていけない……」と何度もこぼしていたのでした。

　次回のアニソンダンス教室は５月１７日（土）＆６月７日（土）に開催される。詳しくはホームページ（http://www.slowcurve.co.jp/anison_dance/）まで。

（取材・文：森永淳洋／スポーツナビ）