Wii Fitからはじまり、南極、北極を走るマラソン中毒者へ

STANDS!

失敗という言葉を定義し直すのであれば、それは「成功への機会」。

【STANDS!】

――とはいえ、小野さんのような行動力を持つ人はそういないと思います。皆、失敗を恐れるあまり腰が重くなって。なぜ、そうやってどんどんチャレンジできるのでしょうか?

小野 もともとは自分はポジティブな人間ではありませんし、挫折した経験もあります。高校時代、学年で中の下のレベルでしたが、友達の一言により東大を目指すことになって、現役では見事なぐらいキレイに散りました(笑)。

 ただ、失敗したら悔しい。だから向上心を持ってまた頑張る。次に達成できれば自信に繋がるわけですし…そういうことを繰り返して少しずつ自信をつけてきたから、どんなに高い壁であろうが逃げずにやろうと思えるのかもしれません。

――失敗で終わらすのではなく、それを糧として考えているんですね。

小野 まさにそうです。失敗という言葉の定義はなんだろうと考えた時、一般的には「出来なかった」というものですよね? ただ、見方によっては次の成長への学びが得られる機会、向上心が得られるものという、ポジティブなものとして捉えることができます。

 あのイチローでさえ、10回のうちに3回しかヒットを打てないわけです。ただ、残りの7回を失敗と捉えるのではなくて、次にヒットを打つための“機会”と捉えれば、挫折への恐怖心、チャレンジへの恐怖心は自然と薄れていくのかと。

 とにかく、機会がなければ何も生まれない。だから、僕は考えずにチャレンジしています。
――考え過ぎず、すぐに動き、機会を創出する。ノータイムポチリ、最強ですね(笑)。

小野 僕はベンチャーへの投資が本業なので、それはさすがにノータイムでは出来ません(笑)。ただ、たとえば気になる会社があって、そこに会いにいくというのは簡単に出来るわけで。

 そういうキッカケをつくるって時は何よりもスピードが大事です。自分の実現したい方向性に近づけるためには努力が必要ですけど、全てのことは機会がなければ何もはじまらない。

 機会を逃し続ければ、少しおおげさかもしれないですけど、昨日と同じ今日が死ぬまで続いていくような、つまらない人生になってしまうと思います。生きていれば日々、何かしらのキッカケがあります。それにクイックに反応することで、人生はどんどん面白くなるのかなと、僕はそう思います。

<後編に続く>


小野裕史 Hirofumi Ono
インフィニティ・ベンチャーズ LLP共同代表パートナー。シーエー・モバイル、グルーポン・ジャパン、サンシャイン牧場のRekoo Japanなど様々なベンチャーの創業/投資に携わる。ラン歴4年弱で砂漠、北極、南極、日本横断など完走し、著書マラソン中毒者(ジャンキー)発刊。 http://hiro-ono.jp

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著者プロフィール

「スポーツをプラスすれば、毎日はもっと楽しくなる」をコンセプトに、カラダを動かすことの楽しさや面白さを伝えるWEBマガジンです。STANDS!では、スポーツをはじめるにあたり、行動に移せていない潜在層に対して、「スポーツ×ビジネス」という独自の観点からのインタビュー記事や、健康に関するコンテンツ、注目イベントの紹介・レポートを配信することにより、「カラダを動かすきっかけ」を提供しています

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