「早めにマラソン挑戦を」変化する流れ=宮脇が東京マラソンで初陣
早まるマラソン挑戦の時期
出岐は青学大時代に初マラソンで快走を見せた。今大会は欠場となった 【写真は共同】
長距離の現場を取材していると、大学、実業団を問わず、多くの指導者のこうした声を耳にする。集団内での位置取り、ペース変化への対応、後半に足が動かなくなった時の処し方など、実際にマラソンを走り、自分の体で経験してこそ学べる事がある。マラソンへの取り組み方に誰にでも共通する答えがない以上、実際に走って課題を見つけるべきだという考えから出る言葉だ。
しっかりとした練習を積まずにマラソンを走れば、その後、体には大きなダメージが残るため、やみくもに挑戦すればいいというものではないが、近年の流れは歓迎すべきものと見ていいだろう。
藤原、松村ら注目選手も出場
特に藤原新(ミキハウス)は復活を期す大会だ。前回も出場予定だったが、故障により欠場。昨年12月の福岡でも途中棄権しており、ロンドン五輪後はまだマラソンを走りきっていない。東京は過去3度、2位になっている相性の良いコースだけにここから再浮上を狙う。
また松村康平(三菱重工長崎)も注目すべき存在だ。12年の別府大分毎日マラソンでは初マラソンながら日本人トップの4位(2時間11分18秒)。2戦目の昨年のびわ湖では2時間10分12秒と記録を伸ばした。ずば抜けたスピードはないが、安定してペースを刻むタイプ。周囲のスパートにどこまで反応できるかに注目だ。さらに、08年の別府大分を制した足立知弥(旭化成)も昨年のびわ湖で久々の自己ベスト更新を果たした。ベテランらしいレース巧者ぶりを見せたい。
海外からは2時間4分49秒のベストを持つモスクワ世界選手権銅メダリストのタデセ・トラ(エチオピア)や、09年、11年の世界選手権を制し、ロンドン五輪でも2位に入ったアベル・キルイ(ケニア)ら今回も有力選手が招かれた。優勝争いはハイレベルな戦いになることは間違いない。そこにどこまで日本人が絡めるだろうか。
東京マラソン2014は23日午前9時10分にスタートする。
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