羽生「金メダルのここからこそがスタート」=高橋、町田フィギュア試合後コメント

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高橋大輔「最後まであきらめずにやれた」

高橋大輔は2大会連続のメダルならず、それでも演技中には笑顔も出た 【Getty Images】

――五輪が終わって感じたことは?

高橋「今回は本当にきつかったですし、かなり大変だったんですけど、これが自分の実力だと思います。なかなか出たくても出られないですし、経験したくても経験できない場所だと思うので、こうやって3回目の五輪で滑れて良かったと思います。結果は日本代表として良い報告ができなくて残念ですけど、精いっぱい自分の中であきらめずにやったので、良かったと思います」

――冒頭の4回転について

高橋「そこは外せない部分だったので、最後まで希望を捨てずにいたかった。2本という選択肢は最初からなかったんですけど、1本は決めたいという気持ちが自分の中でありましたし、それができなかったのは残念です」

――滑り終わったときどんな気持ちが一番大きかった?

高橋「最後にちゃんと出し切れなかったところというんですかね、何とも表現しづらいです」

――終わったときは笑顔だったが?

高橋「もう受け入れるしかないので、終わったことは取り戻せないですし、最後まであきらめずにやれたので、そうなったのかなと思います」

――のびのび滑れた?

高橋「そうですね。気持ちとして強くいたいというか、演技は出し切りたいと思っていたので、できたかなと思います。お客さんも日本から多く来てくださいましたし、そういった人に向けても精いっぱいやりたかったので」

――きつかったというのはけがの影響だったのか?

高橋「正直、五輪に来るまではいろいろ調子が上がらなくて大変だったので、こっちに来て上がるかなと思う部分はあったんですけど、なかなか上がらない自分だったり、情けなく感じたりする自分もいました。でもそうじゃなくて自分は自分と思ったりだとか、いろいろ大変でした。でもすごく良い経験になりました」

「続けてきて良かった」

――ソチまでの4年間はどうだった?

高橋「結果としてバンクーバーでやめてれば良かったかなと思う人もいると思うんですけど、自分としてはモスクワでの世界選手権が終わってからソチを目指すと決めた3年間は、すごく良いことも悪いこともいっぱい経験できたと思いますし、こうやって3回五輪に来れたので続けてきて良かったなと思います」

――競技者・高橋大輔にとって五輪とは?

高橋「3回出ましたけど、シチュエーションも違うし、メンバーも変わってくるし、五輪はアスリートにとって1つの区切りだと思うので、そこに合わせるというのは大変です。最高に楽しいですけど、最高にきつい場所だと思います。アスリートにとって1番やりがいを感じる場所なんじゃないかと思います」

――今回の五輪はやり切った?

高橋「気持ちとしてはやり切った感がありますけど、演技としてはやり切れてはいないんじゃないかと思います。この大舞台でできてこそ本当の実力だと思うので、それが今の実力かなと」

――羽生が金メダルを取った。

高橋「これから彼が日本を背負っていくと思うので、こうやってメダリストが増えることは日本の男子スケーターとしては誇りに思いますし、これから引っ張っていってもらわなければ困るので、良いことだと思います」

――ここまで来れたのは羽生のおかげも大きいのか?

高橋「彼だけじゃなく、たくさんライバルもいましたし、こうお尻をたたいてくれたのは今まで戦ってきたみんなのおかげかなと感謝しています」

町田樹「ここで得た体験や学びを今後の人生に」

悔しい演技に終わった町田、それでも「最後まで戦い抜いた自分を誇りに思った」 【Getty Images】

――点数を見たときの気持ちは?

町田「得点もそうですが、演技も本当に悔しいです。成績だけではないと言いますけど、良いパフォーマンスをして、メダルを取ることが僕の絶対的な目標だったので、それがかなわなくてとても悔しいです。この五輪はとても大きな舞台でしたが、僕の人生においては通過点でしかないので、ここで得た体験や学びというのを今後の人生に大いに生かしていきたいと思っています」

――冒頭の4回転については?

町田「4回転に関しては絶対的な自信があったので、絶対に降りてこられるというのはあったし、最初に転んでしまったジャンプもランディングの直前までは絶対に降りられるという確信があったジャンプなので、それだけ完璧なテイクオフでした。それだけにあのミスというのはとても驚いてしまいました。冒頭で転倒があっただけに、プログラムの前半で肉体的にも精神的にも非常に過酷な状況になっていたんですけど、去年までの僕ならそんな過酷な中でここまでのパフォーマンスはできなかったし、最後まで演技は汚かったし、とっても泥臭く、かっこいいとは言えない演技でしたが、あきらめずに強い自分を維持し、戦い抜いた自分を誇りに思います。
 でも僕が強くなったとかじゃなく、ここまで来るのにとても多くのかけがえのない大切な方に支えられて、この舞台に立つことができたので、応援してくださった皆様に感謝したいと思っています」

――表情がずっと硬いままだったが、どんな思いだった?

町田「いろいろな感情がありました。一番大きかったのは『僕にとっての最初で最後の五輪が終わったな』と。自分の満足いく演技ができなかったのが悔しかったなというものだったんですけど、最後まで戦い抜いた自分を誇りに思ったし、団体戦からだったのでとても長い間、緊張状態で過ごしていたので、過酷でしたけど、ようやく肩の荷を下ろすことができたなと思っています」

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