“天敵”虎退治から始まるヤクルト12年ぶりのVロード=〜燕軍戦記2013〜VOL.1

菊田康彦

小川スワローズ初優勝へ「すべては勝利のため」

 とはいえ、実際にプレーするのはあくまでも選手たち。そういう意味では、昨シーズン苦しんだ畠山和洋が、オープン戦1試合を残して両リーグトップの打率.423、3本塁打と好調なのは心強い。2年連続ホームラン王のバレンティンはオランダ代表で出場したWBCの激闘で左脚を痛め、開幕戦出場が微妙なところだが、昨年は来日1年目で打率3割、21本塁打の好成績を残したミレッジ、今年からキャプテンに就任した田中浩康らは順調な調整を続けている。

 一方で開幕まで残り1週間を切ってもなお、激しいポジション争いが続いている。青木宣親(現ブリュワーズ)のメジャー移籍後、レギュラーが定まらなかった中堅手の座を野手転向4年目の雄平と入団7年目の上田剛史が争い、川端慎吾の出遅れで空席となっているショートのポジションでも、ユーティリティー返上を狙う森岡良介、右肘手術からの完全復活を目指す川島慶三、そしてルーキーの谷内亮太らがしのぎを削っている。

 今季、ヤクルトはユニフォームを一新。ホーム用には、黄金期の象徴でもあった赤ストライプを8年ぶりに復活させた。さらにスローガンはこれまでの「心をひとつに」を残しつつ、新たに「ALL FOR WIN」を掲げた。すべては勝利のために──小川監督にとってフルシーズン3年目の初優勝に向け、燕軍戦士たちがVロードの第1歩を踏み出す。

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著者プロフィール

静岡県出身。地方公務員、英会話講師などを経てライターに。メジャーリーグに精通し、2004〜08年はスカパー!MLB中継、16〜17年はスポナビライブMLBに出演。30年を超えるスワローズ・ウォッチャーでもある。著書に『燕軍戦記 スワローズ、14年ぶり優勝への軌跡』(カンゼン)。編集協力に『石川雅規のピッチングバイブル』(ベースボール・マガジン社)、『東京ヤクルトスワローズ語録集 燕之書』(セブン&アイ出版)。

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