ベニテス監督「南米のチームは決勝になると目が覚める」=クラブW杯・コリンチャンス戦後、監督会見

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試合を優位に進めたチェルシーは準優勝。ベニテス監督は「チャンスを生かせなかった」と悔やんだ 【Getty Images】

 サッカーのクラブ世界一を決めるFIFA(国際サッカー連盟)クラブワールドカップ(W杯)の決勝が16日に行われ、欧州王者のチェルシーは、南米王者のコリンチャンスに0−1で敗れた。序盤から試合を優位に進めていたチェルシーだったが、後半24分に失点。その後、猛攻を仕掛けたが、最後までゴールが遠かった。
 
 チェルシーのベニテス監督は「チャンスを生かせなかったことに尽きる」と多くの得点機を逃したことを敗因に挙げながら、「南米のチームは決勝になると目が覚める」とコリンチャンスの勝負強さを称賛した。

チャンスを生かせなかったことに尽きる

 タフな試合になることは分かっていた。コリンチャンスが大変良いチームであることも分かっていた。こうした良いチームと対戦する時は、1つのチャンスで得点できるかどうかが重要なのだが、そこで得点できなかったことが違いを生むこととなった。
 
――ケイヒルがレッドカードで退場になったことについて。それからモーゼスからオスカルに代えたことについて
 
 レッドカードもあり得たと思う。それからモーゼスのポジションだが、チャンスを作ってゴールをしないといけないというのがポイントだと思う。非常に組織だった経験のあるチームに対して、勝つこともできたと思うが、ワンチャンスをものにすることができなかった。
 
――前半と後半とで様子が変わったが?
 
 非常にフィジカルが強い相手だった。たくさんのチャレンジがあり、セカンドボールを追っていた。そしてポゼッションでも相手の質が良く、ボールをキープしながらパスを回していた。そうした相手に得点しようとしたが、フィジカルが強いチームで、試合の後半では彼らのボールキープが非常に良かった。細かく試合を分析することもできるが、とにかくチャンスを生かせなかったことに尽きる。
 
――ランパードを先発で起用としたのは南米クラブへの対策だったのか?
 
 そうだ。経験のあるいいチームで、厳しい試合になることは分かっていた。いい選手がそろっていたし、よくゲームをコントロールしていた。どんな大会でも、このような決勝という舞台でも力が出せる。(こちらとしても)1試合1試合やっているが、この後も試合をこなしていかないといけない。メンタルでも強くないといけないし、しばらくは失望するかもしれないが、切り替えていかないといけない。

ここまで来たことは評価すべき

――今後、ミッドウイークと週末に試合があるが、どう臨むのか?
 
 もちろんムードをベストに戻してから、今後の試合に臨まないといけない。しっかり出られる選手を選び、対戦相手に何をすべきか考えていく。今日のこと、ほかの試合でもポジティブなことはたくさんあった。それらを大事にして、いい思い出や学んだことを糧に改善していきたい。
 
――敗れたことによるメンタル面での問題は?
 
 いい材料もあった。ここまで来たことは評価すべきことだ。決勝まで来ることはめったにないことだし、ランパードのような選手が試合に出られるようになったし、多くの選手にとってもいい経験だったと思う。トップレベルの南米のチームと対戦できたのも良かったし、ほかの国で違う雰囲気の中でプレーできたことも今後の糧になる。失望もしたが、いい材料を持ち帰って、今後につなげていきたい。
 
――コリンチャンスがフィジカルだったことに驚いたか? フィジカルの差で敗れたと思うか?
 
 前の試合も見たので、そんなに驚いてはいない。フィジカルが強いチームであることは分かっていた。ただし、普通の試合と決勝は違う。南米のチームは決勝になると目が覚める。それは最初の数分間で分かった。選手は質も高いし、わたしたちの選手はテクニックはあるが、フィジカル面でかなわない選手が何人かいた。ただチャンスはあった。相手DFの裏を突いて、ポゼッションもカウンターもあったが、チャンスを生かせなかった。

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