「ルールで許されていることならなんでもやります」=DREAM 宮田和幸インタビュー

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7.16有明大会で高谷裕之の保持するDREAMフェザー級王座に挑戦する宮田和幸にインタビュー 【(C)DREAM OFFICIAL WEB SITE】

 7.16FIGHT FOR JAPAN『DREAM JAPAN GP FINAL −2011バンタム級日本トーナメント決勝戦−』(東京・有明コロシアム)にて、高谷裕之の保持するDREAMフェザー級王座に挑戦する宮田和幸にインタビュー。王座奪取に向けての意気込みを語った。

【取材日:6月4日/記事提供:(C)DREAM】

「自分がタイトルに挑戦することに誰も異論はないと思う」

──DREAMフェザー級王座への挑戦が決定しました

宮田「『やっと来たな』という感じですね」

──09年4月のフェザー級転向後、2年間無敗。ようやくタイトルマッチに漕ぎ着いたわけですけど、ここまでの道のりは長かったですか?

宮田「長いっちゃ長かったですね。その間、試合はもちろんですけど、自分のジムを開いたりとかやることもいっぱいあって、無我夢中でやっていたので常に「長いなぁ」とは感じていなかったですけど。まあでも、DREAMの最初の試合(『DREAM.1』ルイス・ブスカペ戦)に負けて、負けた自分が悪いんですけど、その後、グランプリがあったじゃないですか」

──09年のDREAMフェザー級GPですね

宮田「その16人の中には入れると思ったんですけど、選ばれなくて。日本人選手は別として、『自分のほうが相応しいだろう』と思うような選手も出ていたので悔しい思いもして。その後、ひとつずつ勝って今回のタイトルに漕ぎ着けたので、『ようやくだな』という思いは強いですね」

──文句なしのタイトル挑戦だと思います

宮田「そうですね。自分がタイトルに挑戦することに誰も異論はないと思います」

お互いトータルに強い者同士の戦い

お互いトータルに強い者同士の戦い「臨機応変に闘って、高谷選手のいい部分を出させないで圧倒したい」と語る 【(C)DREAM OFFICIAL WEB SITE】

──タイトルマッチということでいつも以上にモチベーションも高いんじゃないですか?

宮田「今は世界的な舞台としてUFCがあって、自分のスタイルというのは米国でも勝てる自信があるんですけど、自分は今、日本のファン、日本にいる自分の周りの人達に、自分の勝つ姿を見てもらいたいという気持ちが強いんです。特にHERO’Sのときはまだ経験がない中で強い選手とやって負けているイメージがあると思うので、ベルトを獲ればそれも払拭(ふっしょく)できると思うし。あと、自分のジムの人たちにベルトを巻く姿を見せたいという気持ちもあります」

──チャンピオン・高谷選手の印象を教えてください

宮田「全部できますよね。今は全部できないと話にならないですからね。打撃の印象が強いと思うんですけど、レスリングも強いし、意外と寝技も強い。前に一緒に練習したことあるから分かるんですけどね。試合を決めるのは打撃なのかもしれないですけど、トータルにできる選手だという印象です。この前の試合(4.9ストライクフォース:ロバート・ペラルタ戦)もネットで見たんですけど、どっちが勝ってもおかしくない感じの試合でしたし、強いと思います」

──トータルにできるという部分では宮田選手も一緒ですね

宮田「そうですね。高谷選手は打撃、自分はレスリングというふうに見られると思うんですけど、そこがお互い一番強い部分なのは間違いないんですけど、自分は今、全部できるコンプリートファイターになっている自信があります。臨機応変に闘って、高谷選手のいい部分、怖い部分を出させないで圧倒したいですね」

──臨機応変に闘う

宮田「例えば、打撃が合わなければレスリングで行ったりとか、(昨年大晦日の)宇野(薫)くんとの試合がそうだったんですけどね。そこらへんはいくらでも変えられるんですよ。打撃もレスリングも寝技もできるし、これまでは見せてないですけど引きこみからの展開というのも練習しているし。全部できるというのは自分の強みだと思います」

「節目の試合は全部勝っているので、そこは自分を信じています」

危険なジャーマンについては「ルールで許されていることなら」と、披露する可能性も 【(C)DREAM OFFICIAL WEB SITE】

──5月の『DREAM JAPAN GP』ではリング上であいさつをされましたけど、早くも「ジャーマンを決めます」と予告されていました。そこでお聞きしたいのですが、某専門誌で、普通のジャーマンではない、師匠である前田日明さん直伝の“殺人ジャーマン”について触れていましたよね

宮田「はいはい」

──しかし、あまりにも危険だから試合で使うのは前田さんから止められていると。さすがに今回はGOサインが出るんじゃないですか?

宮田「今日会ったんですけど、『アレはやっぱり危ねえな』と」

──まだお許しは出ていませんか……

宮田「まあでも、試合ですからね。ルールで許されていることなら、なんでもやりますよ」

──他に何か前田さんからアドバイスをもらったんですか?

宮田「いろいろアドバイスをしていただきました。あと、前田さんは物すごく忙しい方なんですけど、スケジュールが合えばサーキットトレーニングもお願いしたいんですよね」

──過酷なゴッチ式トレーニングですね

宮田「今の総合の選手で言うと、前田さんの一番弟子が(所)英男君で二番弟子は僕。英男君も次は大一番ですからね。気合入れてもらいたいです」

──これまでもインタビューで「この階級なら誰にも負ける気がしない」とおっしゃっていましたが、それは今回も……

宮田「一緒ですね」

──初のタイトルマッチでもそれは変わらないと

宮田「はい。もちろん勝負ですから何が起こるか分からないですけど、レスリングをやっていた頃を振り返っても、節目節目では勝ってきていますからね。レスリングのときも全部の試合に勝っているわけではなくて、負けもポツポツあったんですけど、オリンピック出場を決める大会とか、節目の試合は全部勝っているので、そこは自分を信じています。MMAを始めた当初は取りこぼしもありましたけど、今は経験も積んで、この階級ではフィジカルでは誰にも負けないと思うし、自信がありますね」

──最後に改めてタイトルマッチに向けての抱負をお願いします

宮田「次のDREAMはコアな格闘技ファンが見て楽しめる試合が多いと思うんですけど、その中でも僕と高谷選手の試合というのはかなりレベルが高い試合になると思うんですよね。日本の中量級ではなかなか見せられない試合ができると思うので、あと1カ月半、しっかり練習して臨みたいです」
■「DREAM JAPAN GP FINAL−2011バンタム級日本トーナメント決勝戦−」
7月16日(土)東京・有明コロシアム 開場16:00 開始17:00


【決定対戦カード】

<バンタム級日本トーナメント 決勝戦>
所 英男(日本/リバーサルジム武蔵小杉 所プラス)
今成正和(日本/チーム・ローケン)

<バンタム級日本トーナメント 3位決定戦>
藤原敬典(秋本道場ジャングルジャンクション/チームZST)
大沢ケンジ(日本/和術慧舟會HEARTS)

<DREAMライトヘビー級タイトルマッチ>
ゲガール・ムサシ(オランダ/チーム・ムサシ)
泉 浩(日本/プレシオス)

<DREAMフェザー級タイトルマッチ>
高谷裕之(日本/高谷軍団)
宮田和幸(日本/BRAVE)

<ライト級ワンマッチ>
川尻達也(日本/T−BLOOD)
ヴィラミー・シケリム(ブラジル/ノヴァウニオン)

<ライト級ワンマッチ>
光岡映二(日本/フリー)
ブルーノ・カルバーリョ(ブラジル/CM SYSTEM)

<ヘビー級ワンマッチ>
トッド・ダフィー(米国/グラッジ・トレーニング・センター)
ニック・ガストン(米国/8+8 Striking System(エイトプラスエイト・ストライキング・システム))
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