ドルトムントの強さの秘密=熱血指揮官と若き選手たちの優勝への道
優れたモチベーターである指揮官
クロップ監督(左)の情熱が、選手のモチベーションにつながっている 【写真:ロイター/アフロ】
「僕たちは皆、ものすごく成長したと思う。もちろん、ここまで成長できたのは監督のおかげだ。彼の情熱的なところは試合の中だけではなくて、トレーニング中にも表れているんだ。だから、僕らは監督についていこうと思えるし、監督の期待に応えようと頑張れるんだ」
例えば香川は、日本でのリハビリを終えてドルトムントに戻って来た時、監督の熱烈な歓迎を受けたという。
「『本当に、よく戻ってきてくれた。“とても、とても、とても”会いたかった』って言われました(笑)」
“過剰”とも言えるまでの情熱が選手に伝わり、選手たちはサッカーに対して真摯(しんし)に取り組む。ドルトムントには熱が渦巻いているのだ。
来季への課題
バルセロナに例えるならば、シャヒンはシャビのような存在だ。チームに欠くことのできない選手である。彼がいなくなったら、果たして今季のような戦いを続けることができるかどうか。
「若いドルトムントは未来のあるチーム」「ドルトムントの優勝はセンセーショナルなものであっても、決して運に恵まれたからではない」――そんな言葉がドイツメディアをにぎわしている。だが、来季以降も賛辞通りの戦いを見せられるかは不透明だ。ドルトムントの本当の価値が決まるのは、来シーズン以降の戦いにかかっているのかもしれない。
<了>