横綱・日大三を倒す! 明徳義塾が練る「正攻法」と「秘策」=第83回選抜高校野球・直前リポート
四国の雄、明徳義塾。初戦で優勝候補の日大三と対峙する。写真は、今大会屈指の好打者・4番の北川倫太郎 【寺下友徳】
想いを形にするため。「頑張る」ことはとても難しいことですが、今こそみんなで自分たちのできることを頑張りましょう。
「横綱」に対峙する明徳義塾高の「正攻法」
エース左腕の尾松義生。本番へ向け、調子は上々だ 【寺下友徳】
ただしそんな四国の雄も今大会ばかりは下馬評が低い。大会3日目第1試合に予定されている初戦の相手は昨秋の明治神宮大会を制覇し、今大会も優勝候補筆頭としてあげられる日大三高(東京)であり、相手エース吉永健太朗のような最速145キロ超を投ずる右腕も現在の四国地域には存在しないため、バーチャルな速球もこれまで体感できていない。指揮官がよくたとえ話にする大相撲でいえば「横綱に対峙(たいじ)する前頭筆頭」のような構図なのだ。
コーチの評価も高い、2年生捕手の杉原賢吾 【寺下友徳】
そのほかにも明徳義塾高には「ボールの切れ、回転は冬を越えて良くなった」とストレート強化の成果を語るエース左腕の尾松義生(3年)、「上級生にもしっかり言えるし、上級生も雰囲気を作ってくれるキャラクターをしている。彼がいなかったら昨夏も甲子園は難しかった」と佐藤洋コーチも高い評価を与える捕手の杉原賢吾(2年)などのタレントが多数健在。四国大会を圧倒的な力で制した彼らの「正攻法」は、この時点で横綱相手にも決して侮れないレベルにまで達している。