いざ準決勝へ、残り2つのイスをかけて熱きバトル=TUFシーズン10 第11週
マックスウィーニー(右)がミトリオンを倒し準決勝へ 【UFC公式モバイル】
まず問題は、準々決勝ジェイムス・マックスウィーニーの相手だ。マット・ミトリオンにゴーサインが出るのか、はたまた急きょここでキンボ・スライス復活となるのか。
そんな折、ダナ・ホワイトは誰もミトリオンの代役を直訴してこないことに驚きを覚えていた。確かに代替となればキンボが有力ではあるが、そのキンボが膝の怪我を抱えていることぐらい皆が知っているはず。
診断の結果、キンボは関節炎を起こしているが、コルチゾン注射で治療が可能とされた。しかし頑なにこの治療を拒否したキンボの復活は、ここで消えてしまった。
「ここ(TUF)に来てチャレンジしたことには敬意を示すが、まさかここで可能性を切ってしまうとは思わなかった」とダナ。
キンボは「キャリアでも試合を断ったことは一度もない。それだけ今回の決断は難しいものだった。ただこのレベルのMMAで戦うには、賢くなければならない。ジェイムス・マックスウィーニーほどのキックボクサーと戦えるコンディションでは決してない」と説明した。
キャリア絶望の診断を受けたジュンクだが……
しかし、ファイターの中に表情を曇らせる者が一人いた。ミトリオンに1回戦で敗れたスコット・ジュンクである。なんと負傷した眼下の状態が悪く、キャリア絶望の宣告を受けたのだ。
診断の結果発覚したのは、網膜にあった2つの損傷。「俺は6年間ファイトしかしていないんだ。医者にもう2度と戦えないなんと宣告されたら、俺は『そんなわけがない』って言い返すことしかできない」
ジムへ向かう車中、チーム・ランペイジのメンバーはジュンクの怪我について話していた。そして特に仲の良いマーカス・ジョンズがこのニュースに最も落胆し、ジムでジョンズがミトリオンに迫るシーンもあった。
「ビッグ・ベイビー(ジョンズ)はマットを殺しそうな勢いだった。ただファイターになるには覚悟が必要だ。試合前と試合後で何も変わっていないことを願うが、その保障はどこにもない」とラシャドは語っている。
翌日、医者としてはファイターを辞めることを薦めるものの、2カ月後にはトレーニングが可能、という診断がジュンクに与えられた。
「これ以上最高の言葉はないよ」と再び笑みを取り戻したジュンクであった。
マックスウィーニーとマーカスが準決勝進出
マックスウィーニーが準決勝進出を決めた。
そして続けてもう1試合、2回戦最後のカードでは、マーカス・ジョンズがダリル・スクーノバーと激突した。開始の合図と同時に飛び出たマーカスは、すぐに相手をマットへと導く。そして早くもフィニッシュを狙うジョンズ、スクーノバーは必死に守るも、1ラウンド中盤、パウンドで決着がついた。
これで準決勝のカードが決定した。
ロイ・ネルソンvs.ジェイムス・マックスウィーニー
ブレンダン・シャウブvs.マーカス・ジョンズ
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