元女王エナン、好調を維持=全豪オープンテニス

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新旧女王対決なるか!?

元女王としての意地をみせるエナン。好調を維持して、勝ち進むことはできるか 【Getty Images】

 18日に開幕した全豪オープンテニスは最初の1週間が終わり、準々決勝の顔ぶれの半分が決定した。
 特に女子は1回戦から熱戦が多く、目の離せない試合が続出している。大会1日目の第1試合で第14シードのマリア・シャラポワが世界ランキング58位のマリア・キリレンコ(ともにロシア)に敗退。この衝撃は、その後の波乱を予感させるものだった。キリレンコはその後も勝ち進み、4回戦では第2シードのディナラ・サフィナ(ロシア)のケガによるリタイアで、準々決勝進出を決めた。

 今大会、“死のブロック”と称されたボトムハーフの一角から勝ち上がったのは、第19シードのナディア・ペトロワ(ロシア)だ。3回戦でペトロワは、昨年の全米オープンの覇者、キム・クライシュテルス(ベルギー)に1ゲームしか取らせず勝利。続く4回戦でも第3シードのスべトラーナ・クズネツォワ(ロシア)を退け、ベスト8入りを果たした。

 もう一人、ペトロワと同じくこのブロックから駒を進めたのが、元世界ランキング1位のジュスティーヌ・エナン(ベルギー)である。エナンは2回戦の強敵エレナ・ディメンティエワ(ロシア)から、4回戦の同胞ヤニナ・ウィックマイヤーまで、タフな3試合を制し、復帰後初のグランドスラムで元女王の実力を存分に見せつけている。

 一方、日本勢では、クルム伊達公子(エステティックTBC)と森田あゆみ(キヤノン)が、共に1回戦負けを喫している。特に、伊達は前哨戦で好成績を挙げ、その活躍が期待されていただけに残念な結果となってしまった。

 すでに、ビーナス・ウィリアムズ(米国)とナ・リ(中国)が準々決勝進出を決めているが、そのほかセリーナ・ウィリアムズ(米国)やビクトリア・アザレンカ(ベラルーシ)も名前を連ねるだろう。さらにエナンが勝ち進むことになれば、セリーナとの新旧女王対決が見られるかもしれない。

突出した実力を持つ男子トップ10人

 男子は、女子に比べて安定した戦いとなっている。4回戦で、全米オープンの覇者であるフアン・マルティン・デルポトロ(アルゼンチン)が第14シードのマリン・チリッチ(クロアチア)に敗れたが、世界ランキングトップ10人の力強さはこの大会でも突出している。第33シードのジョン・イスナー(米国)やイボ・カルロビッチ(クロアチア)らが4回戦まで勝ち上がり善戦はするものの、結局上位選手の壁を破るには至らなかった。

 既に準々決勝に進出した4人は、チリッチ以外、ラファエル・ナダル(スペイン)、アンディ・マレー(英国)、アンディ・ロディック(米国)と世界ランキング10位内の選手。そのほか、トップハーフでは、トップシードのロジャー・フェデラー(スイス)、ノバク・ジョコビッチ(セルビア)、ジョー・ウィルフリード・ツォンガ(フランス)がベスト8に残る可能性が非常に高い。

 現在の世界ランキング男子トップ10人はレベルが非常に高く、そして昨年以上に実力が接近している。男子は準々決勝以降が本物の戦いなのだ。その顔ぶれはおそらく、誰が優勝してもおかしくない、超豪華ラインアップとなるに違いない。

<了>
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