石川遼、「攻めのゴルフ」で賞金王=スポーツナビアワード2009受賞記念コラム
6月のミズノオープンよみうりクラシックでの優勝を皮切り、2009年は日本ツアー4勝を挙げた石川遼 【Photo:YUTAKA/アフロスポーツ】
“ハニカミ王子”から、“プロゴルファー・石川遼”へ成長したプロ1年目。そして、プロゴルファーから“賞金王・石川遼”へと飛躍したプロ2年目を振り返る。
海外初挑戦と日本ツアー4勝を挙げた2009年
海外での戦いの中で一番大きな経験となったのが、4月に行われた海外メジャー初戦、マスターズ・トーナメントだろう。主催者の特別招待選手として選ばれたが、17歳6カ月での出場は、史上2番目の年少記録。結果は2日間トータルが5オーバーの予選落ちだったが、海外メジャー大会の雰囲気をつかむ好機となった。
一方、国内ではツアーの顔として、多くのギャラリーを引きつれてラウンド。石川の躍進は、6月のミズノオープンよみうりクラシックでの優勝からスタートする。10月にはホストプロとして臨んだコカ・コーラ東海クラシックで優勝し、シーズン4勝目を達成。そのほかトップ10入りも6回とコンスタントに成績を残し、賞金ランクトップへと突き進んだ。最終戦のゴルフ日本シリーズJTカップでは、賞金王を争った池田勇太の成績を上回り、最終的に約2500万円差をつけ史上最年少賞金王を決めた。
夢の「マスターズ優勝」へ次の一歩を踏み出す
15歳のツアー初優勝から、18歳で賞金王まで駆け上がった石川遼。さらなる飛躍が期待される2010年、次なる挑戦はやはり海外ツアーでの活躍に注目が集まる。
現時点で、マスターズの出場権は獲得しているが、全米オープン、全英オープンも例年の出場資格に照らし合わせると、ほぼ出場権を手中に収めたものと考えられる。(どちらも開催前年の日本ツアー賞金ランク上位2人に与えられるため)
また世界ゴルフ選手権(WGC)シリーズへの出場も見込まれるため、今年以上に海外での戦いが増えるだろう。
日本人選手の海外ツアー優勝経験者は、青木功、丸山茂樹、今田竜二の3人のみ。この3人に続くために、今後世界のトッププレーヤーたちとの戦いが始まる。
そして小学校6年生の卒業文集で記した8年後の自分、「マスターズ優勝」という夢をかなえるために、石川遼が新たなる一歩を踏み出す。
<了>
- 前へ
- 1
- 次へ
1/1ページ