初出場で初優勝飾った大垣日大=第40回明治神宮大会・高校の部総括
神戸国際大付・岡本、開星・白根ら好投手そろう
白根は準々決勝の今治西高戦、2対2で迎えた7回につかまった。野々村直通監督が「ことしは白根がいるから」と語るほど全幅の信頼を寄せているだけに、最速147キロの本格派右腕が直球勝負にこだわって痛打されたことを今後にどう生かせるか。
九州大会初出場初優勝で神宮に乗り込んできた嘉手納高(九州地区・沖縄)。堅い守備が自慢だったが、初戦の大垣日大高戦で6失策と崩れて6対7と敗れた。ほとんどの選手が初めて体験する首都・東京の空気と、神宮の人工芝に戸惑っていた面は否めない。それでも終盤の追い上げが強烈なインパクトを残した。
ほかにも1回戦で投げ合った高岡商高(北信越地区・富山)の鍋田浩成(2年)と秋田商高(東北地区・秋田)の片岡元気(もとき・2年)、さらにフォークが武器の北照高(北海道)・又野知弥(2年)ら来春の選抜大会が楽しみな投手が多かったのが今大会の特徴だ。
負けて学ぶ重要性
そんな目線であらためて見てみると、今大会でも地区大会から勝ち続けてきたチームに、高くなった鼻をへし折りたいという監督の意図が見えたチームがいくつかあった。高校野球では夏の大会を最終目標にチームをつくっていく。新チームが結成されて約3カ月のこの時期、貴重な全国大会という舞台で『負け』から学ぶものは大きい。課題が見えても勝っていると記憶が気迫になる危険もはらむ。負けてもいいということではなく、負けたという事実と課題を糧として最終目標の夏に悔いを残さないためにどう取り組むか。試合をやる以上は勝ちを目指しながらも、勝つことだけがすべてではない。今大会に出場した10校が来春、そして夏にどんな答えを出すか。注目していきたい。
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