ジョコビッチ、絶好調のままにマスターズ杯へ=テニス

テニスネットPro

BNPパリバマスターズで優勝したジョコビッチ。この勢いのままに、今年最終決戦となるマスターズ杯でも勝利を飾れるか!? 【Getty Images】

 ATPレギュラーシーズンの最終戦となったBNPパリバマスターズ決勝で、第3シードのノバック・ジョコビッチ(セルビア)は6−2、5−7、7−6(3)で地元出身の第15シード、ガエル・モンフィス(フランス)を破りタイトルを獲得した。

ジョコビッチ、世界ランク1、2位を余裕で撃破

 ジョコビッチはこの秋のチャイナ・オープンで4カ月ぶりのタイトルを獲得、先週のスイス・インドアの決勝では世界No.1のロジャー・フェデラー(スイス)を降す波乱を起こしている。そしてその好調さは今週のパリでも持続。準決勝では世界No.2のラファエル・ナダル(スペイン)をストレートで撃破し、自信満々で決勝に駒を進めていた。

 決勝は試合開始からジョコビッチのペースとなった。第1セットの第4ゲームで早くもブレークを獲得し、さらに第8ゲームでもブレークを重ね、6−2でセットを先取している。セカンドセットになってもジョコビッチは攻撃の手を緩めることなく、第2ゲームをブレークして3−0とリード。しかし地元観客の期待を一身に受けるモンフィスは第5ゲームで遂にブレークを返すと、会場のボルテージは一気に最高潮を迎えた。この雰囲気に乗ったモンフィスは、ミスが目立ってきたジョコビッチを尻目にサービスをキープ、そして第11ゲームで大きなブレークを手にした。1万4000人のファンの後押しで大逆転に成功したのだ。

 ファイナルセットは一進一退の展開となったが、常に先手を握ったのはジョコビッチだった。ショットの完成度が高いジョコビッチは、第2ゲームと第4ゲームを連続ブレークするが、モンフィスも第3ゲームと第7ゲームでブレークを返し、勝負の行方はタイブレークに持ち込まれた。そこで勝負強さを見せたのは経験のあるジョコビッチだった。ミスを待たず、攻める姿勢を終始崩さなかった。最後はモンフィスのダブルフォールトで好試合はあっけなく終わりを告げている。

フェデラー、ナダルのNo.1争いの鍵を握るジョコビッチ

 当初この大会の大きな見どころは、ATPワールドツアーファイナルズ(マスターズカップ)への残る2つの切符の行方にあった。まず3回戦で世界ランク8位のフェルナンド・ベルダスコ(スペイン)が敗れ、同7位に付けていたニコライ・ダビデンコ(ロシア)のファイナルズ出場が決定。同9位のジョー・ウィルフリード・ツォンガ(フランス)、同10位のロビン・ソデルリング(スウェーデン)にも逆転のチャンスがあったが、それぞれ準々決勝でジョコビッチとナダルに敗れ、ベルダスコの元にロンドン行きの切符が届いた。

 そして2009年最後の決戦、マスターズカップが22日からロンドンで開幕する。フェデラー、ナダル、ジョコビッチ、アンディ・マレー(英国)、フアン・マルティン・デル・ポトロ(アルゼンチン)、アンディ・ロディック(米国)、ダビデンコ、ベルダスコという8人のテニスエリートが2つのグループに分かれ予選グループで戦い、上位4人が準決勝へと駒を進める。この最終戦の見どころはフェデラーとナダルのイヤーエンドNo.1争で、パリバマスターズで2回戦敗退を喫したフェデラーはナダルとの差を945ポイントにまで縮められた。今年のシーズンファイナルズは2人のNo.1を決める舞台へと様相を変えてきたが、その鍵を握っているのは絶好調のジョコビッチとなりそうだ。

<了>
  • 前へ
  • 1
  • 次へ

1/1ページ

著者プロフィール

新着記事

編集部ピックアップ

コラムランキング

おすすめ記事(Doスポーツ)

記事一覧

新着公式情報

公式情報一覧

日本オリンピック委員会公式サイト

JOC公式アカウント