金原正徳「日沖に無傷の優勝はさせない」=戦極

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目標は優勝よりも「打倒日沖」

グランプリの連戦も問題なし、意欲は上々 【スポーツナビ】

──グランプリ前、日本勢は“日沖一強”みたいな雰囲気がありましたが、金原選手・小見川(道大)選手が準決勝に勝ち上がったことで、見る側としてはがぜんおもしろみが増しました。

 2回戦は日沖戦につなげたい気持ちもあったので、自分の中で絶対に負けられない試合でした。

──2回戦の対戦組合せ発表の際、金原選手は日沖選手の対戦相手が「果たしてふさわしいのか?」と噛みつきましたよね。あれはもともとあの場で言おうと考えていたんですか?

 いいえ、会見場で対戦カードを見て怒りがこみあげてきました。「お前ふざんけんなよ!」と(笑)。「お前はまた弱いやつとやりやがって、俺は2回戦でもこんな強いやつとやるのかよ!」と思いましたよ(笑)。

──ジョンマン選手・チャンソン選手と戦いたいという選手はあまりいないですよね。

 ええ、1番やりたくなかったですよ(笑)。

──ですよね(笑)。難敵2人を退けて、またもや日沖選手という超難敵と戦う金原選手ですが、作戦などはもう考えられているんですか?

 日沖選手の試合映像っていうのは実はまだあまり見ていなくて、日沖選手と対戦経験のある選手からアドバイスいただこうかと考えているところです。具体的な攻略はこれからですね。今は自分の反省点を修正している段階です。

──2回戦の後は少しお休みされたんですか?

 はい。丸々1週間くらい休ませていただきました。今(取材は11日)はもう普段どおりに練習の毎日です。

──グランプリというと1回戦から決勝戦まで、勝てば勝つほど過酷な連戦を余儀なくされてしまうわけですが、ストレスなどは感じていらっしゃいませんか?

 全然! 楽しみで仕方ありませんよ。
 次の試合なんかは特に楽しみですね。格上の日沖選手を倒したら自分が上に抜けれるんで、ワクワク感でいっぱいです。
 グランプリで優勝することは考えていないんで、日沖選手を倒すことだけに照準を絞っています。
 優勝することが僕の格闘技人生の最終目標で終着点なら何がなんでも優勝を取りに行きますけど、このグランプリはまだ通過点なんで、打倒日沖でいきますよ。

「負けても構わない、魂込めた試合を」

いざ、打倒日沖のリングへ! 【t.SAKUMA】

──これまでの意気込みを聞くと、ワンマッチとして見て、ドラマや見ごたえがある戦いになりそうですね。

 日沖選手は絶対に優勝しなくちゃならない立場なんで、たぶん決勝戦の対策を練ってくるでしょう。(マルロン・)サンドロ選手とか小見川(道大)選手の対策を。でも僕は決勝戦のことなんて考えていません。

──金原選手は決勝の対策をしない?

 ええ、そんな気さらさらありません。サンドロ選手や小見川選手の試合映像を見ることもないでしょう。どんな選手なのかよく知らないですし、まったく興味ないですね。

──相当日沖選手との対戦に入れ込んでおられるのですね。

 日沖選手との試合では覚悟の差が試合で出ると思いますよ。その差に付け入ることが勝機になるとも思っています。

──なるほど、戦略はこれからとのことでしたが、当日金原選手がどういう試合を仕掛けるのか楽しみです。

 期待していてください。自信もありますし、簡単には優勝させませんから。

──少し話は変わるのですが、金原選手からは「総合格闘技を盛り上げよう」という言動が見て取れます。これは常々意識しておられるんですか?

 勝敗以上のものを見せようと常に心がけています。
 昔に比べると総合格闘技の人気が落ちてしまっていることは感じています。せっかく「戦極」という大きな舞台に出させていただいているので、盛り上げに貢献したいですね。
 川尻(達也)選手が魔裟斗選手に挑戦することとか、見ていて頼もしいですよね。同じ総合格闘家として応援していますので、勝ってほしいと思います。

──では、最後に試合で見てもらいたい点があれば教えてください。

 日沖選手という格闘技エリートに対して、泥臭くてもがんばって挑む姿を見てもらいたいと思います。

──金原選手と日沖選手は個性も対照的ですよね。優等生的な日沖選手に対し、金原選手は割りと思ったことをずばずば言うような。

 日沖選手は正直何考えてるか分からないですよね。発言は優等生的ですけど、実際腹の中じゃ違うこと考えてると思います。

──金原選手の泥臭い攻めに、優等生の日沖選手がどう対応するのか、とても楽しみになってきました。

 もう何でもいいんで、とにかく泥臭く勝ちたいですね! でも、僕は負けても構わないとも思っていますので、日沖選手に無傷で優勝などは絶対にさせません。魂込めた試合をして、ヘビー級とかにも負けないような試合をします。

■戦極〜第九陣〜

8月2日(日) さいたまスーパーアリーナ 開場14:00 開始16:00

<戦極ライト級チャンピオンシップ 5分5R>
[王者]北岡 悟(パンクラスism)
[挑戦者]廣田瑞人(GUTSMAN・修斗道場)

<戦極フェザー級グランプリ2009 Final ROUND 5分3R>
日沖 発(日本/ALIVE)
金原正徳(日本/パラエストラ八王子/チームZST)

<戦極フェザー級グランプリ2009 Final ROUND 5分3R>
小見川道大(日本/吉田道場)
マルロン・サンドロ(ブラジル/ノヴァ・ウニオン)

<戦極フェザー級グランプリ2009 Final ROUND 5分3R>
準決勝の勝者
準決勝の勝者

<戦極ミドル級チャンピオンシップ挑戦者決定戦 5分3R>
三崎和雄(日本/GRABAKA)
中村和裕(日本/吉田道場)

<戦極ヘビー級ワンマッチ>
藤田和之(日本/藤田事務所)
ブラゴイ・アレクサンドル・イワノフ(SKアブソリュート・ブルガリア/韓国サンボ連盟)

【出場予定選手】

郷野聡寛(日本/GRABAKA)
光岡映二(日本/フリー)

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