バダ・ハリに厳罰 ヘビー級王座、GP準優勝の称号はく奪

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K-1GP決勝で反則失格負けとなったバダ・ハリにK-1史上一番重い処分が科せられた 【t.SAKUMA】

 谷川貞治FEG代表は17日、都内事務所で会見を開き、12月6日のK−1 WORLD GP決勝戦で反則負けしたバダ・ハリの処分を発表した。バダ・ハリは決勝のレミー・ボンヤスキー戦で、もみ合いとなりマットへ倒れたボンヤスキーにレフェリーの制止も聞かずストレートと踏みつけを見舞い反則のレッドカードで失格となっていた。角田信朗ルールディレクターら審判団と主催者のFEGで協議した結果、ファイトマネーの全額没収、準優勝の称号のはく奪と賞金の没収、K−1ヘビー級王座のはく奪という、K−1史上一番重い処分となった。
 なお、空位となったヘビー級王座については暫定王者決定戦を行う予定で、GPで躍進したグーカン・サキ、メルヴィン・マヌーフのほか、ルスラン・カラエフ、グラウベ・フェイトーザ、ポール・スロウィンスキー。武蔵や澤屋敷純一ら日本人選手にもチャンスを与えるということで、谷川代表は「なるべく早いうちにやりたい」とコメントした。

09年からルール変更 反則失格には出場停止処分を

バダ・ハリの処分を発表した谷川FEG代表 【スポーツナビ】

 K−1ではこれまでボブ・サップやモンターニャ・シウバが反則失格負けをして処分を受けているが、今回はGP決勝という舞台での行為ということもあり、厳しい処分が科せられた。また、出場停止処分については、谷川代表は個人的に「やりたかった」というが、現行のルールブックに記載がないため、弁護士と相談し「契約書とルールブックにないことで処分するのは問題がある」と判断し、今回は見送ることになった。なおK−1では、今回の一件を受けてルール変更を決定。09年からは反則での失格については現行処分に出場停止処分を加え、よりいっそう厳しい態度で臨むという。

 出場停止処分は見送られたが、大みそか「Dynamite!!」の出場はもちろん、3月に予定されているK−1への出場も「反省の状況を見て判断したい」と白紙に。バダ・ハリも今回の裁定を受け入れており「応援してくれたファンを失望させてしまって謝罪します」と反省。「反省の気持ちも謝罪の気持ちも戦うことでしか伝えられません。できるだけ早い機会に試合をさせてほしい」とみそぎマッチを希望しており、谷川代表も「社会奉仕活動やボランティアでもやって態度で表してもらいたい。精神的に強くなってもらって、一から出直してもう一度強いチャンピオンになってもらいたい」と若き才能の復活に期待を寄せた。

<バダ・ハリの反省の弁>

 今回、K−1の決勝戦という世界中が注目する試合で、反則してしまったことに対し、また応援してくれたファンに対し失望させてしまったことをK−1ファンならびに関係者の皆様に謝罪いたします。あの行為でK−1 WORLD GPチャンピオンという称号と賞金、ファイトマネーを逃してしまい、私もショックを受けています。今回のFEGの処分にも従います。しかし、反省の気持ちも謝罪の気持ちも戦うことでしか伝えられません。自分がルールの中で戦えることを証明したい。また、レミーに対してもリング上で文句のない決着をつけたい。
 私を応援してくれたファンに対して本当に申し訳ない、どうか彼らの前でできるだけ早い機会に試合をさせてほしい。
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