ワイタケレ来日会見「昨年の借りを返しに来た」=クラブW杯

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もう一度、自分たちを証明したい

「自分たちの強みと弱みを熟知している」と語るペリー。チームワークは抜群だ 【スポーツナビ】

――選手3人に、去年の大会で感じたこと、得たこと、そして今大会で何を表現したいと思うか?

ヘイ 昨年この大会に出た経験が、チームとして得たものだ。実際のところ、われわれはアマチュアの集団。それが、これだけのチームと戦うことは、普段のリーグ戦ではない。ニュージーランドのリーグでは勝っているが、これだけのレベルではない。その意味では、ここに来ること自体がいい経験だ。
 昨年、われわれは非常に大きなものを得た。最初の5分をプレーした時点で、これはかなりシャープにやらないと勝てない、と感じた。とにかく、しっかりと最初から全力で向かっていかなければならないと、今年は思っている。われわれがどういった教訓を得たかと言えば、こうした大きな舞台でプレーできたこと自体が非常に大きなベースアップで、それをもってチーム一丸となって進んできた。監督も言っていたが、この1年、次の試合、次の試合ということで、ひとつひとつの試合を大切に戦ってきた。
 これまで、いろいろな大会に出てきたが、これだけ大きな規模の大会に出られたことが、われわれにとっては大きく、この大きな晴れ舞台でもう一度、自分たちのプレーを皆さんに見せたい。そしてもう一度、自分たちを証明したいという気持ちがある。その意味で、選手についても今回は少し変更を加えている。新しい顔として、ニュージーランド以外からの選手も加えている。その新しい選手が、これまでになかった新しいフレーバー(風味)を出してくれれば、と期待もしている。

エンブレン (昨年の試合で)最後の30分でワイタケレがセパハンに1点を返したとき、観客の皆さんが非常に大きな声で声援を送ってくれた。あの時の感動を、われわれは非常に覚えていて、今回は最初のタイミングで、それこそ(試合が始まって)1分の時点から観客を味方につけたいと思っている。日本にわれわれを応援してくれている人がいたということ自体が、非常に大きな経験だった。

ペリー 昨年、日本でこのゲームを経験して、クラブとして、チームとして団結力が高まったと思う。だからこそ、ニュージーランド国内のタイトルを勝ち取り、さらにオセアニアの代表にもなった。何人かの新しい選手も入れているが、中心選手は変わっていない。その意味で、お互いどういうプレーをするかも、自分たちの強みと弱みも熟知している。そういったところを、うまく生かしながらゲームをしていきたい。

われわれは何人かの選手を強化した

前年の反省を生かし、クラブW杯で初勝利を挙げるべく選手補強を行ったと語るミリティッチ監督 【スポーツナビ】

――去年の経験からチームのどこが成長したのか? それと新戦力に期待することは?

ミリシッチ監督 昨年、われわれが感じたのは、このチームではコーチも選手も、いろいろなところから集まっているということを忘れてしまっていた、ということだ。いろいろなところから集まっているという事実は、当然いろいろな副作用をもたらすことになるのだが、それを忘れてしまったことが大きかったように思う。
 そしてニュージーランドに戻り、日本でプレーしたことで、これまで以上のプレーがその後の試合で出すことができたと思う。高いレベルの大会に出られたことから、自分たちに何が欠けていて、何が必要なのかを考えるシーズンになった。それで今季は優勝したわけだが、今はすでに、2年連続でここに来られたという現実を直視している。そのために、われわれは何人かの選手を強化した。MFのロイ・クリシュナは、フィジーでプレーしていた選手だが、非常に攻撃的でエキサイティングなプレーをしてくれる。それから、ピメンタ。横浜FCでもプレーした選手だ。こういった新しい選手に、われわれのアプローチというものを、もう一度教え込んで、そこからチームを次のレベルに持っていきたいと思う。とにかく、ワイタケレは結果を出したいと思っている。

――中国では、どのような準備をしたのか?

ミリシッチ監督 昨年は直接日本に来て、われわれにとっては準備不足となってしまった。今回は、別のアプローチをとるということで中国から入った。中国から日本に渡る方が、当然ニュージーランドから直接向かうよりも短い。昨年はフライトが長かったために、選手はコンディションを整えるのに2日かかった。今回は、先週の月曜日にすでに中国に入っていたので、時差調整ができた。それと、寧波市がワイタケレと姉妹都市の関係にあり、地元にプロチームがあったので、そこと試合をして3−1で勝つことができた。われわれとしては、昨年よりも高いレベルの試合をしたいということで、チームとしてのチューンナップ(調整)はよくできていたと思う。精神的にも肉体的にも、いい調整ができた。

――アデレードの分析をしているということだが、どう見ているか? また攻略方法は?

ミリシッチ監督 アデレードは皆さんも見ているだろうが、非常に質の高いチームだ。われわれとしても手ごわい相手だと思う。ボールをつないでいくこと、それからカウンター攻撃を仕掛けるのがうまい。今年を通じて、いい力を発揮している。攻略については、ここでは言えないが、もちろん彼らもわれわれの分析をしているだろうし、いくつか攻略を仕掛けてくるだろう。われわれとしても、彼らに対する戦術がうまくゲームの中で機能するかどうか、木曜日のゲームを楽しみにしたいと思う。

<了>

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