シーズン半分を消化、移籍選手の今 最大の成功者はヤクルト坂口か……
ここまで打率3割をマークするなど、新天地で完全復活を見せる坂口 【写真は共同】
「センター」の穴を埋めたヤクルト・坂口
昨季リーグトップの574得点を叩き出したセ界最強のヤクルト打線においても、その中で唯一固定できていなかったのが「1番・センター」だった。開幕こそ6番だったが、その後は40試合で1番打者として先発出場。5月下旬からは2番に座って“打てるつなぎ役”として強力打線を支えている。
ヤクルトの昨季のチーム打撃成績を見ると、打順別打率は1番が打率2割6分9厘、2番が打率2割9分2厘だったが、それが今季は1番が打率2割9分で、2番も打率2割9分6厘と上昇。投手陣の不振で黒星先行となっているが、攻撃陣だけを見ると今季は72試合320得点(143試合換算で636得点)は、優勝した昨季の574得点ペースを優に上回る。また、ここまで無失策という守備面でも貢献している。
トライアウト組の大砲2人は?
その後は2軍降格、5月10日に約1カ月ぶりに1軍再昇格直後に二塁打&三塁打のマルチ安打を放ったが、その後は結果を出せずに今季ここまで13試合に出場して打率1割4分3厘、1本塁打、1打点の成績。“当たれば飛ぶ”のは確かなのだが、ここから課題の確実性をどう上げていくか。正念場が続く。
鵜久森と同じ「トライアウト組」では、福岡ソフトバンクの育成契約を蹴って横浜DeNAの支配下契約を勝ち取った白根尚貴も、今季注目の一人だ。7打席で長打2本を含む3安打と結果を出したトライアウトの勢いを新天地移籍後も保ち、まずは2軍で打ちまくってイースタン・リーグの3・4月の月間MVP賞を受賞(打率3割2分8厘、2本塁打、14打点)。1軍にも昇格して4月16日のヤクルト戦(松山)に「6番・ファースト」でプロデビューも飾った。
残念ながら1軍2試合で3打数無安打のまま2軍降格となったが、ファームでは依然として好調をキープし、イースタン・リーグ3位の打率2割9分5厘に、チームトップの5本塁打&33打点をマークし、20日に再び1軍昇格を果たした。