梶谷、筒香復帰でDeNAに反攻の兆し 投打の“ねじれ”解消で混セの中心へ
5月以降に最大借金を6まで減らす
復帰2戦目、5日のヤクルト戦では本盗を決めるなど、持ち味のスピードでチームに勢いを与える梶谷 【(C)YDB】
これで最大11あった借金は6に減り、首位巨人とは5.5ゲーム差(5月17日終了時点)。上位進出も狙える位置まで巻き返した。チームが息を吹き返したのは、故障で出遅れていた梶谷隆幸の復帰によるところが大きい。
梶谷復帰以降にチーム盗塁増
梶谷が不在だった31試合でわずか6個だったチーム盗塁数は、その後の12試合で10個も増えて16個となった(そのうち梶谷が5盗塁)。このデータが象徴するように、攻撃に一気に躍動感が生まれた。
5月10日には、右腹斜筋の軽度の肉離れで登録を抹消されていた筒香嘉智が復帰。その第1打席でいきなりホームランを放ち、さらにチームを勢いづけた。
駒不足による序盤戦のつまずき
ラミレス監督は、開幕当初は2番だった荒波翔を3番で使ってみたり、起爆剤となることを期待して若手や控えの選手をスタメンに抜擢したりと打撃低迷脱出の糸口を探ったが、なかなか安定した打線を組むことができないまま厳しい戦いを強いられることになった。
桑原、乙坂、関根ら若手の競争激化
復帰後、すぐさま本塁打を放つなどチームに好影響を与えた主砲・筒香 【(C)YDB】
だが、暗がりが深ければ深いほど、光は明るく感じられる。梶谷、そして筒香が続けざまに復帰し、早々に持ち味を出して活躍したことは、直前のチーム状況が“どん底”だっただけになおさら明るい材料としてチームを活気づけたように思う。
さらにレフト筒香、センター梶谷と外野のポジションが2つ埋まったことで、残り1枠をめぐっての競争が激化したこともプラスに捉えられる。右打者では桑原将志、左打者では乙坂智と右肩の脱臼から復帰した関根大気。互いを刺激し合う若手の競争は、チームにさらなる活気をもたらしている。