“みうみま”の幸せなライバル関係 直接対決で湧き上がった新たな感情
開きつつあった2人の差
全日本選手権の準決勝で、“みうみま”の平野(左)と伊藤があいまみえた 【写真は共同】
そんな彼女たちが、全日本選手権の女子シングルス準決勝で顔を合わせことになった。くしくも1年前の同大会ではジュニアの部のベスト4で2人は対戦。最終ゲームまでもつれ込む大熱戦の末、伊藤が3−2で勝利を収めている。伊藤はそのままジュニアを制した。
2人の差は徐々にだが、確実に開きつつあった。この試合前までの直接対決は伊藤の9勝4敗。2012年から15年に限って言えば、伊藤は8戦して1試合しか平野に負けていなかった。さらに伊藤は昨年9月発表の世界ランキングで日本人3番手の10位となり、リオデジャネイロ五輪女子団体戦代表候補に選出された。平野は同ランキングで日本人4番手の17位。代表候補からは落選してしまった。
準決勝の前日、平野は伊藤への対抗心をのぞかせていた。
「美誠ちゃんには本当にたくさん刺激を受けています。私は去年ずっと(ランキングで)30位くらいだったんですけど、美誠ちゃんがぐっと順位を上げてヤバイなと。それから頑張って今は20位以内に入っていますけど、自分が1番にならなければダメだと思っています」
平野は今大会、伊藤とともに臨んだダブルスでまさかの初戦敗退。優勝を目指したジュニアも準決勝で敗れた。それだけにシングルスに懸ける思いは強かった。
一方、伊藤は平野と準決勝を戦えることについて喜びを表していた。
「美宇ちゃんとはずっと一緒に頑張ってきて、ライバルだけど仲の良い友達なので、ベスト4で戦えるのはうれしいです。特別な思いはないですけど、良い試合ができたらいいなと思います」
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