「ドライバーの度胸が試される130R」 ベルガーが教える鈴鹿サーキットの魅力

田口浩次
 ゲルハルト・ベルガー。往年のF1ファンにとっては、1987年に初めて鈴鹿サーキットで開催された日本GPの優勝者であり、名門フェラーリ、そしてマクラーレン・ホンダでアイルトン・セナのチームメートとして活躍した、誰もが知るドライバーの1人だ。今年の日本GPに合わせて来日したベルガーに独占インタビューを行い、現役ドライバー、鈴鹿サーキットの魅力、自身の思い出などを語ってもらった。(取材日:9月24日)

鈴鹿で強いのはハミルトン、リカルドら4人

久しぶりに来日したベルガー氏。注目するドライバー、鈴鹿サーキットの魅力について聞いた 【田口浩次】

――久しぶりの日本ですね。今回、来日を決めた理由は?

 そうだね、本当に久しぶりだ。日本はいつ来ても素晴らしい。正直、僕はヨーロッパでも、さまざまなイベント出演のオファーがあるんだけど、大抵は断っているんだ。家でゆっくりしている方が好きだからね。でも、日本は特別さ。世界で一番のファンが集まっているから、今回も鈴鹿サーキットからのオファーを快諾したんだよ。

――早速、今年の日本GP展望をうかがいたいのですが、やはりメルセデスAMGが優勝しそうですか?

 今年はメルセデスが圧倒的に優位なことは事実だね。そして、1人を選ぶなら、ルイス・ハミルトンしかいない。シンガポールGPは残念だったけど、あれはメルセデスからすればイレギュラーな結果だったにすぎないと思う。もう彼らは同じ失敗を繰り返さないだろうし、メルセデスとハミルトンは今年の日本GPにおいても最大のチャンスを持っているだろうね。ただし、予選だけに限って言えば、ニコ・ロズベルグとフェラーリのセバスチャン・ベッテルにもチャンスはあると思う。

――なるほど、やはりハミルトンですか。ドライバーは“もしも”という前提の質問を嫌うことを承知していますが、あえてお聞きします。“もしも”今年のメルセデスのような圧倒的なパフォーマンスではなく、トップチームのいくつかが似たような速さだった場合、鈴鹿サーキットで強いドライバーを3人挙げるとしたら、誰を選びますか?

 なかなか難しい質問だ。そうだね、ハミルトン、レッドブルのダニエル・リカルド、そしてベッテルだろうね。もう1人加えていいならロズベルグかな。

――キミ・ライコネンの名前がありませんが……。

 ライコネンにはチャンスはないと思う。強いて言えば、リカルドとニコでどちらを優先するかで迷う部分はあるけど、人数に限定がないなら今言った4人だね。

――では、少し質問を変えて、この先、大きく伸びそうな若手は誰でですか?

 若手か……。ズバ抜けていると断言できるのはトロロッソのマックス・フェルスタッペンだ。間違いない。彼は若いのに本当にアグレッシブだ。正直、他の若手を圧倒しているよ。

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