高木三四郎CEOが仕掛けるW-1改革 第1弾は「プロレス学校」設立!?

WRESTLE−1

DDTとは違う伝統的な団体の経営に興味

W−1新CEOに就任した高木DDT社長(右)は武藤社長とガッチリ握手 【写真提供:WRESTLE−1】

 7日、都内GSPメディアセンターにてWRESTLE−1最高経営責任者(CEO)に就任した、株式会社DDTプロレスリング代表取締役社長・高木三四郎と武藤敬司社長が記者会見を行った。高木CEOは5日のW−1後楽園大会でDDTとの“社長兼業”を発表した。
 武藤と高木CEOのコメント・質疑応答は以下の通り。

武藤 このCEOになった経緯というか。3月一杯でW−1の経営に携わっていた人がもろもろの事情で辞めていかれてしまって非常に困っている中で。もともと俺自身目標であった業界再編に向けてDDTの方に動いている中で、業界再編の方はDDTさんにものの見事に振られたんですけど、だったらDDTを一からここまで大きくした高木社長のノウハウを提供してくれないか、という感じでお見合いをしたらトントン拍子で話がうまくいきまして結果的には結ばれることになりました。まぁ結ばれたからにはですね、家計簿の管理は全て高木CEOに任せるので。まぁ俺筆頭にW−1の選手が思う存分仕事をできるような現場を作ってほしいです。

高木CEO この度、5月よりWRESTLE−1、DDTの社長業と兼任という形ではありますがCEOに就任いたしました高木三四郎です。先ほど武藤社長よりお話のあった通り、最初3月末ですね。お話をいただいた時、正直僕自身もビックリしちゃったんですけども、自分にとっては非常にいい機会をいただいたなと思っています。
 今までDDTというのはどちらかというと業界のメジャーと言われている団体がやらなかったようなことをやってうまくいった団体ではあるので。そうではないプロレスの本当に伝統的なスタイルでやっている団体の経営といったものには正直興味がありましたし、好奇心もありました。もちろん数字の、まぁ家計簿を見させていただいて、このスーパーで大根を買った方が良いんじゃないかとか、これはここでやりくりした方が良いんじゃないのか、というような試算がなんとなくできまして、引き受けさせていただきたいと思い就任させていただきました。

 それでまずはリング上の部分ですね。リング上の部分とか興行数を増やしていきたいという基本的な考えがあります。当然のことですが採算を見直した上でですね。こういったことは就任してすぐにできることではございませんのである程度準備期間を経て、秋口以降からどんどん進めていこうと思っています。
 あとそれとは別に興行だけではない新規事業を考えておりまして。このW−1が拠点を構えているGENスポーツパレス、リングだけでも金網もありますし、格闘技用もありますし、プロレスのリングもありますし、これはもうプロレス・格闘技に特化した施設だと思っております。この施設を使って何かできないかと思って私が考えたのがプロレス学校です。今、レッスルフィットという、どちらかというとフィットネスを中心にしたことをやっているのですが、そうじゃなくて完全にプロレスラー養成所を設立していきたいと思っています。こちらは準備が整い次第やっていきたいと思います。もちろんコーチ陣はそうそうたる面々もおりますし、そこの校長という形で武藤社長に就いていただきたいとも思っております。ゆくゆくはおそらく日本では初めてになるプロレスの専門学校みたいなこともやっていきたいと思っております。とにかく色々なアイディアを持ちましてプロレス界をさらに盛り上げていきたいと思っておりますので、よろしくお願いいたします。

武藤「お互い長所と長所をうまく合わせられれば」

新CEOはW−1改革第1弾として「プロレス学校」設立をぶち上げ 【写真提供:WRESTLE−1】

――業界再編ということで話をされていましたが、DDTとの合併などを考えていたのでしょうか?

武藤 そうですね、もともとは全日本にいて分裂してWRESTLE−1を旗揚げして今に至っている。なんかそういうところで気持ちの負い目があったりもして。去年はTAJIRIのところと合併したし、じゃあ次はというところでDDTさんはどうかな、と感じて。全然具体的な話じゃなかったんですけど。

――改めてDDTという団体、高木CEOに武藤社長はどのようなイメージをお持ちですか?

武藤 個人的に俺に持っていないものを高木社長は持っているというか。たぶんそれは団体にも反映されているというか、俺たちにできないものに着手して実行しているというか。そんな感じだと思います。だからお互い長所と長所をうまく合わせられればいいと思います。

――高木CEOの方からプロレス学校というお話がありましたが、武藤社長はどうお考えでしょうか?

武藤 まぁ何年か続いて人を育ててきているけど、なかなか俺、人を育てるのへたくそだからね。自分より強いレスラーをまだ作りきれていないというような現状を感じていて。それでもいいのかな?

――業界再編の合併を視野に入れた話し合いがなくなった後、高木CEOに入ってほしいということは最初から頭にあったことなのでしょうか?

武藤 とりあえず一人重要人物がいなくなって、ホントに困っていたからさ。その時高木社長のことを思ったら一辺倒になりましたよ。

――DDTを観て取り入れてみたいところなどはありますでしょうか?

武藤 取り入れる、取り入れないとかその辺はわかりませんよね。たぶん違うものだと思うので。方向性ももしかしたら違うのかと思いますし。それはお互い一緒になって築き上げていければと。その中でDDTと合併する、しないということはないと思います。

――高木CEOはあくまでDDTとは違うものを作り上げる、という気持ちで臨むのでしょうか?

高木 そうですね。全く同じものをやってもそれはW−1のファンの皆さんにとっても、DDTのファンの皆さんにとっても、お互いの選手にとっても良くないと思うので。全く別だと思っています。でもプロレスの興行をやるということはベースは同じだと思うので。そういったベースの部分でやることはあると思うし、もっと効率よくやるやり方はあると思うので、そういったことはやっていきたいと思います。あと先ほど申し上げたように、施設もかなり役立つものを持っているので、そういったものをもっと効果的に活用していきたいと思います。ただDDTも道場を持ってやっていますけど、そこを一緒にしちゃうと何もかも一緒になってしまうので。あくまでも完全に分けていこうと思っています。

――興行数の話などがありましたが、CEOとして具体的なプランなどは考えているのでしょうか?

高木 何分ですね、5月より赴任したばかりではありますので、追々作っていければいいかなとは思っています。まぁW−1さんの“W”というのはもちろんレスリングといった意味もありますけど、ワールドという意味もありますよね。なので世界を視野に入れた展開をしていきたいと思います。やっぱり武藤社長にしてもその所属選手であるTAJIRI選手にしても、世界的に通用する選手や海外に通用するコンテンツ作りについて非常にやりやすいなと思っていますので、そういった部分を伸ばしていきたいと思っています。大きな視点でいくと日本国内もそうですけど、世界的な部分。今もうインターネットがこれだけ普及している世の中で、YouTubeだったりそういった動画コンテンツも数多くありますので、そういった部分で世界に発信していけるような物作りをしていきたいと思います。

――家計簿の話がありましたが、所属選手の適性人数などは今どうお考えでしょうか?

高木 うーん、でも実はすごくお恥ずかしい話なのですが、4月1日のW−1後楽園ホール大会が私初めて観た大会でございまして。現状まだそこを判断する部分には至ってはいないので何とも言えないです。ただこの間の5月5日の後楽園ホール大会は本当に非常に第1試合からメインまで盛り上がった大会になりましたので。こういった部分は今後色々とみていく中で考えていきたいと思っております。
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