フル出場の久保がゴラッソでレアル・ソシエダを勝利に導く

レアル・ソシエダ
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【©︎RealSociedad】

アウェイでのミッティラン戦は1−2で勝利

 ヨーロッパリーグ(以下、EL)ノックアウトフェーズ(決勝トーナメント)、ラ・レアル(レアル・ソシエダの愛称)はFCミッティランとのアウェイ戦に臨んだ。デンマーク中部に位置するヘアニングに本拠地を置く強豪では、かつてモルテン・スコウボやA・セルロートなどラ・レアルに所属した選手たちもプレー。過密日程の中での長距離移動、氷点下、荒れたピッチ…これぞアウェイという環境の中、ベスト16進出に向けた試合の火蓋が切られた。

 若手選手を含む7人の下部組織出身選手を先発で送り出したイマノル監督は前線にはデンマークを熟知するオスカルソン、左右にバレネチェア、久保を配置した。まずゴールを脅かしたのはミッティラン。カスティージョのヘディングシュートはポストに直撃し、こぼれ球をなんとかクリアする。反撃に出るラ・レアルはブライス・メンデスがエリア内でファウルを受けPKを獲得しこれを自ら冷静に決めた。ブライス・メンデスにとって国王杯、ラ・リーガに続きELと公式戦3戦連続弾となった。

 ホームで勝利を目指すミッティランは22分、チリ代表の若い才能オソリオの無回転シュートで同点弾を狙うが、この日先発の座を任されたGKマレロが不規則に変化する弾道のシュートを横跳びでセーブ。さらに左サイドからシムシシュが狭いエリアをドリブルで突破しシュートを放つが再びマレロが立ちはだかる。押し込まれる展開の中、24分、序盤に警告を受けていた左SBバルダに代えハビ・ロペスを送り込むイマノル監督。

 ここまで、左サイド中心に攻撃を組み立てていたラ・レアルだが、徐々に久保が存在感を見せる。26分にはブライスのパスを折り返しオスカルソンへ好機を演出。そして31分、縦への突破を警戒する相手DFを見るやカットインを選択し、左足を一閃。美しい弾道を描いたシュートはGKの伸ばした手も届かずゴール左隅へ。極寒のデンマークへと駆けつけたラ・レアルサポーターの目の前で圧巻のゴラッソを決めてみせた。38分に、ポーランド代表FWブクサが一点を返し、1−2で前半を終える。

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 積極的な交代策を見せるラ・レアルは後半開始からスビメンディ、セルヒオ・ゴメス、アゲルドをピッチに送り込む。久保は前半の得点から調子の良さを見せるが決定機を演出することはできない。時間の経過と共にラフプレーが目立つようになり荒れたピッチの上で両チームが激しくぶつかる。74分には最後の交代枠でオヤルサバルも出場し、直後に相手DFのクリアミスからゴール目の前で絶好機を得るが、決め切ることができなかった。

 得点を目指すミッティランはパワープレーでラ・レアルゴールへと迫り、一方のラ・レアルはリスクを避けながら時間を使い来週行われる第2線に向けアドバンテージを保つことを優先。警告を受けながらも任務を遂行したイレブンはアウェイで勝利を収めた。次戦は16日、敵地セビージャにてレアル・ベティスと対戦する。
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著者プロフィール

レアル・ソシエダは1900年代初頭に創設され、2度のリーグ優勝と3度の国王杯を制したスペインの名門サッカークラブです。過去にはミケル・アルテタやシャビ・アロンソといった名選手がプレーし、2022年からは日本代表の久保建英が所属しています。

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