メイショウフンジンが逃げ粘った佐賀記念の週末も、人気薄の逃げ粘りに期待の3歳重賞/佐賀・飛燕賞データ分析
2024年優勝トゥールリー 【撮影:佐賀県競馬組合】
2月9日佐賀6レース 18時05分発走予定
3歳馬による1400m重賞。直近で行われた3歳重賞は佐賀若駒賞が1750m、牝馬限定の花吹雪賞が1800mと中距離だったため、その2レースでの実績通りに決まるのか、あるいは短距離適性が高い馬が台頭するのかが一つの鍵となる。
当レースは2018年までは1800mで行われていたが、19年以降は現行の1400mでの実施。
ここでは2015年~24年の過去10回に加え、現行距離で行われるようになった過去6回のデータを元に分析する。
上位人気+人気薄の組み合わせが多い
ただ、上位人気の3頭での決着は過去10回で2回のみ。
「3番人気以内の2頭」+「5番人気以下の1頭」という組み合わせになることが多く、過去10回中6回がこれに該当する。
それに伴い3連単万馬券も多く、23年13万5980円を含む4回で3連単万馬券となり、過去10回の平均配当は2万7285円だった。
単勝人気別成績 【表1】
人気薄の逃げ馬に注目
15年、21年、23年は逃げ、17年と18年は差し馬ながら道中はインで脚を溜めていた。
しかし、今年は2つのポイントが考えられる。
1つは、佐賀記念が行われた昨日はいつも以上に内を空けて走る馬がほとんどだったこと。
例年以上に内側の砂が重たいことが考えられる。
もう1つは1400mでの実施となって以降、穴を開けるのは逃げ馬だということ。
これらから、今年は人気薄の逃げ馬に注目するのがいいかもしれない。
3連単万馬券時の人気薄の脚質 【表2】
牡馬と牝馬、ほぼ互角
なお、今年はセン馬が2頭出走するが、3歳のこの時期に去勢されている馬はまだ珍しく、過去10回でセン馬の出走は1回のみとサンプル数が少ない。
性別別成績 【表3】
3勝を挙げる名コンビ
過去10回でコンビを組み、3勝を挙げる好成績だ。今年もこのコンビで重賞勝ち馬とともに参戦する。
騎手×調教師別成績 【表4】
最もメジャーなコースでの一戦
直線の引き込み線から1周する佐賀競馬では最もメジャーなコース。
逃げ・先行といった前で運んだ馬が基本的には有利だが、差しも2着4回など上位入着のケースがある。
脚質別成績 【表5】
5番、6番と大外12番が好成績
サンプル数がそう多くないこともあってか、1着~3着まで満遍なく上位入着する馬番はないが、真ん中の5番、6番と大外12番が3着以内に入る確率が高い。
馬番別成績 【表6】
データからの推奨馬は?
②人気薄の逃げ馬
③山口勲騎手×東眞市調教師
④5番、6番と大外12番
人気の中心はおそらく⑤ハクアイアシスト。
佐賀若駒賞を勝ち、前走・花吹雪賞もクビ差2着と重賞で安定した走りを見せる。1400mではフォーマルハウト賞で3着など実績もあり、相手関係を考えても中心となるだろう。当レース過去3勝を挙げる山口勲騎手×東眞市調教師というコンビも心強い。①③、さらにラッキーなことに④にも当てはまる。
⑨ムーンオブザエースも重賞実績馬。
JBC当日に行われたネクストスター佐賀では2着で、この時の勝ち馬ミトノドリームはこの世代で抜けた存在。そこから4馬身差での入線であれば、同馬不在のここで重賞初制覇もあり得る。先行できる点も1400mでプラスに働くだろう。①に該当。
⑦ロトファイターはデビューから2連勝で臨んだ前走・佐賀若駒賞で4着。連勝はストップしたものの、いきなりの重賞挑戦で4コーナーで内をすくっていい脚を見せた。キャリアは浅いが世代上位の能力を秘めていそう。場合によっては上位人気に推されることも考えられ、①に該当。
②からは②ダイメイヒロイン。
ネクストスター佐賀では逃げて4着。今回、内枠に入ったことで再び先手を取る可能性も考えられる。重賞実績のある走りから、逃げ粘りがあっても不思議ない。
第21回 飛燕賞 【出馬表】
文・大恵陽子(おおえ ようこ)
競馬リポーター。小学5年生で競馬にハマり、地方競馬とJRAの二刀流。毎週水曜日は栗東トレセンで、他の日は地方競馬の取材で全国を駆け回る日々。グリーンチャンネル「アタック!地方競馬」「地方競馬中継」などに出演のほか、「優駿」「週刊競馬ブック」「うまレター」「馬事通信」など各種媒体で執筆。
「大恵総合研究所」なるデータ分析機関を勝手に設立し、現場取材で得た騎手・調教師などの談話をヒントに、馬場傾向やレース傾向を導き出して精度向上に励む。
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