自らの努力でつかんだチャンス。その献身でさらなる挑戦と歓喜を生む

【©ジャパンラグビーリーグワン】

チャンスとは、扉をノックするものではなく、自ら開けていくものである。扉を開けたその先で、無垢な挑戦心を胸に、戦える喜びをかみしめながら泥臭く闘志を燃やす者がいる。

「試合に出られることをとてもうれしく思いますが、まだ満足はしていません。常に一貫性をもってプレーし、チームの勝利に貢献したいです」

デーヴィッド・ヴァンジーランド。オーストラリア出身の24歳で愛称は「Vanzy(ヴァンジー)」。地元のクラブチームでプレー後、拓殖大学へ。23年にアーリーエントリーでクボタスピアーズ船橋・東京ベイに入団。しかし、そこにはリーグワンの高い壁が立ちはだかっていた。

「大学時代と比べるとみんな体が大きく、フィジカルレベルの差を痛感しました。フィジカルとフィットネスを強化する必要性を感じました」

また、いかなるスポーツにおいても、競技力は日常生活の延長線上に存在する。パフォーマンス向上のためには、オンフィールドだけでなく、オフフィールドでも奮起していく必要がある。ルーキーイヤーの2023-24シーズンの公式戦出場数はゼロ。ヴァンジーはあらためて自身を見つめ直した。

「ただ待っているだけではダメだと思いました。チャンスをつかむためには、自分からハードワークをしなければいけません。もっと一生懸命に取り組まなければならないと、あらためて認識しました」

自身の課題を明確にして克服することで、「練習試合でのコンタクトプレー、タックルやボールキャリーなどで、相手に勝てるようになってきた」。グラウンドでは、端正な顔立ちとは裏腹に、泥臭いプレーもいとわない。献身的なその姿勢は、来日前から変わらない。

「いまでもそうですが、私は子どものころからスーパースターのような選手ではありませんでした。フィールドでは目立たないかもしれないですが、チームのためにやるべきことをやる。そんな意識でプレーをしていました」

チャンスは、努力した者にしか微笑まない。扉を開けた先に待つのは、さらなる挑戦と歓喜。今季は4試合連続で先発出場を果たす。ヴァンジーは今節の三菱重工相模原ダイナボアーズ戦でも4番を背負う。

(藤本かずまさ)
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