佐々木朗希投手は何故今回のメジャー移籍で批判されるのか考察
【これはnoteに投稿された平田神虫さんによる記事です。】
年も明け2025年となり、プロ野球ファンの関心は各球団の補強戦線のストーブリーグから、2月から始まる春季キャンプへと着々と関心が移り変わっていく時期です。
そんな時期ですが、2024年オフシーズンから最もプロ野球ファンの注目を集めていた、ロッテの佐々木朗希投手のメジャー挑戦による、移籍先の球団が1/18についに決定し、
そんな時期ですが、2024年オフシーズンから最もプロ野球ファンの注目を集めていた、ロッテの佐々木朗希投手のメジャー挑戦による、移籍先の球団が1/18についに決定し、
2024年ワールドシリーズを制したロサンゼルス・ドジャースへの移籍と契約合意したことが発表となりました。
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これにより、佐々木朗希投手は大谷翔平投手、山本由伸投手という最高峰の日本人メジャーリーガーと同じチームでプレーすることとなりました。
2023年WBCで侍ジャパンの中心選手だった3人がメジャーで同じチームでプレーするという事実。
これだけで非常に興奮することでしょう。
しかしながら、今回の佐々木朗希投手のメジャー移籍経緯について、プロ野球ファンならご存知ですが、相当な批判をされていました。
私自身は中日ドラゴンズファンであり、今回の佐々木朗希投手のメジャー移籍の経緯については千葉ロッテマリーンズファンがかなりの批判をしていたので、ドラゴンズファンが一々口出しするのも野暮ではありますが、それでも一人のプロ野球ファンとして、佐々木朗希投手という選手は色々と物議を醸すことがありました。
そういった経緯を念頭に置けば、ロッテファン以外でも「これはちょっとどうなの?」という考えには至るでしょう。
ただこれは、感情論が第一に来てしまう話。
これまでの佐々木朗希投手の経緯を振り返りましょう。
2023年WBCで侍ジャパンの中心選手だった3人がメジャーで同じチームでプレーするという事実。
これだけで非常に興奮することでしょう。
しかしながら、今回の佐々木朗希投手のメジャー移籍経緯について、プロ野球ファンならご存知ですが、相当な批判をされていました。
私自身は中日ドラゴンズファンであり、今回の佐々木朗希投手のメジャー移籍の経緯については千葉ロッテマリーンズファンがかなりの批判をしていたので、ドラゴンズファンが一々口出しするのも野暮ではありますが、それでも一人のプロ野球ファンとして、佐々木朗希投手という選手は色々と物議を醸すことがありました。
そういった経緯を念頭に置けば、ロッテファン以外でも「これはちょっとどうなの?」という考えには至るでしょう。
ただこれは、感情論が第一に来てしまう話。
これまでの佐々木朗希投手の経緯を振り返りましょう。
①物議を醸した高校3年生時、夏の甲子園予選決勝登板回避&出場なし
佐々木朗希投手が何故批判される風潮ができてしまったのか。全ての始まりは2019年の夏の甲子園予選大会でしょう。
佐々木朗希投手は地元で甲子園に出場したいという思いから、地元の県立大船渡高校に進学。
佐々木朗希投手の名前を一躍全国区にした出来事として、高校3年生時の4月に行われた高校野球日本代表候補合宿において、中日ドラゴンズのスカウトのスピードガンで高校生歴代最速となる球速163キロを計測したということで一気に取り沙汰され、プロ野球ファンの間でも、その名を知らない選手となりました。
そして高校3年生の最後の夏の甲子園予選では大船渡高校のエースで4番として活躍し、一気に予選を勝ち上がり、ついには夢の甲子園出場まであと一つとなる予選決勝まで行きました。
しかしながら決勝当日。ここまで初戦、3回戦、4回戦、準決勝と先発し、内3試合で完投したエースにも関わらず、突如として先発登板回避となりました。
さらに佐々木朗希投手は4番打者として活躍もしており、先発登板回避ならば野手として4番打者で出場するのかと思われましたが、まさかの野手としても出場せず、結果、エースと4番を欠いた大船渡高校は無念にも予選決勝で花巻東高校に惨敗し、甲子園出場の悲願が達成されませんでした。
これについては佐々木朗希投手の故障回避のために、大船渡高校の監督の判断であったとされましたが、このことについては後に大船渡高校への苦情の電話が殺到し、ファンだけに飽き足らず、他の名門高校の監督、さらにはプロ野球解説者、現役プロ野球選手にも佐々木朗希投手の登板回避の件について波紋が広がり、ついには社会問題にまで発展しました。
結果として、この波紋は佐々木朗希投手自身にも飛び火してしまい、自身のことしか考えていないと一部では批判の的となってしまいました。
佐々木朗希投手は地元で甲子園に出場したいという思いから、地元の県立大船渡高校に進学。
佐々木朗希投手の名前を一躍全国区にした出来事として、高校3年生時の4月に行われた高校野球日本代表候補合宿において、中日ドラゴンズのスカウトのスピードガンで高校生歴代最速となる球速163キロを計測したということで一気に取り沙汰され、プロ野球ファンの間でも、その名を知らない選手となりました。
そして高校3年生の最後の夏の甲子園予選では大船渡高校のエースで4番として活躍し、一気に予選を勝ち上がり、ついには夢の甲子園出場まであと一つとなる予選決勝まで行きました。
しかしながら決勝当日。ここまで初戦、3回戦、4回戦、準決勝と先発し、内3試合で完投したエースにも関わらず、突如として先発登板回避となりました。
さらに佐々木朗希投手は4番打者として活躍もしており、先発登板回避ならば野手として4番打者で出場するのかと思われましたが、まさかの野手としても出場せず、結果、エースと4番を欠いた大船渡高校は無念にも予選決勝で花巻東高校に惨敗し、甲子園出場の悲願が達成されませんでした。
これについては佐々木朗希投手の故障回避のために、大船渡高校の監督の判断であったとされましたが、このことについては後に大船渡高校への苦情の電話が殺到し、ファンだけに飽き足らず、他の名門高校の監督、さらにはプロ野球解説者、現役プロ野球選手にも佐々木朗希投手の登板回避の件について波紋が広がり、ついには社会問題にまで発展しました。
結果として、この波紋は佐々木朗希投手自身にも飛び火してしまい、自身のことしか考えていないと一部では批判の的となってしまいました。
②前代未聞、プロ1年目全試合一軍帯同も一軍登録されず、一軍二軍登板なし
物議を醸した登板回避も、ドラフト会議では4球団競合の末、千葉ロッテマリーンズが交渉権を獲得し、佐々木朗希投手はロッテへ入団となりました。
特に、高校生歴代最速163キロ右腕というポテンシャルの高さや、上記の件も合わさり、佐々木朗希投手の注目度は凄まじく「令和の怪物」の異名が名付けられました。
さらに球団がYouTubeに投稿した春季キャンプでの初ブルペン入りした時の動画は大きな話題を呼び、いつ佐々木朗希投手のベールが試合で脱がされるのか、プロ野球ファンの間で大きな話題となりました。
が、当時のロッテの首脳陣である吉井投手コーチや井口監督の判断により、プロ1年目の佐々木朗希投手は体力強化、肉体強化を図るシーズンとなりました。
ここまでなら、高卒1年目の投手に取らせる方針として他球団でもよくある話なのですが、実は佐々木朗希投手は二軍ではなく、何故かフルシーズン一軍帯同で肉体強化に図り、また他球団なら肉体強化を図る高卒1年目の投手でも2~3試合は経験として二軍登板をするにも関わらず、佐々木朗希投手にあっては二軍登板なしに終わっていました。
そして、一軍帯同なら一軍登板という話になりそうですが、実は一軍帯同にも関わらず一軍登録は一度もされず、結果としてフルシーズン一軍帯同にも関わらず一軍登録なしで、二軍登板もないという前代未聞のシーズンのまま、プロ1年目を終えました。
なお、競合ドラ1高卒投手が故障も無いにも関わらず、プロ1年目を一軍二軍登板無しに終わったのは後にも先にも佐々木朗希投手だけです。
これについても、一部では佐々木朗希投手を特別扱いし過ぎだと批判の的となっていました。
特に、高校生歴代最速163キロ右腕というポテンシャルの高さや、上記の件も合わさり、佐々木朗希投手の注目度は凄まじく「令和の怪物」の異名が名付けられました。
さらに球団がYouTubeに投稿した春季キャンプでの初ブルペン入りした時の動画は大きな話題を呼び、いつ佐々木朗希投手のベールが試合で脱がされるのか、プロ野球ファンの間で大きな話題となりました。
が、当時のロッテの首脳陣である吉井投手コーチや井口監督の判断により、プロ1年目の佐々木朗希投手は体力強化、肉体強化を図るシーズンとなりました。
ここまでなら、高卒1年目の投手に取らせる方針として他球団でもよくある話なのですが、実は佐々木朗希投手は二軍ではなく、何故かフルシーズン一軍帯同で肉体強化に図り、また他球団なら肉体強化を図る高卒1年目の投手でも2~3試合は経験として二軍登板をするにも関わらず、佐々木朗希投手にあっては二軍登板なしに終わっていました。
そして、一軍帯同なら一軍登板という話になりそうですが、実は一軍帯同にも関わらず一軍登録は一度もされず、結果としてフルシーズン一軍帯同にも関わらず一軍登録なしで、二軍登板もないという前代未聞のシーズンのまま、プロ1年目を終えました。
なお、競合ドラ1高卒投手が故障も無いにも関わらず、プロ1年目を一軍二軍登板無しに終わったのは後にも先にも佐々木朗希投手だけです。
これについても、一部では佐々木朗希投手を特別扱いし過ぎだと批判の的となっていました。
③衝撃のプロ3年目。完全試合達成、侍ジャパン入りを果たすもシーズンの規定投球回達成なし
プロ2年目にようやく二軍登板を果たすと、夏場にもついに一軍デビューを果たし、結果
11試合 防御率2.27 3勝2敗 68奪三振 投球回63.1回
WHIP1.06 K/BB4.25
と上々のシーズンを過ごし、将来のロッテのエースとしての期待が膨らんでいました。
そしてプロ野球ファンを震撼させる出来事が起きたのがプロ3年目となる2022年4月10日のオリックス戦。
この試合でなんと佐々木朗希投手は1994年の巨人槙原寛己投手以来、28年ぶりとなる20歳5か月での史上最年少での完全試合を達成し、さらにNPBタイ記録となる1試合19奪三振、ついにはNPB新記録且つ世界記録となる13者連続奪三振を達成し、プロ入り初完投初完封を完全試合で達成するという離れ業で球界を震撼させました。
そしてオールスターにも選出され、3年目を
WHIP1.06 K/BB4.25
と上々のシーズンを過ごし、将来のロッテのエースとしての期待が膨らんでいました。
そしてプロ野球ファンを震撼させる出来事が起きたのがプロ3年目となる2022年4月10日のオリックス戦。
この試合でなんと佐々木朗希投手は1994年の巨人槙原寛己投手以来、28年ぶりとなる20歳5か月での史上最年少での完全試合を達成し、さらにNPBタイ記録となる1試合19奪三振、ついにはNPB新記録且つ世界記録となる13者連続奪三振を達成し、プロ入り初完投初完封を完全試合で達成するという離れ業で球界を震撼させました。
そしてオールスターにも選出され、3年目を
20試合 防御率2.02 9勝4敗 173奪三振 投球回129.1回
WHIP0.80 K/BB7.52
という破竹の成績を残しましたが、度々離脱を繰り返していたため、規定投球回達成とはなりませんでした。
そして2023年の開幕前には侍ジャパンに選出され、見事悲願の世界一を果たし、自他ともに「令和の怪物」の異名にふさわしい投手へと変貌、NPB最速タイとなる球速165キロも計測しました。
この時には最早、佐々木朗希投手を批判するような声は一切なくなりました。
WHIP0.80 K/BB7.52
という破竹の成績を残しましたが、度々離脱を繰り返していたため、規定投球回達成とはなりませんでした。
そして2023年の開幕前には侍ジャパンに選出され、見事悲願の世界一を果たし、自他ともに「令和の怪物」の異名にふさわしい投手へと変貌、NPB最速タイとなる球速165キロも計測しました。
この時には最早、佐々木朗希投手を批判するような声は一切なくなりました。
④プロ4年目、いつまで経っても終わらない契約更改。流れ出た不穏な空気
WBCも終え、ペナントレースを迎えたプロ4年目。開幕ローテから奮迅し、2年連続オールスター選出と順風満帆なシーズンを送っていましたが、またしても夏場に故障し離脱してしまいました。
その後は秋には復帰し、CSでも破竹のピッチングを披露し、結果、
その後は秋には復帰し、CSでも破竹のピッチングを披露し、結果、
15試合 防御率1.78 7勝4敗 135奪三振 投球回91.0回
WHIP0.75 K/BB7.94
という成績を残しましたが、規定投球回達成とはなりませんでした。
ここまでなら批判される要素は皆無ですが、実はこの年のオフシーズンに入ってから不穏な空気となりました。
本来ならプロ野球選手の契約更改は年俸調停等の理由が無い限りは基本的には12月中には全て終了するのが基本的な流れなのですが、何故かこの年に限ってはいつまでも経っても佐々木朗希投手の契約更改が合意せず、ついには新年を迎えての2024年になっても契約更改が終わっていませんでした。
そしてついに春季キャンプがまもなく始まろうとする1月26日に、ようやく契約更改が合意されましたが、この時から既に様々な報道機関で「佐々木朗希投手は今オフにメジャー移籍を模索していて契約更改が長引いたのではないか?」という憶測が飛び交っていました。
この辺りから「まだメジャーは早すぎる」等と、再び佐々木朗希投手への批判が出るようになりました。
WHIP0.75 K/BB7.94
という成績を残しましたが、規定投球回達成とはなりませんでした。
ここまでなら批判される要素は皆無ですが、実はこの年のオフシーズンに入ってから不穏な空気となりました。
本来ならプロ野球選手の契約更改は年俸調停等の理由が無い限りは基本的には12月中には全て終了するのが基本的な流れなのですが、何故かこの年に限ってはいつまでも経っても佐々木朗希投手の契約更改が合意せず、ついには新年を迎えての2024年になっても契約更改が終わっていませんでした。
そしてついに春季キャンプがまもなく始まろうとする1月26日に、ようやく契約更改が合意されましたが、この時から既に様々な報道機関で「佐々木朗希投手は今オフにメジャー移籍を模索していて契約更改が長引いたのではないか?」という憶測が飛び交っていました。
この辺りから「まだメジャーは早すぎる」等と、再び佐々木朗希投手への批判が出るようになりました。
⑤規定投球回達成なし、個人タイトルなしもプロ5年目で衝撃のポスティングに批判殺到
波乱を呼んだオフシーズンとなり、プロ5年目を向かえたシーズンでしたが、3年連続で開幕ローテ入りを果たしましたが、交流戦でコンディション不良で一軍登録抹消となり、6月に復帰しましたが、復帰登板直後にまたしてもコンディション不良により一軍登録抹消となり、ペナントレース終盤の9月にようやく一軍復帰となりました。
そしてペナントレース最終戦で2年ぶりとなる完投勝利を挙げ、プロ入り初のシーズン10勝を達成し、CSでも破竹のピッチングを見せ、結果、
18試合 防御率2.35 10勝5敗 129奪三振 投球回111.0回
WHIP1.04 K/BB4.03
という結果を残しましたが、またしても規定投球回達成とはなりませんでした。
そしてシーズン終了後の11月9日に佐々木朗希投手は球団にメジャー挑戦のためのポスティングシステムを申請し、ロッテ球団もこれを承諾し、メジャー移籍という流れとなりました。
結果として個人タイトルなし、挙げ句は規定投球回達成なし、離脱を繰り返している投手が早々にメジャー移籍してもメジャーで通用するはずがない。ロッテをメジャー移籍の踏み台にした。去年の契約更改に続いて早々にポスティングはわがまますぎる。等と批判殺到する形となってしまいました。
WHIP1.04 K/BB4.03
という結果を残しましたが、またしても規定投球回達成とはなりませんでした。
そしてシーズン終了後の11月9日に佐々木朗希投手は球団にメジャー挑戦のためのポスティングシステムを申請し、ロッテ球団もこれを承諾し、メジャー移籍という流れとなりました。
結果として個人タイトルなし、挙げ句は規定投球回達成なし、離脱を繰り返している投手が早々にメジャー移籍してもメジャーで通用するはずがない。ロッテをメジャー移籍の踏み台にした。去年の契約更改に続いて早々にポスティングはわがまますぎる。等と批判殺到する形となってしまいました。
⑥早期メジャー移籍の障壁。25歳ルールの存在
今回のポスティング移籍に関してロッテファンが批判の槍玉の一つとしているのが、25歳ルールにより巨額の資金が得られないという点でしょう。
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そもそも25歳ルールとは、中南米の若い選手の“青田買い”を防ぐため、各球団に割り当てられた年間の国際ボーナスプール内でしか選手と契約できないように設定されたメジャーの制度であり、25歳未満かプロ6年未満の海外選手は契約時にマイナー契約しか結ぶことができないという制度です。
なお、NPBからの歴代メジャー移籍選手のポスティング譲渡金にあっては、
1位 山本由伸投手 約72億円
2位 松坂大輔投手 約60億円
3位 ダルビッシュ有投手 約41億円
4位 井川慶投手 約30億円
5位 前田健太投手 約24億円
となっており、NPBで実績のある選手が25歳ルールに抵触せずにポスティング移籍をした場合、このような巨額な譲渡金がNPBの所属球団に入ります。
今回、佐々木朗希投手の契約金は10億円のマイナー契約となり、ロッテへの譲渡金は約2億5000万円となりました。
万が一、佐々木朗希投手が25歳ルールに抵触されない期間までNPBに在籍し、確固たる実績を作れば、上記のような巨額な譲渡金を元の球団に渡せたかもしれませんし、MLB側もあと2年待てば山本由伸投手並の契約(12年約507億円)を結べただろうと言わしめたレベルでした。
なお、NPBからの歴代メジャー移籍選手のポスティング譲渡金にあっては、
1位 山本由伸投手 約72億円
2位 松坂大輔投手 約60億円
3位 ダルビッシュ有投手 約41億円
4位 井川慶投手 約30億円
5位 前田健太投手 約24億円
となっており、NPBで実績のある選手が25歳ルールに抵触せずにポスティング移籍をした場合、このような巨額な譲渡金がNPBの所属球団に入ります。
今回、佐々木朗希投手の契約金は10億円のマイナー契約となり、ロッテへの譲渡金は約2億5000万円となりました。
万が一、佐々木朗希投手が25歳ルールに抵触されない期間までNPBに在籍し、確固たる実績を作れば、上記のような巨額な譲渡金を元の球団に渡せたかもしれませんし、MLB側もあと2年待てば山本由伸投手並の契約(12年約507億円)を結べただろうと言わしめたレベルでした。
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ちなみにポスティング譲渡金歴代最少金額はマイナー契約を結んだ上沢直之投手の日ハムへの約92万円です…
⑦野茂英雄投手、大谷翔平選手との違い
今回の佐々木朗希投手の早期メジャー移籍に関して、25歳ルールの件やこれまでの経緯から、批判殺到となる中、同じように早期にメジャー移籍した選手がいるにも関わらず、佐々木朗希投手ばかり批判されるのはおかしい。これまでの歴代の早期メジャー移籍選手の何が違うのかと反論も目立ちます。
この歴代の早期メジャー移籍選手というとなると、メジャー移籍のパイオニアとなる野茂英雄投手と、メジャーで唯一無二の二刀流であり、日本人選手史上初のメジャー本塁打王、打点王を獲得した大谷翔平選手がいますが、この二人のNPB時代を説明すると、
野茂英雄
・1年目に投手四冠、沢村賞、シーズンMVP、新人王、ベストナインと投手タイトルを総ナメし、1年目から4年目まで4年連続最多勝、最多奪三振を獲得
・1994年の契約更改で複数年契約、代理人交渉制度を希望するも近鉄球団が却下
・当時の近鉄球団、鈴木監督との確執(球団からは君はエースとして扱っていないと告げられる等、監督からはトルネード投法を巡ってのフォーム改造等の練習についてのトラブル等)
・結果、契約更改のトラブル、これまでの球団や監督との確執という要因を経て、自ら近鉄球団を退団し、行き場が無くなったためにメジャー挑戦となった。
・1994年の契約更改で複数年契約、代理人交渉制度を希望するも近鉄球団が却下
・当時の近鉄球団、鈴木監督との確執(球団からは君はエースとして扱っていないと告げられる等、監督からはトルネード投法を巡ってのフォーム改造等の練習についてのトラブル等)
・結果、契約更改のトラブル、これまでの球団や監督との確執という要因を経て、自ら近鉄球団を退団し、行き場が無くなったためにメジャー挑戦となった。
大谷翔平
・ドラフト会議前からマイナー契約でもメジャー挑戦したいと表明する中、日ハムが強行ドラ1指名し、日ハム球団からの散々の説得を経て日ハムへ入団
・1年目から一軍デビュー、オールスター出場を果たし、2年目のオールスターで当時のNPB史上最速の162キロを計測し、二刀流としてシーズン10勝10本塁打を達成
・3年目に投手三冠を達成し、4年目には投手として月間MVP受賞、NPB最速の球速165キロを計測。打者として規定打席未到達ながらシーズン20本塁打達成しチームを日本一に導き、投手とDH部門でベストナイン受賞し、5年目のオフにポスティングでメジャー挑戦
となっており、NPB時代の実績は佐々木朗希投手とはかなりの差が付いています。
また、移籍経緯も野茂英雄投手は球団との確執により行き場が無くなったための最終手段としてのメジャー移籍。
大谷翔平選手も最初からメジャー移籍を表明していた中での日ハムの強行指名、説得を経て二刀流を確固たるものにしてからのメジャー移籍
なので、批判される要素が見当たりません。
こうなってくると、佐々木朗希投手は、
・個人タイトルや規定投球回なし
・リーグ優勝をしていない
・離脱を繰り返していた
・突然のメジャー移籍
という要素が目立ってしまうので、野茂英雄投手や大谷翔平選手と同様であるとは一概には言えないでしょう。
・1年目から一軍デビュー、オールスター出場を果たし、2年目のオールスターで当時のNPB史上最速の162キロを計測し、二刀流としてシーズン10勝10本塁打を達成
・3年目に投手三冠を達成し、4年目には投手として月間MVP受賞、NPB最速の球速165キロを計測。打者として規定打席未到達ながらシーズン20本塁打達成しチームを日本一に導き、投手とDH部門でベストナイン受賞し、5年目のオフにポスティングでメジャー挑戦
となっており、NPB時代の実績は佐々木朗希投手とはかなりの差が付いています。
また、移籍経緯も野茂英雄投手は球団との確執により行き場が無くなったための最終手段としてのメジャー移籍。
大谷翔平選手も最初からメジャー移籍を表明していた中での日ハムの強行指名、説得を経て二刀流を確固たるものにしてからのメジャー移籍
なので、批判される要素が見当たりません。
こうなってくると、佐々木朗希投手は、
・個人タイトルや規定投球回なし
・リーグ優勝をしていない
・離脱を繰り返していた
・突然のメジャー移籍
という要素が目立ってしまうので、野茂英雄投手や大谷翔平選手と同様であるとは一概には言えないでしょう。
⑦プロ野球ファンとして佐々木朗希投手のメジャー挑戦へ思うこと
佐々木朗希投手が批判される経緯や要因を説明しましたが、一プロ野球ファンとして、今回の佐々木朗希投手のメジャー挑戦については「佐々木朗希投手は何を焦っているのか」としか思えません。
プロ1年目の待遇を見ても分かるように、明らかに千葉ロッテマリーンズは佐々木朗希投手を過保護すぎると言われてもいいくらいのレベルで、最高の待遇で育成していたと思います。
正直、佐々木朗希投手は確実にメジャー移籍する選手だとは思っていましたが、それが果たして今だったのか疑問です。
他球団でも若くしてリーグ屈指の成績を残している選手がいますが、それらの選手は「まだ育ててくれたチームに恩返しできていない」「まだやり残したことがある」「今ポスティングしても球団にお金が入らないから、今はやらない」と発言しています。
また、佐々木朗希投手は規定投球回達成なしでのメジャー移籍というのが引っ掛かるところであり、これも前代未聞でしょう。
やはり規定投球回達成をしてからメジャーに行くべきだったと思います。
我らが中日ドラゴンズからは小笠原慎之介投手がポスティングしていますが、小笠原慎之介投手も4年連続規定投球回達成はしています。
また、実績の面や成長過程の面を見ても、佐々木朗希投手はまだまだ中途半端だと思います。
ドラゴンズには高橋宏斗投手という若きエース投手がいますが、高橋宏斗投手の成長過程は、
1年目 二軍でストレート縛りで先発登板
2年目 中10日ローテで一軍デビュー
3年目 打たれてもいいから中6日ローテで回す
4年目 最優秀防御率獲得
というように、確実な成長過程を経て、竜のエースにまで登り詰めています。
一方の佐々木朗希投手は
1年目 二軍登板なし
2年目 一軍デビュー
3年目 完全試合達成も中10日ローテ
4年目 中10日ローテも途中離脱
5年目 中10日ローテも3か月間途中離脱
というように、高いポテンシャルを発揮していましたが、離脱を繰り返し、起用面での更なるステップアップができていないので、果たして本当に成長できていたのか疑問です。
こうなってくると、佐々木朗希投手はやはり焦りすぎだと思います。
後は感情論になりますが、育ててくれた球団への恩義が感じられないメジャー挑戦へとなってしまったので、結局千葉ロッテマリーンズをメジャー挑戦への踏み台にしか考えていなかったと言われてもそう感じざるをえません。
ロッテファンとしては佐々木朗希投手がロッテのエースとしてチームを優勝に導くことを考えていたに違いないので、そうなると今回の移籍は非常に無念であり、怨み節の一つは出てくるでしょう。
実際にドラゴンズファンとしては育成入団から先発で芽が出なかったのをリリーフ転向させ、セットアッパーとして最優秀中継ぎ投手を獲得し、その年のオフに2年契約を結んだにも関わらず、WBC終了後に自身の夢のためと抜かし、ドラゴンズとの契約を勝手に破棄し、キューバから亡命し、ドラゴンズも契約を破棄せず、無理に契約を保有し続けるも1年間バカンスを楽しみ、肩を休めれたと抜かした後で、メジャー移籍を果たすも、結果メジャー1年目で
21試合 防御率4.47 1勝8敗 投球回86.2回 WHIP1.23
という散々たる成績を残したジャリエル・ロドリゲスというドラゴンズをメジャー移籍の踏み台にするという不義理の極みの言語道断亡命野郎の実例もありますので、佐々木朗希投手がロッテを踏み台にしたとロッテファンが感じてしまった場合、そうなると腸が煮えくるような怒りになってもおかしくありません。
最後に、それでも佐々木朗希投手の持つ能力は本物であり、NPB最速の球速165キロを投げる力、完全試合や1試合19奪三振、13者連続奪三振を達成したポテンシャルはNPB最高クラスなのは間違いありません。
2025年からは大谷翔平選手や山本由伸投手と共にドジャースでプレーすることとなりますが、佐々木朗希投手の力がどれだけメジャーで通用するか、期待しています。
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