日本代表で学んだオンとオフの使い分け。3度目の兄弟対決は、成長を見せる舞台

三菱重工相模原ダイナボアーズ 李承爀選手 【©ジャパンラグビーリーグワン】

三菱重工相模原ダイナボアーズ(以下、相模原DB)が、相模原ギオンスタジアムにコベルコ神戸スティーラーズ(以下、神戸S)を迎える。キックオフは1月12日の14時30分だ。

前節は僅差で敗れたものの、セットピースを強みとする静岡ブルーレヴズ(以下、静岡BR)に真っ向勝負を挑んだ。

ラインアウトモールからトライを決めた李承爀は「静岡BRの強みにアタックしていこうと意識したプレーが結果に出て良かったです。チームは試合を重ねるごとにコネクションが良くなっていると感じます」と手ごたえを明かす。

昨年11月には日本代表としてイングランド戦に先発出場し、初キャップを刻んだ。「自分の力不足を痛感」したが、大きな財産になったという。

「今までだったら、『ここまででいいやろ』と自分で決めていたリミッターを外さないと世界には勝てないと感じました。どんどん自分を追求して満足しないこと、チームのためにどれだけ動けるかが重要だと学びました」

日本代表のチームメートからも多くを学んだという。

「日本代表の選手はトレーニングでオン・オフをしっかり切り替えます。自分はずっとオンでしたが、続けるとつぶれてしまう。オフのときはしっかりとオフにする。自分が考えていたことをいったん空っぽにして、自分の体と相談しながら新しい取り組みをやったら、もっと違うパフォーマンスが出せるのではないかと気づきました」

開幕から3試合連続先発出場中で、神戸S戦も先発メンバーに選ばれた。神戸Sの弟・承信とは3回目の兄弟対決になりそうだ。

「三男(李承信)は、昔から自由気ままに機敏に動いて、末っ子らしいプレーヤーです。(次男の)私に続くために帝京大学に入学したと話しているそうですが、早々に退学したので、『なんでー』と自分の中では、いまだに“はてなマーク”です」とつぶやきつつ、「スキルと責任感がすごく高いのでリスペクトしています」と兄弟の絆をほのめかす。

「周りからは、『兄弟対決ですね』と言われますが、僕自身はあまり意識していません。ただ、上の舞台で兄弟対決をできるのはありがたいことですし、父にプレーしているところを見てもらえたらうれしいです」

兄弟で桜のジャージーをまとう日が来るかもしれない。「弟は絶対に選ばれるので、僕が頑張るしかないです」と新天地での成長を誓う。

(宮本隆介)
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