渇望する初勝利へ。改造中の体を駆使し、オレンジの壁を突破する

東京サントリーサンゴリアス イザヤ・プニヴァイ 【©ジャパンラグビーリーグワン】

3試合を終え、1分2敗。いまだ勝ち星のない東京サントリーサンゴリアス(以下、東京SG)は、今季初勝利をかけた第4節、秩父宮ラグビー場でクボタスピアーズ船橋・東京ベイ(以下、S東京ベイ)と対峙する。リーグ戦での対戦成績は直近5試合で1勝4敗と苦戦しているだけに、いま一度気を引き締めなければならない。

チームとして結果は出せていないものの、選手個々では支配的な結果をグラウンドで残せている。ここまで全試合センターでスタメン出場。今節も13番で出場するイザヤ・プニヴァイもその一人だ。

今季、相手を押し込んで前進する「ドミナントキャリー率」は、ディビジョン1で堂々のトップとなる69%(※キャリー数20 以上の選手) 。チームの推進力となっているのは間違いない。

「チームの結果だけを除いたら、個人的にもいい積み上げができています。いろいろなスタッフにサポートしてもらい、プレシーズンからいい準備ができたからこそ、いいコンディショニングを維持できているのかなと思います」

ボールを持てば支配的な活躍を見せるプニヴァイではあるが、実は意外な課題も抱えていた。チームでもトップクラスに体が硬いというのだ。その弱点克服への取り組みが、より強い体を生むことにつながった。

「日ごろから関節のトレーニング、ストレッチをするように意識しています。コーチやトレーナーもみんな、僕の体の硬さを知っているから、僕のストレッチに付きっきりです(笑)。あとは筋肉の質を高めるためにも食生活を見直しています。その結果として、試合でしっかり走り切れる体に、当たりにも耐えられる体になってきたのかなと思います」

2022年に東京SGに加わり、今年で来日3年目。このプレーを続けていけば日本代表への道(※5年以上国内チームのみで継続的にプレー)もいつか拓けてくる。

「日本代表入りは、長い目で目標にはしています。でも、いまは目の前の試合で100%出せるように意識するだけ。少しずつ疲労も溜まり始める時期なので、コンディションをしっかり保って、チームにできるだけ貢献できる体を維持していきたいです」

立ちはだかるのはリーグ屈指の巨漢フォワード陣をそろえるS東京ベイ。プニヴァイの突破力でオレンジの壁を打破できれば、今季初勝利への道も拓けていくはずだ。

(オグマナオト)

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