父がプレーした日本での第一歩。アキラ・イオアネ、「自分の時間をここで楽しむ」

【©ジャパンラグビーリーグワン】

1年でのディビジョン1復帰を至上命令に掲げる花園近鉄ライナーズ(以下、花園L)が、NTT ジャパンラグビー リーグワン2024-25 ディビジョン2 第1節で、早くも大一番を迎える。

迎え撃つ相手は、こちらも昨季、D1/D2入替戦で敗れて涙を呑んだ豊田自動織機シャトルズ愛知(以下、S愛知)である。

世界的なスター選手が集うことで知られるD1だが、D2にも実力者が集う。今季、花園Lに加入したアキラ・イオアネはその筆頭格である。

肩書きは世界中のラガーマンが畏敬の念を抱く『元オールブラックス』。ニュージーランド代表で21キャップを持つアキラ・イオアネは、父子二代にわたって日本でプレーするバックグラウンドでも注目される存在だ。

「父が日本でプレーしたことはもう昔の話です。僕自身が日本でプレーしたいと思っていましたし、自分の時間をここで楽しむことにフォーカスしたいです」

父のエディーさんはかつて社会人リーグ時代にリコー(現・リコーブラックラムズ東京)でプレー経験を持ち、アキラ・イオアネ自身も幼少期に日本で過ごした経験がある。

「アキラ」の名は、エディーさんがプレーした当時の監督、水谷眞さんの長男の名が由来だ。

アキラ・イオアネは「違う国から来た選手たちが一つになっていることがチームの良い文化になっている。日本人の選手と海外から来た選手のバランスがいいですね」と花園Lの強みをこう話すが、もちろん、即戦力の助っ人としてピッチ上でその実力を見せるつもりでいる。

「相手をしっかりとドミネート(支配)して、圧倒したいですね。ラグビーはシンプルなスポーツなので」

言葉ではなく、そのプレーで雄弁に語るタイプの選手なのだろう。言葉数は決して多くないが、向井昭吾ヘッドコーチもその実力に期待を寄せる。

「まだベールで隠している感じがします。アグレッシブにボールを前に持っていって、相手を蹴散らすようなプレーを期待しています」

リーグワンデビュー戦は、クウェイド・クーパーらとともに控えからの登場になる。日本に深い縁を持つ『父子鷹』が、新たなラグビー人生の第一歩を踏み出す。

(下薗昌記)
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著者プロフィール

ジャパンラグビー リーグワンは、「あなたの街から、世界最高をつくろう」をビジョンに掲げ、前身であるジャパンラグビー トップリーグを受け継ぐ形で、2022年1月に開幕した日本国内最高峰のラグビー大会です。ラグビーワールドカップ2023を控え、セカンドシーズンとなるリーグワン全23チームの熱戦をご期待ください。

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