【ラグビー/NTTリーグワン】D1再昇格へのチャレンジ。注目は充実のハーフ団<花園近鉄ライナーズ>

【©ジャパンラグビーリーグワン】

D1/D2入替戦で敗れ、3シーズンぶりにディビジョン2を戦う花園近鉄ライナーズ(以下、花園L)。シーズン終盤には強豪相手にも互角の戦いを見せる試合もあり、確かな成長を見せながらも、要所でのミスや甘さに泣き、D2からの出直しを余儀なくされた。

日本ラグビーフットボール選手権大会で過去3回の優勝経験を持つ古豪に課せられるミッションは、言うまでもなく1シーズンでのD1復帰である。今季のチームスローガンは「All Attack(オールアタック)」。昨季に続いて引き続き指揮を執る向井昭吾ヘッドコーチは「D1に必ず上がる目標がある。昨季はトライが取れなかった。トライを取りに行くラグビーをやってきている」と攻守両面でアグレッシブな姿勢を追求するチームの方針を口にした。

2シーズン連続の最下位には終わったものの、昨季のD1では「二枚看板」でもある元オーストラリア代表のクウェイド・クーパーとウィル・ゲニアに頼らないチームづくりを見せ、シーズンの終盤には河村謙尚ら若手も台頭。主力の大半が残留し、日本代表でもあるサナイラ・ワクァやラグビーワールドカップ出場歴もあるセミシ・マシレワも健在だ。

チームは確かな上積みを見せてきたが、1年でのD1復帰に向けてクラブも本気のテコ入れを図ってきた。

新加入選手は8人だが、国内外から即戦力級クラスが加わった。最大の目玉は元オールブラックスで22キャップの経験を持つアキラ・イオアネだ。また、トヨタヴェルブリッツから加わった丸山凜太朗は「出場機会を求めてきたし、このチームと一緒に成長したい」と意気込みを口にしている。ウィル・ハリソンもU20オーストラリア代表の経験を持つ逸材で、元オーストラリア代表のレジェンド二人を筆頭にハーフ団の陣容もD2屈指の顔ぶれになった。

12月7日に行われた、D1所属のコベルコ神戸スティーラーズとのプレシーズンマッチでは36対36で引き分け。伝統的にスクラムの強さには定評を持つ花園Lは、D1昇格を最優先の目標にしながらも、D1でも通用するチームベース作りという「二兎」を追うシーズンになる。

(下薗昌記)

注目選手) NO8 アキラ・イオアネ

【©ジャパンラグビーリーグワン】

ラグビーワールドカップに出場した世界的スターも数多い花園Lに、新たな名手が加わった。ニュージーランド代表(オールブラックス)で21キャップの経験を持ち、7人制ラグビーでもリオ五輪に出場したアキラ・イオアネである。「若手の成長をサポートしたい。あとは自分のプレーでもインパクトを残したい」と11月の新体制会見で決意を語ったが、向井昭吾ヘッドコーチも「ディフェンスを切り裂く選手がウチには少ない。ボールを前に持っていくプレーをしてほしい」と期待を寄せる。
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ジャパンラグビー リーグワンは、「あなたの街から、世界最高をつくろう」をビジョンに掲げ、前身であるジャパンラグビー トップリーグを受け継ぐ形で、2022年1月に開幕した日本国内最高峰のラグビー大会です。ラグビーワールドカップ2023を控え、セカンドシーズンとなるリーグワン全23チームの熱戦をご期待ください。

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