【スキー】加藤、前田、渡邉が2本目進出を狙う!2024-25アルペンスキーW杯男女スラローム第2戦
苦戦したスラローム第1戦、課題克服し次戦に挑む!
W杯スラローム初出場の片山龍馬選手は1本目急斜面入口で転倒し途中棄権に終わりました。次のレースは来月、中国でのFEC(ファーイーストカップ)となります。 【写真/Marco Trovati】
シフリンはW杯通算98勝目を挙げ、ノエルは11勝目。話題のカムバック組、ルッカス・ピンヘイロー・ブラッテンはセルデンに続き4位、マルセル・ヒルシャーは2本目に進めずと明暗を分けました。
若手では昨季ヨーロッパカップ種目別3位のフィンランド、エデュアード・ハールベルグ21歳が40番スタートから1本目8位(2本合計24位)と地元レビを沸かせました。今季注目の選手の一人となりそうです。
「Snow Japan」、日本チームは前田知沙樹(株式会社村瀬組)選手と渡邉愛蓮(えれん)(東海大学)選手が出場、男子は片山龍馬(東海大学)選手と加藤聖五(野沢温泉SC)選手が出場しましたが、いずれも2本目には進めませんでした。
今週末、11月23日(土)24日(日)にはオーストリアのグルグルで男女ともW杯スラローム第2戦が行われ、SNOW JAPAN 女子はレビ同様、前田知沙樹選手と渡邉愛蓮選手が出場します。
52番スタートの前田知沙樹選手は緩斜面出口でポールをまたいで1本目途中棄権に終わりました。 【写真/Marco Trovati】
65番スタートの渡邉愛蓮選手はトップのシフリンに+5.98秒の57位で2本目に進めませんでした。 【写真/Marco Trovati】
レビでの日本女子チーム。左から関理奈コーチ、前田、渡邉両選手、蓮見小奈津コーチ。 【写真/全日本スキー連盟】
「前田はレースには平常心で臨んでいたように思います。滑りの内容としては緩斜面で良い部分もありましたが、課題とする斜面変化への対応でミスがあっての途中棄権。渡邉愛蓮は(スキーを)角付けする前に頭から(ターン方向に)行ってしまうなどの練習での課題がレースで出てしまい、ゴールする意識が強すぎて持ち味の勢いのある滑りを出すことができませんでした」と分析しています。
「グルグルに入って水を撒いた好条件のコースで2日間練習できました。前田は調子が上向きですし、渡邉には彼女らしい思い切りの良いパフォーマンスを期待します」と女子W杯は初開催のコースで、それぞれの持つ実力を大いに発揮してくれることを望んでいます。
最終滑走者81番スタートとなった加藤聖五選手、SL緒戦は2本目に進めませんでした。 【写真/Marco Trovati】
先週のSL開幕戦レビは小山陽平(ベネフィット・ワンスキークラブ)選手と弟の小山敬之(いずみ産業株式会社SC)選手の怪我による欠場で、日本チームは緒戦から出鼻を挫かれた格好となりました。
W杯スターティングリスト58位、W杯2ポイントの「出場資格」でのレース出走となる加藤聖五(野沢温泉SC)選手ですが、FISポイントは現在657位で、今回のSLも1本目最終滑走者となりそうです。
近年は雪面に水を注入して凍らせ、レース中の雪の硬度を保って行われるレースがほとんどになりましたが、それでもレース終盤になればトップレーサーの鋭いエッジングや気温、湿度の関係でどのコースも雪面に大きな溝が刻まれ、スムーズな滑走を阻害するようになっていきます。
当然、スタート順は一つでも早い方が選手にとって有利なのは言うまでもありません。
お気づきの方も多いと思いますが、SLだけでなく、今年1月、W杯シュラトミングで日本人過去最高位タイ20位を記録したジャイアント・スラロームのポイントも現在23.83の146位となっていて、先月の開幕戦セルデンのように、W杯では最終滑走者の3人前の70番台出走というように「最後方」からの出番となっています。
当然、河野恭介男子チーフコーチもW杯での出走順を上げる方策を練っていて、このグルグルのレース後は来月12月にかけて、W杯出場をしつつ、それをメインとすることなく、GSのFISポイントのアップに主眼を置いて、下部レースのコンチネンタルカップやFISレースに出場していき、その中ではスーパーGにも積極的に挑戦して、SGの好ポイント取りも狙います。
昨年は55番スタートだった加藤聖五選手、今年は70番台になりそうです。 【写真/Pier Marco Tacca】
昨年は1本目レース途中からコースの一部箇所の荒れが目立ち、転倒して途中棄権に終わりました。
今年も最終滑走者で難しいコース状況になりそうではありますが、ただ一人の侍(サムライ)としての気概を見せて欲しいところ、女子は日本時間23日、男子は24日それぞれ午後6時30分スタートです!
文:田中慎一郎
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