【緊急インタビュー!!】急転直下、ケニー・オメガが1.5東京ドームでゲイブ・キッドとのシングル戦を要求!!「もし“これ”が新日本が望むことなら、ファンが望み、彼自身が望むことなら、そしてこうすることが一番おもしろいなら……やってやろうじゃないか?」

チーム・協会

【新日本プロレスリング株式会社】

11.4新日本プロレスの大阪大会に来場、現在負傷中の身ながらも来年1月5日(日)『WRESTLE DYNASTY』東京ドーム大会で復帰を宣言したAEWのケニー・オメガ。

しかし、その直後にバックステージでゲイブ・キッドがケニーを襲撃。この件を重く見た棚橋弘至社長は、「厳重注意と罰金を課すこと」を言明し、AEW側とケニー選手へ謝罪。

事態は膠着状態にあったが、このたびケニーが公式にインタビューを要請。そこで語られた想いとは?

※リモートにてインタビュー

■ゲイブ・キッドが俺に敗北することは、長い目で見れば彼のためになるし、その後、彼は大人として成長して行動できるようになるのかもしれない

――さて、ケニー選手。本日は我々に対して何かお話があると聞いてます。いったい、どんなお話でしょうか?

ケニー そうだな。まず、最近の俺自身の状況やゲイブ・キッドとのことについて話したいんだ。この前の大阪での『POWER STRUGGLE ~SUPER Jr. TAG LEAGUE 2024~』が終わった後、いろいろ反省する時間はあったんだけど、結果的に物事を“いい方向”に向けることができなかったことを後悔しているんだ。

――いい方向に、ですか。

ケニー 今回の事態がAEWと新日本プロレスとの関係に亀裂を生じさせることだけは避けたい。だから、タナハシ社長や新日本プロレスの幹部たちと話し合った結果、新日本プロレスが要請してくれるならば、ゲイブがやる気があるのなら、そしてファンが望んでくれるのならば、1月5日東京ドーム『WRESTLE DYNASTY』でプロとしての態度を示すべく、ゲイブ・キッドと試合をすることに決めたんだ。
 
――重い決断ですね。11月4日大阪大会に関して、いろいろなニュースが出ています。ゲイブ選手の話は後ほどあらためてするとして、あの日あなたが大阪の観客に伝えたメッセージはとても心のこもったものでした。

ケニー ありがとう。病気を経験したおかげで、物事に対して新しい見方ができるようになったんだ。あのときは懐かしさと感謝の気持ちでいっぱいになって、自分のキャリアに終止符を打つ前に、何か日本のファンのみんなに恩返しができないのは残念なことだなと思ったのさ。
 
自分自身の最後の試合をする前に、日本でできること、新日本プロレスやファンのためにプラスの力になれることがまだまだあると思うんだ。新日本プロレスの若い選手たちにも協力したい。

まあ、当初に俺が思い描いていたような展開にはなっていないけど、ゲイブ・キッドが俺に敗北することは、ある意味、長い目で見れば彼のためになるし、その後、彼は大人として成長し、行動できるようになるのかもしれないと考えている。そう、扉は開かれたんだ。

■俺はロビー(・エックス)とは握手を交わしたけど、ゲイブは暴言を吐き出して、怒鳴り散らし、俺のふところに飛び込んできた。

【新日本プロレスリング株式会社】

――メディアでは、あなたがリング上で挨拶をした“後の出来事”が大きな話題になっています。納得できる範囲で、大阪のバックステージで起こったことについて話してもらえますか?

ケニー そうだな、1つだけこの件に関する“裏話”があるとすれば、俺がその前に新日本プロレスで受けたインタビューのことだな。

――あなたの大阪大会への来場が発表された直後に公開された、公式のインタビュー映像のことですね。

【新日本プロレスリング株式会社】

ケニー あのインタビューで、俺は新日本プロレスの、若い才能ある選手たちについて話したかったんだ。彼らにスポットライトを当てながらポジティブなことを言いたかったから、選手たちの名前をたくさん挙げ始めた。

ところが、ゲイブ・キッドの名前を言おうとした時に、誤って「グレッグ」と言ってしまったんだ。その時は、まさか後で彼が俺に絡んでくるとは思っていなかったから思わず笑ってしまったし、このシーンはカットすべきだとスタッフに進言したんだが、なぜかそのまま映像が流れてしまった。

――その説は大変申し訳ありませんでした……。

ケニー いや、誰のせいでもない、ただのケアレスな見落としさ。でもゲイブの方はどうだった? 彼はあの件に本気で怒ってたのかもしれないし、これはチャンスだと思ったのかもしれないが……。とにかく俺はあの日、最高に嬉しい気持ちだった、楽しい思い出がたくさんある大阪に戻ってくることができてとても幸せだったんだ。

【新日本プロレスリング株式会社】

ところが、コメントを出した直後、通路の角を曲がったところにゲイブがいて、そこにはロビー・エックスもいた。俺はロビーと握手を交わしたけど、ゲイブは暴言を吐き出して、怒鳴り散らし、俺のふところに飛び込んできた。彼はちょっと“おかしいヤツ”だってウワサを聞いたこともあったけど、彼は本当に容赦なく俺に近づいてきたんだ。

俺はその無礼な態度、プロ意識に欠ける態度が気に入らなかった。ショックだったよ。少し長い話になるけど、彼は俺をぶっ飛ばそうとしたんだ。もうヤケクソになっている感じで、俺が自分の意見を言うチャンスすら与えてくれなかった。

そして俺はミスを犯した。俺は彼を押し戻した。彼は俺を平手打ちしようとしたんだけど、俺はそれを警戒していた。そして、彼は俺を床に引き倒したんだ。彼にしてみれば、俺との勝負に勝ったと思ったんだろうが、それはバカげた話だよ。

俺はジュージュツ(柔術)の実力者でもあるから、あそこで彼を極めることだってできた。だがそうはしなかった。それに、あの映像は流出させたくなかったし、流出させる必要もなかった。残念だよ……。

■一つハッキリさせておきたいのは、俺はこの試合をゲイブに“わからせてやる場”以外の何ものでもないと考えてるということだ

【新日本プロレスリング株式会社】

――新日本プロレスの棚橋弘至社長は2日後の記者会見で、「ゲイブ・キッド選手がプロフェッショナルとしてふさわしくない行為をした」として罰金を科せられたことを発表しましたよね。あなたも今回のインタビューで「プロフェッショナル」という言葉を使いましたが、ゲイブ選手はメディアで自らの行動を擁護しています。

ケニー ああ、そうだな……。
 
――ゲイブ選手はこの対立の構図をリング上で公にすることもできたはずですが、そうしない方を選びましたね。
 
ケニー ……ところで誰かが君の名前を忘れてしまったことはある? あるいは自分で言い間違えてしまったことはありますか?

――もちろんあります。

ケニー いったいなぜゲイブは、俺がやってしまった単純なミスのためだけにあんなケンカを売る必要があると思ったんだろう? 彼は自分の欲しいもの、つまり俺の名前を、自分が記事の見出しになるために利用しただけなんだろうな。
 
俺の方はただ新日本プロレスで復帰を果たしたかっただけで、それ以外のニュースを作ろうとは思ってなんていなかった。『WRESTLE DYNASTY』で俺がゲイブを相手にどれだけやれるかは本当にわからない。ただ、俺は事態を“アレ”で終わりにはならないようにしたんだ。次のストーリーに繋がるようにね。
 
――もともと、あなたはインタビューのコメントでゲイブ選手のことを軽視したりはしていませんでした。
 
ケニー ゲイブが新日本プロレスにいるのには理由がある。ただ、今のところ対戦すべき相手ではないと思っていた。それは才能の欠如とかじゃなくて、成熟度の欠如……そう、プロ意識の欠如なんだ。
 
いいか? 一つハッキリさせておきたいのは、俺はこの試合をゲイブに“わからせてやる場”以外の何ものでもないと考えてるということだ。そもそも俺の体調は1月5日(東京ドーム)に出場できるかどうかもわからなかったんだけど、一連のゲイブの言動は俺をそのゴールラインに押し上げるのには十分だったよ。
 
俺はこれまでベストバウト・マシーンと呼ばれてきたかもしれないが、俺の目標はゲイブ・キッドをワールドクラスのパフォーマンスを発揮できる選手に引き上げることではなんかじゃなく、ゲイブ・キッドが今置かれている状況の現実を見せつけて、2万、3万、4万人の観客、そして世界中で見ている何千万人ものファンの前で恥をかくことがどんなものか、アイツに徹底的に教えてやることなんだ。

■すべてを理解している立場の人間として言えるのは、ゲイブ・キッドのような人物がAEWに足を踏み入れることは決してない、ということ

【新日本プロレスリング株式会社】

――よくわかりました。新日本ファンやゲイブ選手本人も、今回のような合同興行イベントでのシングルマッチは、AEWにとっても才能ある選手をスカウトしたり、契約したりするチャンスになるんじゃないかと言っていますが、ゲイブ選手との試合は、そういったものじゃないことは明らかですね。
 
ケニー すべてを理解している立場の人間として言えるのは、ゲイブ・キッドのような人物がAEWに足を踏み入れることは決してない、ということだ。

――決してない、ですか。

ケニー 街でゲイブと偶然出会ったら、ブーツを履いてダークマッチをやってやるかもしれないけどね?ゲイブは、ファンたちからよほど好意的な評価を得られない限り、もうスポットライトの光を浴びることはないだろう。何年か後には許してやって忘れたいとも思ってはいるが、そうはならないだろう。ゲイブが、ジェイ・ホワイトやオカダ・カズチカ、ウィル・オスプレイのような結末を迎えるかもしれないと考えている人なんて本当にいるのかい?

……ゲイブ・キッド、今回の件はすべて君の責任だ。いいか、俺はここで大きな一歩を踏み出したんだ。新日本プロレス側に言っておきたいのは、もしこれが、会社が望むことであるならば、もし“これ”が、本当にファンが望むことなら、そしてゲイブ自身が望むことなら、こうすることが一番おもしろいことであるならば、やってやろうじゃないか? そのチャンスをお前にやろうじゃないか、ゲイブ。君の答えを待っているよ。(了)
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著者プロフィール

1972年3月6日に創業者のアントニオ猪木が旗揚げ。「キング・オブ・スポーツ」を旗頭にストロングスタイルを掲げ、1980年代-1990年代と一大ブームを巻き起こして、数多くの名選手を輩出した。2010年代以降は、棚橋弘至、中邑真輔、オカダ・カズチカらの台頭で再び隆盛を迎えて、現在は日本だけでなく海外からも多くのファンの支持を集めている。

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