感謝の総決算 河本結は1度にこだわる
【Photo:Atsushi Tomura/Getty Images】
総決算。しかも今大会の特別協賛・株式会社リコーと所属の河本結にとって、24年最大の決戦がやってきた。「しっかり準備を整えて、コースにいます。わくわくしている。置かれている状況を楽しむ。今、もっているもので勝負します」と決意を話す。
そして、「つらい時、苦しい時、どん底でもリコーさんからは、たくさんの励ましをいただきました。という意味では、私が恩返しできることといえば、優勝でこたえるしかないでしょう」と頼もしい。難コースと対峙する準備もより入念だ。「きょうプレーした感じでは、グリーンがかたく、ちょっと重い感じもした。コースが求めてくるプレーをするしかありませんね」という。
どんなことかといえば、「各ホールによって、求められるものはまったく違う。特にグリーンはそうです。その状況に応じてパッ、パッと対応する。それがアドレスであったり、ストロークだったりするわけです」と、ポイントを掲げ、「1度にこだわる」テーマを説明した。
開幕戦から、高麗グリーンへの対応をパッティングコーチと準備。今大会に備えた。そして、出た結論は前記した1度にこだわる、となった。「高麗グリーンは(パターヘッドの)ロフトが立っているとカップインしないことが多い。というわけで、最適なボールの転がりを求めるには、打ち方は当然のことですけど、状況に応じたアドレスまで含め、1度にこだわることが大切だと思います」。広い視野、即断即決の判断まで準備を整えた。
「そうしたことを詰めて考えたら、第1日の第1打から、最終日の最終ホールでプレーを終わるまで、悔いがないようにプレーをすることが大きな目標です。気持ちを入れても、それはスコアにはつながらない。前週は故郷のトーナメントで出した結論」と前置きし、「もし、気持ちを込めるとするなら、感謝の気持ちで4日間をプレーするだけですね」と明かしている。
達観した様子は態度でわかった。適度に力が抜けて、充実している様が見て取れる。まさに、一挙手一投足までが見どころ-といわんばかりに。実に頼もしい。これがどん底を経験し這い上がったパワーに違いない。4日間の内、3日間はリコー・レッドで勝負を挑む。
(青木 政司)
【Photo:Atsushi Tomura/Getty Images】
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