U18日清食品 中国ブロックリーグ2024 男子 大会レポート 田中碧月「泥臭いプレーを頑張るのが自分に合っている」鳥取城北(鳥取県)
【©U18日清食品リーグ】
この夏のインターハイではベスト8と躍進。準々決勝では優勝候補の福岡大学附属大濠(福岡県)に対し前半にはリードを奪い、最後まで接戦を繰り広げるも惜敗しています。蓑原歩キャプテンは「チームの目標はベスト4だったので、誰も満足していません」と話します。「大濠との試合で自分たちの弱さ、詰めの甘さが分かりました。堅守速攻だったり3ポイントシュートという自分たちの得意とするプレーをもっと突き詰めようと夏を通じて練習してきて、この『U18日清食品 中国ブロックリーグ2024』の4試合にその成果をぶつけました」
そのために掲げたテーマが、40分間に渡って高い強度を保つことです。身体能力に優れた留学生プレーヤーのハロルド アズカ選手がインターハイでは攻守に大活躍しましたが、もう一人の留学生であるサンダグドルジ サンジェー選手を先発で起用し、2人の留学生のどちらが出ても攻守の強度を保てるよう試みました。モンゴル出身のサンジェー選手はアズカ選手ほどの身体能力はなくても、210cmの長身を生かしたポストプレーで周囲の選手と好連携を保ち、他の選手も彼の強みを生かすことで自信を深めました。
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大会3試合目の岡山商科大学附属(岡山県)との試合は、前半を終えて37-33、3ポイントシュートを15本打って1本も決まらず、攻守に良いプレーをしているにもかかわらず相手を突き放せません。ストレスの溜まる試合展開でしたが、後半もディフェンスの強度を落とさずにチャンスを待ちます。田中選手は相手のエースに対して足を使った粘り強いディフェンスを徹底し、やられる場面があっても下を向くことなく、さらに強度を上げて相手に向かっていきました。
「相手の一番すごい選手を守ればチームの役に立てるので、やりがいを感じます。やられることがあっても気持ちが落ちることはないですね。負けず嫌いなので『次は絶対にやり返す』と思うタイプです」と田中選手は自身のディフェンスを語ります。そしてサンジェー選手の粘り強いマークに手を焼いた相手の留学生プレーヤーがファウルトラブルになったのを機に、流れは一気に鳥取城北へと傾きます。入らなかったシュートも入り始め、第3クォーターを29-14のビッグクォーターとして、一気に決着を付けました。
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攻守に良いパフォーマンスを見せた田中選手は、先発も十分に務められる実力があるように思えますが、先発よりもベンチから出る方が合っているそうです。「先発だとなぜかリズムに乗りづらいです」と田中選手。「途中から入ってエナジーを出して、僕の思い切ったプレーがチームの雰囲気を上げるきっかけになればと思っています。ベンチでは試合を見ながら『やってやるぞ』という気持ちを溜めていて、シックスマンとして泥臭いプレーを頑張るのが自分に合っていると思います」
「毎試合MVP」という言葉が大袈裟ではないと感じさせるエナジー満点のプレーが、鳥取城北のプレー強度の高さを支えています。そうやって結果を出し続けることで、今のチームには確固たる自信があると田中選手は言います。「ウチはみんな『自分たちは強い』と信じています。多少苦戦しても『自分たちは強い』という心は折れないので、その自信が強みになっています」
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