〔ティーチングプロ女子選手権/FR〕「型」の基本を守り切った入江亜衣が安定したプレーで逃げ切り完全優勝、初Vに 所属コースの練習環境あってこそ

チーム・協会

ーーー最終ラウンドーーー

【©PGA】

「第4回ティーチングプロ女子選手権大会サンコーカントリークラブカップ2024」がレギュラーの部と同時開催され、最終ラウンドは首位発進の入江亜衣(静ヒルズCC)が75とスコアを落としたが、後続がスコアを伸ばせず、2位の中村彩乃に3打差をつけて147ストローク、通算3オーバー大会初出場で初優勝を飾った。優勝賞金10万円と阪神交易よりピンシーカープロX3プラスジョルトが贈られた。

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最終ラウンドはイーブンパー首位スタートの入江亜衣と中村彩乃の戦いが白熱すると期待されていたが、中村が前半で5つスコアを落としてしまったこともあり、入江が後半どこまでスコアを落とさずにプレーできるかに注目が集まった。

最終日の入江は初日よりも落ち着いていた。スタート1番をボギーにしても冷静な自分がいた。5番もボギーとしたが、淡々とプレーを進め、7番パー5では最終組の中で唯一の2オンに成功し初バーディとゲームを立て直す。後半は11番で1つスコアを伸ばし順調と思われたが、14番から3連続ボギーと痛恨の流れに。それでも気持ちを切らすことなく、入江は上がり2ホールをパーで凌ぎ、75ストロークでホールアウト。最終組の中村がスコアを伸ばせず、147ストローク、通算3オーバーで入江が2日間首位を守り切り、大会初優勝を手中に収めたのだった。

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アテストを終えて「後半何回打ったかわからない」と入江は振り返った。「パッティングも課題でした。パーオン率は良いのですが19パットもしていますから」と反省もある。それでも2日間首位を守って勝ち取った初優勝には「嬉しいです。10歳でゴルフをはじめましたが、今が一番、ゴルフが楽しい時期かもしれません」と笑顔をみせ、率直に優勝を喜んだ。

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「しっかりとクラブにボールが当たると気持ちがいい。力入れない方が飛ぶことも改めてわかりましたし、基本に忠実にやれば、ゴルフが楽しくなる」と確信している。「特に私は『グリップ』が重要だと思っています。グリップはゴルフの基本ですから」。柔らかい表情の中には、この2日間でしっかりと実践して証明できたという自負がある。

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振り返ると、入江は最終ラウンドのスタートから淡々とプレーができていた。それは昨日の夕方「第1ラウンドの課題」を克服しようと、練習場へ自然と足が向き150球を打ち込みしていたのだ。「球を打ちながら、どんなスイングになっているかどうか、それと緊張の中で、自分のパフォーマンスを、どれだけ引きあげることができるのかを知りたかったんです」と振り返った。150球の練習は、身体と頭を落ち着かせた。それから焼肉とビールでおなかを満たし、早々に就寝。試合に向けた環境も整えて、この大会に挑むことができた。だからこそ2日間、安定したプレーをすることにつながったのだ。

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「所属コースの静ヒルズには練習環境が備わっていて、自分のゴルフを磨くことができたからだと思っています。今後ゴルフの仕事をする上でも、魅力を伝えていきたいですし、ゴルフ上達を目指す方たちの役に立てたら嬉しいです」。

入江にとってゴルフは「力」じゃなくて「型(かたち)」。優勝で自分の信じるゴルフ理論を実証することができた。「大会連覇に向けては、明日から始まる一年間で、きちんと自分のスイングを作り直して完成させておきたいです」。入江は充実した表情で、将来を見据えている。

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また入江の従妹であるというプロゴルファーの金澤志奈は現在メルセデスランキング28位でレギュラーツアーを戦っている。今季は3位タイが最高位で、優勝も決して遠くないはず。「私の優勝が、金澤志奈ちゃんにも良い影響になってくれると嬉しい」。トレードマークのビックスマイルが夕陽をバックに輝いていた。

最終組は全員がプロ中のプロでした 【©PGA】

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著者プロフィール

PGAはゴルフの正しい普及と発展を願い、誰にでも愛される「国民のスポーツ」「生涯スポーツ」となるため、日本ゴルフ界のリーダーとして活動しています。PGAの使命は、トーナメントプレーヤーの育成、ゴルフ大会の開催・運営に加え、ゴルフの正しい普及と発展を具現化するために、ティーチングプロ資格を付与したゴルフ指導者を育成しています。さらにPGAでは幅広い分野で積極的な取り組みを行い、地域に密着した社会貢献活動、ジュニアゴルファーの育成など多方面にわたる取り組みを日々歩み続けています。

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