原英莉花、上昇のカギはドライバーと55度のウェッジ

チーム・協会

【Photo:Yoshimasa Nakano/Getty Images】

TOTO ジャパンクラシック 瀬田ゴルフコース 北コース(滋賀県)第1日

 米女子ツアーのQシリーズ2次予選にエントリーしていた関係で、4週ぶりに国内のトーナメントに復帰した原英莉花。当初はスコアメイクに苦労しそうなコメントを残していたが、第1日は6バーディー、2ボギーの68でホールアウト。10位タイとまずまずのスタートを切った。

 理由の1つはティーショットの修正だ。「今までは体全体とクラブフェースが目標の少し左を向いていたんです。それをスタンス以外のラインをスクエアに戻し、フェースを目標に向けることでよくなりました」。スタンスだけをオープンにしているのは、原がフェードヒッターだからだ。目標の左へボールを打ち出し、軽く右に曲がる弾道が蘇り、この日は狙いどおりにフェアウェイをキープできた。

 理由の2つ目は55度のウェッジ。前日、1度に満たない数値だが、ロフトを立たせたことで、距離感が合うようになったという。この日は1番パー5と16番パー5でいずれも3打目をピンまで85ヤードの距離を残した。1番は3メートル、16番は1メートルにつけてどちらもバーディーを奪ったが、「自信のある距離を残すことができました」と振り返った。

 最終18番パー5ではピンまで残り68ヤードだったため、59度のウェッジで打ったが、50センチにピタリとつけた。13番パー5でもバーディーを奪っており、この日は4つあるパー5をすべて攻略できた。原の場合、パー5でバーディーを奪うと、全体的なスコアがよくなる傾向がある。今回はドライバーショットとアプローチの正確性があったことで、パー5を上手く攻略できた。

【Photo:Yoshimasa Nakano/Getty Images】

 「パー5すべてでバーディーを取れたことはよかったです」と、満足げな表情を浮かべたが、課題もある。「打ってはいけないところへ2回行かせてしまったことです」。聞けば、3、5番ウッド、ユーティリティでのショットがつかまり気味なのが原因だという。「ボールを吹き上がらせたくないため、右手を強く使ってしまうせいだと思います」。ある意味、ミスショットがなぜ出るのかを理解している分、第2日以降はミスを防ぐこともできるだろう。

 12月には米女子ツアーのQシリーズ最終予選が控えている原。今大会に優勝すると、来年の出場権を得られる。首位とは5打差あるが、まだ3日間残っているだけに、最後まであきらめずにトップを目指していく。(山西 英希)
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