U18日清食品 九州ブロックリーグ2024 男子 大会レポート 兼瀬友貴「チームバスケットで勝っていきたい」九州学院(熊本県)

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【©U18日清食品リーグ】

九州学院はインターハイ9年連続25回、ウインターカップ8年連続16回の出場を誇る熊本県の強豪チームで、個々の選手が持つ高いバスケIQをチームとして束ねた息の合ったバスケで、臨機応変な戦い方ができることを強みにしています。

「U18日清食品 九州ブロックリーグ2024」初戦となった瓊浦(長崎県)戦では、相手の留学生プレーヤーを人とボールが連動して走り続けるオフェンスで振り回し、100-82で勝利しました。2年生シューターの山口幹太選手が前半だけで6本の3ポイントシュート成功と絶好調で、前半で59-40と大量リードを作り出し、その点差を後半もキープしての快勝でした。それでも試合後、田中洋平ヘッドコーチは「山口のシュートが入っていなければ、逆に相手にアドバンテージを取られていました。勝ちはしましたが、課題は直っていません」と渋い表情でした。

留学生が不在で、特にサイズのある選手がいるわけでもない九州学院が全国で勝ち上がるためには、相手の留学生プレーヤーを守り、リバウンドで負けないバスケが求められます。夏のインターハイでは八戸学院光星(青森県)の留学生にインサイドを支配され、リバウンドで圧倒されたことが敗因となりました。

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高さの不利はあっても、全員で力を合わせることでその不利を最小限に減らし、効率の良いオフェンスで上回るのが九州学院の目指すところ。そういう意味で、瓊浦の2人の留学生プレーヤーに30以上のリバウンドを取られたのは反省点だと田中ヘッドコーチは言います。

ですが、それだけリバウンドを取られながらも打ち勝つオフェンス力は大きな魅力。コーナーまでしっかりスペースを使って、前が空いていれば迷わず3ポイントシュートを狙い、ディフェンスが寄ればパスをさばく。3ポイントシュート一辺倒ではなく、相手の留学生がシュートを警戒して外に出れば空いたゴール下に別の誰かが飛び込み、そこにパスを合わせて確実なレイアップに繋げる。3ポイントシュートが確率良く決まるのも、個々の選手たちのシュート力はもちろん、『決まるシチュエーション』をチームで作り出し、ワイドオープンでキャッチ&シュートを打つ機会を次々と作り出していたからです。

そのチャンスメークを主導していたのがポイントガードの兼瀬友貴選手です。「自分がまず一人を抜いて、相手ディフェンスの目を引き付けてからキックアウトのパスを出し、シューターに気持ち良く打たせることを意識しています」というのが兼瀬選手のスタイルです。日々の練習で呼吸を合わせ、それぞれがどんなプレーをやりたいかを理解し合っているからこそできる連動したチームオフェンスは彼らの自慢です。

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個人ではなくチームとして高いバスケIQを発揮する方法について、「特別な練習をすればできるものではないと思います」と兼瀬選手は言います。「しっかりコミュニケーションを取って、質の高い練習を毎日やっていく。僕たち一人ひとりが細かいところまで意識して、少しでも連携にミスがあればプレーを止めて確認して、イチからやり直します。そうやってミスした部分を徹底的に修正しています」

田中ヘッドコーチも「練習でしつこく指摘しています。流していいようなところでも流さず、一つずつ教えていく。それを日々やっていくことで、最終的に大きなパズルが出来上がると思っています」と、意識を高く持ちつつ地道な努力を積み重ねることの大切さを説きます。

その1カ月半後、八女学院(福岡県)との試合で九州学院は100-76で勝利しました。相手の留学生対策はより徹底され、チームで連動するオフェンスの強みは引き続き発揮されています。「日頃の練習が最後に実ると思っています。チームプレーをもっと増やして、質を高めて、チームバスケットで勝っていきたい」と力強く語る兼瀬選手とともに、九州学院は「U18日清食品 九州ブロックリーグ2024」の戦いの中で少しずつ、着実に成長しています。
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著者プロフィール

「U18日清食品リーグ」ば、バスケットボールにおける部活・クラブなどの垣根を超えたU18年代の階層別リーグ戦です。リーグ戦文化の導入により、実力が拮抗するチーム同士の対戦や、多くの選手への出場機会、また、予定された試合/対戦相手を見据えた質の高い準備など、公式戦の試合数が確保された環境下で競技に取り組むことにより、競技力の向上を目指して設立した競技大会です。 今年度も「U18日清食品リーグ バスケットボール競技大会 2024」 として 「U18日清食品トップリーグ2024」 、「U18日清食品ブロックリーグ2024」を開催いたします。

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