開幕戦をわずか1点差で落としながらも、その後は白星を重ねている神戸ストークス。前節の熊本ヴォルターズ戦も、第4クォーターに相手を9得点に封じる鮮やかな逆転勝利で第1戦を取ると、第2戦は終始優位に試合を進め、5連勝で西地区首位に立った。今シーズンは外国籍選手3人が総入れ替えとなったが、その3人が期待通りの働きを見せていることが大きい。もちろん、新任のプレドラッグ・クルニッチヘッドコーチの手腕も光る。

　ベルテックス静岡はここまで3勝3敗。前節は鹿児島レブナイズを第1戦で62得点に抑えて勝利したが、1点を争う攻防となった第2戦は第4クォーターに抜け出され、追いすがったものの2点及ばなかった。こちらは岡田雄三の活躍が安定し、新加入の増田啓介も仕事人ぶりを発揮しているが、開幕早々に複数の負傷者が発生している点が気がかりだ。

　今シーズン最初の水曜開催は、神戸にとっては今の勢いを持続させるという点で、中2日の日程がかえって有効に働くだろう。Bプレミア参入が決定したこともチームのムードを高めているはずだ。一方、静岡は神戸の外国籍選手への対策を短期間で準備しなければならない。前節第2戦を欠場したフィン・ディレイニーの出場の可否に関わらず、帰化選手のバローンマーテルにはペイントエリアでの体を張ったプレーが求められる。好調の神戸を止め、良い感触を得ることができるか。

　昨シーズン鬼門だったバンビシャス奈良を連破して好スタートを切りながら、その後の2節でB1からの降格組2クラブにねじ伏せられた青森ワッツは、今節は昇格組の福井ブローウィンズと初対戦。その福井は、前々節の連敗を引きずることなく、ライアン・ケリーの不在も上手くしのいだ。青森としては、池田祐一とマックス・ヒサタケ、ラシャード・ケリーの活躍が絶対条件。ターンオーバーを減らせば、オフェンスで互角に渡り合えるだろう。

　山形ワイヴァンズは開幕からの連敗を3で止めたものの、前節は第1戦で107得点、29点差と圧勝し、第2戦は大幅ダウンの64得点で黒星と不安定感が否めない。前節もライジングゼファー福岡を下して開幕6連勝のアルティーリ千葉とは、昨シーズンのプレーオフ3位決定戦以来の対戦。帰化選手・アジア特別枠選手のいないA千葉に対しては、前節第1戦で28得点を叩き出したルーズベルト・アダムスの存在をアドバンテージにする必要がある。

　前節は第1戦で山形に大敗を喫したものの、第2戦を取り返して白星先行を保った富山グラウジーズに対し、福島ファイヤーボンズは福井に屈し、現在3連敗中。富山は次節にA千葉戦、福島は信州ブレイブウォリアーズ戦を控えており、両者ともに弾みをつけておきたい局面だ。福島はグレゴリー・エチェニケが短期契約で復帰し、早速前節に出場。フリースロー試投数が少ないという課題を改善する意味でも、エチェニケの力強いインサイドアタックが不可欠だ。

文＝吉川哲彦

■B2第4節試合日程
・山形ワイヴァンズvsアルティーリ千葉（＠山形市総合スポーツセンター）
10月23日（水）19時～

・熊本ヴォルターズvs愛媛オレンジバイキングス（＠益城町総合体育館）
10月23日（水）19時～

・青森ワッツvs福井ブローウィンズ（＠カクヒログループスーパーアリーナ）
10月23日（水）19時5分～

・富山グラウジーズvs福島ファイヤーボンズ（＠富山市総合体育館）
10月23日（水）19時5分～

・神戸ストークスvsベルテックス静岡（＠西宮市立中央体育館）
10月23日（水）19時5分～

・バンビシャス奈良vs鹿児島レブナイズ（＠ロートアリーナ奈良）
10月23日（水）19時5分～

・信州ブレイブウォリアーズvsライジングゼファー福岡（＠ホワイトリング）
10月23日（水）19時35分～