空いた期間を利用して、チームはリーグ戦の前節、日テレ・東京ベレーザに1-4で敗れた試合で出た課題の修正に取り組んだ。1対1の対応や守備でのスタートポジションの取り方など、「どういう準備をしないといけないのか。チームとして、個人戦術として、やるべきことを振り返った」と鳥居塚伸人監督は話す。組織での共有された崩しに加え、個での突破力に長けた選手も多いS広島Rに対し、1対1の対人守備やグループでの連動した守備は今節もポイントになるだけに、練習の成果を発揮したい。攻撃に関しては、直近の千葉Lとのカップ戦ではWE参入後最多の5得点を奪うなど収穫も得た。今シーズンは複数得点を取れている試合も多いが、前からのプレスで奪ってショートカウンターという昨シーズンの強みだけではなく、チームで崩して奪う形、3人目の動きで背後を取る形やニアゾーンを取ってクロスから決める形など、攻撃のバリエーションは少しずつ増えている。ここまでリーグ戦5試合で2失点と堅守を誇るS広島Rに対し、そうした積み上げをどこまでピッチで表現できるか。今節は、今後に向けた試金石となる一戦だ。「できていることは自信に変えて、継続してやっていけば、(得点の)チャンスはある」と指揮官も手応えを覗かせる。