「スポーツによる災害支援とは」 福島高校生が大阪体育大学で能登・東日本の被災地支援を取材

大阪体育大学
チーム・協会
 「スポーツと災害支援」の課題研究に取り組む福島県立福島高等学校の2年生5名が10月17日、大阪体育大学を訪れ、大体大が取り組む能登半島地震や東日本大震災の被災地での支援活動について取材した。

ボランティア活動について福島高校生から中山教授に熱心な質問が寄せられた 【大阪体育大学】

 大体大を訪れた2年生のグループは「スポーツと災害支援」をテーマに、プロスポーツチームなどが被災地でボランティア活動などをした場合、どのような社会的効果が生まれるかなどを研究しているという。3、4歳のころに東日本大震災を経験した世代だ。高校生が様々な事例を調べるうちに、大体大ホームページで紹介されていた能登半島地震被災地への学生派遣活動や、東日本大震災の被災地で毎年実施している「サンライズキャンプ」を知った。
 大体大では、能登半島地震の被災地に学生を2回派遣。今年6月には「体育大学だからこそできる支援活動」として、子ども運動教室や高齢者の健康活動などに取り組んだ。また、東日本大震災の発生直後から毎年、被災地の福島県南相馬市で「サンライズキャンプ」を実施。地域の子どもとのスポーツ交流会、高齢者の体力測定など、参加学生が大学で学んだ知識を活かした支援活動を展開し、支援活動は学生にとっても大きな学びの場となっている。

能登半島地震の被災地で被災家屋から家財道具を運び出す大阪体育大学生 【大阪体育大学】

 福島高校から大体大に連絡があり、修学旅行で来阪する機会を活かして、17日に高校生5名が大学を訪れた。
 高校生は、被災地での支援活動を主催している大体大社会貢献センター長のスポーツ科学部・中山健教授(スポーツ社会学)から、能登半島地震や東日本大震災の被災地でのボランティア活動の内容や現地での様子などを聞いた。
 その中で、高校生は「ボランティアに参加した学生は、現地でどのような経験をしましたか。また、被災地でボランティアを経験したことは、卒業後の進路にどんな影響を及ぼすのでしょうか」「サンライズキャンプが始まったきっかけは」「南相馬では具体的にどのようなサロン活動を実施していますか」などと熱心に質問し、中山教授が分かりやすく丁寧に答えた。
 最後に、中山教授は高校生に「被災地に行き、報道されていることと現実のギャップを感じました。現地での経験が大切です。みなさんが東日本大震災で経験したことを後生に伝え続けてほしい」と語った。訪れた高校生は、「このような機会を設けていただき感謝しています。被災地で実際に経験した話を聞けたことは本当に良かったです」と話していた。

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福島高校の生徒さんと中山教授(右から3人目) 【大阪体育大学】

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