ラリーガ、学校でのいじめ撲滅に向け新たな活動を開始
【(C)LaLiga】
スペイン学校いじめ防止協会(AEPAE)によれば、スペインの学校では4人に1人の生徒がクラスメイトから身体的、心理的な虐待を繰り返される問題、いわゆるいじめの影響を受けたことがあるという。また同国教育省が行った「初等教育における学校での共同生活に関する全国調査」によれば、いじめを目撃した際に加害者に立ち向かう生徒はわずか10%に過ぎない。
時に目を背けられがちなこの問題に対し、フットボールには人々を一つにし、勇気づける唯一無二の力があるとラリーガは認識している。ゆえにスタジアム内外で憎悪を根絶するための活動を行う組織であり、昨季は人種差別問題にフォーカスしていた「LALIGA VS」は、新たに「LALIGA VS BULLYING(いじめ)」と題した活動を開始した。
ラリーガは新学期の開始に合わせ、団体スポーツの精神、団結、チーム力、スポーツマンシップといったフットボールの本質的な価値を強調すると共に、チームで戦い、被害者を支えることでいじめは減らせるのだと示すことで、いじめに対して消極的な傍観者にならず、団結して問題に立ち向かうよう子どもたちに訴えていくつもりだ。
このキャンペーンはスペイン社会にいじめ問題が存在することを可視化し、フットボールが持つ力によってこの問題を変えるべく、「チームは誰も一人にはさせない」というコンセプトの下に誕生した。キャンペーンのプロモーション映像では、学校のフットボールコートに現れた巨大な怪物(=いじめ)に対し、子供たちが団結して立ち向かう様子が描写されている。
時に目を背けられがちなこの問題に対し、フットボールには人々を一つにし、勇気づける唯一無二の力があるとラリーガは認識している。ゆえにスタジアム内外で憎悪を根絶するための活動を行う組織であり、昨季は人種差別問題にフォーカスしていた「LALIGA VS」は、新たに「LALIGA VS BULLYING(いじめ)」と題した活動を開始した。
ラリーガは新学期の開始に合わせ、団体スポーツの精神、団結、チーム力、スポーツマンシップといったフットボールの本質的な価値を強調すると共に、チームで戦い、被害者を支えることでいじめは減らせるのだと示すことで、いじめに対して消極的な傍観者にならず、団結して問題に立ち向かうよう子どもたちに訴えていくつもりだ。
このキャンペーンはスペイン社会にいじめ問題が存在することを可視化し、フットボールが持つ力によってこの問題を変えるべく、「チームは誰も一人にはさせない」というコンセプトの下に誕生した。キャンペーンのプロモーション映像では、学校のフットボールコートに現れた巨大な怪物(=いじめ)に対し、子供たちが団結して立ち向かう様子が描写されている。
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いじめとの戦いを支えるラリーガ財団
いじめ問題の可視化を目的としたプロモーション映像に加え、ラリーガは様々なアクションを起こしていく予定だ。その背景には「Futura Afición(フトゥラ・アフィシオン=これからのファン)」と名付けたプロジェクトを通し、スポーツが持つポジティブな価値を長年に渡って全国の学校に伝えてきたラリーガ財団の支えがある。スポーツのポジティブな価値を推進、奨励してきたこの教育プロジェクトは、2015年の発足以降にスペイン全土で8万5千人以上の生徒たちに関わってきた。こうした活動によって強固な基盤を築いてきたラリーガ財団は昨季、いじめ問題にフォーカスしたワークショップも開催している。
欠かせないクラブの役割
ラリーガ所属の各クラブも以前からいじめ問題に対して積極的に関わり、この深刻な問題を可視化すべく、地域に大きな影響を及ぼす様々な活動を行ってきた。例えばアトレティコ・デ・マドリーはクラブの財団を通し、マドリー州内の学校と協力して「Hazte defensa contra el bullying(いじめに対するディフェンダーになろう)」というプロジェクトを実施。いじめ問題についての意識を高めることを目的とした講演会にはトップチームの選手も参加してきた。
バレンシアもクラブ財団を通して「TODOS CONTRA EL ACOSO ESCOLAR(誰もがいじめに反対)」という名のプログラムを実施。バレンシア州の国家警察と協力し、ネット上や地元の学校でのいじめ全般を防止すべく取り組んできた。またアルバセテ・バロンピエはアルバセテ県議会や国家警察と協力し、スクール生とその保護者に対していじめ問題とその予防についての講演会を行っている。
このようにラリーガ EA SPORTS とラリーガ HYPERMOTION に所属する20近くのクラブが様々な活動やプロジェクトに取り組んでおり、フットボールを通して団結やスポーツマンシップ、仲間意識といったスポーツが持つポジティブな価値を伝え、いじめと戦い、予防することの重要性を訴えている。
試合会場でもメッセージを発信
さらにラリーガ EA SPORTS は第6節、ラリーガ HYPERMOTION は第7節より、試合会場でも声を大にして社会に向けたメッセージの発信を行いはじめた。スタジアム内の広告看板やコメンテーターによる言及に加え、キックオフ前には選手と手を繋いだエスコートキッズが「チームは誰も一人にはさせない」と書かれたシャツを着て入場している。各クラブにはこのシャツのデジタルデータなどが配布され、それぞれのSNSで紹介されている。
また9月23日に配信が開始された「LALIGA VS」のポッドキャスト第2弾では、今季セビージャでプレーするサウール・ニゲスの体験談が紹介されている。
「LALIGA VS BULLYING」という新たな活動ラインを加えた「LALIGA VS」は、今後も人種差別や同性愛嫌悪など、スタジアムの内外で発生するあらゆる差別や対人嫌悪と戦う取り組みやプロジェクトを推進していくつもりだ。
いじめ問題の可視化を目的としたプロモーション映像に加え、ラリーガは様々なアクションを起こしていく予定だ。その背景には「Futura Afición(フトゥラ・アフィシオン=これからのファン)」と名付けたプロジェクトを通し、スポーツが持つポジティブな価値を長年に渡って全国の学校に伝えてきたラリーガ財団の支えがある。スポーツのポジティブな価値を推進、奨励してきたこの教育プロジェクトは、2015年の発足以降にスペイン全土で8万5千人以上の生徒たちに関わってきた。こうした活動によって強固な基盤を築いてきたラリーガ財団は昨季、いじめ問題にフォーカスしたワークショップも開催している。
欠かせないクラブの役割
ラリーガ所属の各クラブも以前からいじめ問題に対して積極的に関わり、この深刻な問題を可視化すべく、地域に大きな影響を及ぼす様々な活動を行ってきた。例えばアトレティコ・デ・マドリーはクラブの財団を通し、マドリー州内の学校と協力して「Hazte defensa contra el bullying(いじめに対するディフェンダーになろう)」というプロジェクトを実施。いじめ問題についての意識を高めることを目的とした講演会にはトップチームの選手も参加してきた。
バレンシアもクラブ財団を通して「TODOS CONTRA EL ACOSO ESCOLAR(誰もがいじめに反対)」という名のプログラムを実施。バレンシア州の国家警察と協力し、ネット上や地元の学校でのいじめ全般を防止すべく取り組んできた。またアルバセテ・バロンピエはアルバセテ県議会や国家警察と協力し、スクール生とその保護者に対していじめ問題とその予防についての講演会を行っている。
このようにラリーガ EA SPORTS とラリーガ HYPERMOTION に所属する20近くのクラブが様々な活動やプロジェクトに取り組んでおり、フットボールを通して団結やスポーツマンシップ、仲間意識といったスポーツが持つポジティブな価値を伝え、いじめと戦い、予防することの重要性を訴えている。
試合会場でもメッセージを発信
さらにラリーガ EA SPORTS は第6節、ラリーガ HYPERMOTION は第7節より、試合会場でも声を大にして社会に向けたメッセージの発信を行いはじめた。スタジアム内の広告看板やコメンテーターによる言及に加え、キックオフ前には選手と手を繋いだエスコートキッズが「チームは誰も一人にはさせない」と書かれたシャツを着て入場している。各クラブにはこのシャツのデジタルデータなどが配布され、それぞれのSNSで紹介されている。
また9月23日に配信が開始された「LALIGA VS」のポッドキャスト第2弾では、今季セビージャでプレーするサウール・ニゲスの体験談が紹介されている。
「LALIGA VS BULLYING」という新たな活動ラインを加えた「LALIGA VS」は、今後も人種差別や同性愛嫌悪など、スタジアムの内外で発生するあらゆる差別や対人嫌悪と戦う取り組みやプロジェクトを推進していくつもりだ。
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