早大バレー部男子 高さとパワーのある筑波大に勝利! リーグ唯一の全勝校へ

チーム・協会
秋季関東大学リーグ戦 9月28日 順天堂大学さくらキャンパス
【早稲田スポーツ新聞会】記事 町田知穂、写真 井口そら、永由結衣

 秋季関東大学リーグ戦(秋季リーグ)後半となる第7戦は筑波大と対戦した。身長2メートル超えのOP牧(筑波大)を擁する相手の果敢な攻めと粘りで終始白熱したラリーを繰り広げる。1セットずつを手にした両校だが、3、4セット目は度重なる連続得点で早大のペースを作り出し、連取。セットカウント3-1(27-25、20-25、25-18、25-20)で勝利を収めた。

 第1セットは幕開けから1週間ぶりの出場となったMB菅原啓(教2=山形南)のクイックをはじめ3連続得点。しかし、その直後に相手も同様に3連続得点し、序盤から混戦の兆しが見える。OP畑虎太郎(スポ3=福井工大福井)が強打と軟打を使い分け、相手を翻弄(ほんろう)する。OH佐藤遥斗(スポ2=東京・駿台学園)のバックアタックやOH徳留巧大(スポ1=長野・松本国際)のエンド際に打ち込むスパイクもあり2点差をつけるが、牧の高さのあるスパイクですぐさま同点に追いつかれる。その後も取っては取られの展開で点差がつかない。さらにブロックアウトやラリー中のミスで相手に連続得点を許し、先に20点台に乗られてしまう。ここですかさずタイムアウトを取った早大は、直後に畑がスパイクで3連続得点し、20-20と同点に。なんとか前に出たい場面で佐藤がスパイクとサービスエースを相次いで決め、先にセットポイントを奪う。相手スパイクをブロックが吸い込みデュースに突入するが、この場面でセッター前田凌吾主将(スポ3=大阪・清風)の強気なツーアタックでセットポイントを奪取すると、最後はリベロ布台聖(スポ2=東京・駿台学園)が牧のスパイクを拾い上げ、そのボールを畑がライトから決め、第1セットを先取した。

スパイクを打つ佐藤 【早稲田スポーツ新聞会】

 続く第2セットは早大の攻撃を筑波大がワンタッチを取り攻撃につなげる場面が多く見られ、思うように試合を展開できない。レフトからの鋭いスパイクやブロックも決められ、序盤から6-10と離される。徳留の守備の穴にボールを落とし込むプレーや畑のプッシュなどの落ち着いたプレーも出るが、フォアヒットといったミスもあり点差を広げられる。サイドからの攻撃を軸に反撃を試みる早大だが、1度相手に傾いた流れを引き戻せず、このセットを献上した。 巻き返したい第3セット。序盤は拮抗した展開となる。スパイカーが両サイド、後ろからも強烈なスパイクを放ちサイドアウトを重ねるが、筑波大の勢いも衰えない。また、不完全な体制からのスパイクがブロックされたり、ツーアタックがアウトになるなどのミスもあり10-12となる。しかし、徳留がリバウンドを取ったところに菅原がクイックを決めると流れは早大に。続いて前田のサーブで崩したところに菅原がダイレクトを打ち込むと、次は牧のスパイクを佐藤が拾い上げ、そのボールが相手コートのサイド際にイン。堪らずタイムアウトを取った筑波大だが、その後も畑のスパイクや菅原の押し込みで5点差をつける。MB麻野堅斗(スポ2=京都・東山)が牧をブロックし、高さで対抗すると、前田が相手のフェイントを拾う好プレーを見せ、23-15と筑波大を寄せ付けない。最後は徳留のフェイントでセットを取り返した。

麻野のブロックポイントに喜ぶメンバー 【早稲田スポーツ新聞会】

  このまま勝ち切りたい第4セット。1点目からしっかりと相手にブロックで圧をかけ、ミスを誘う。麻野のCクイックや畑のブロックアウトを狙ったプレーで着実に得点を重ねていく。10-10の場面では徳留のスパイク、菅原のブロックで3点差をつけると、その後も菅原のクイックと畑のスパイクでブレイク。ラリー中にはフェイントや強打を拾い上げる落ち着きを見せ、チャンスをうかがう。相手のミスも増え始め、先に20点台に乗った早大は相手にブレイクを許しながらもサイドからの攻撃で取り返す。麻野のクイックがマッチポイントとなると、畑がバックライトからストレートを打ち込み、秋季リーグ7連勝目を飾った。

前田のフライングレシーブ 【早稲田スポーツ新聞会】

 この筑波大戦は第5戦の日大戦同様、2セット目を取られながらも3、4セット目を取り返し勝利を収めることができた面で、巻き返しという早大の強みを感じることができた。明日の対戦相手は東海大。早大とともに唯一これまで全勝で秋季リーグを勝ち進めてきた順大を今日、ストレートで破った相手だ。まさに勢いに乗る相手に対しても今試合のように早大らしさを発揮することができるのか、ひとつの山場となるであろう。押された展開でもこの秋季リーグを通して培ってきた強みを存分に出して戦ってほしい。

コメント

菅原啓(教2=山形南)

――先週試合に出場していませんでしたが、今週の試合に臨むにあたってコンディションはいかがですか

 先週ねんざしてしまって、先週の試合は様子を見る形だったのですが、水曜日から練習に復帰して足首の状態も段々良くなってきていて、その中でセッターの凌吾さん(前田凌吾主将、スポ3=大阪・清風)とクイックを合わせてという感じでやってきました。

ーークイックがたくさん決まっていましたが、対して今日のブロックについて反省点などはありますか

 高さのある相手だったため、なかなかワンタッチやショットで点数をとるのが難しかったです。その中で、後ろのレシーブの邪魔にならないよう流れないブロックをすることを意識しましたがまだまだブロックが邪魔になってしまうことが多いので改善していきたいです。

ーートスが集まる場面もありましたが振り返って

 今日は相手のチームがブロック2枚でついてきたりという自分にとってやりづらさを感じていました。試合を重ねて相手チームも自分のデータをとったりしていると思うのですが、後ろを信頼してどんどん上げてくれたボールをしっかり決めきることを意識しました。

ーー明日への意気込み

 明日は東海大学さんとの試合で、今日試合をした筑波大学さんとは違うプレースタイルのチームなのでしっかりと切りかえていきたいです。
  • 前へ
  • 1
  • 次へ

1/1ページ

著者プロフィール

「エンジの誇りよ、加速しろ。」 1897年の「早稲田大学体育部」発足から2022年で125年。スポーツを好み、運動を奨励した創設者・大隈重信が唱えた「人生125歳説」にちなみ、早稲田大学は次の125年を「早稲田スポーツ新世紀」として位置づけ、BEYOND125プロジェクトをスタートさせました。 ステークホルダーの喜び(バリュー)を最大化するため、学内外の一体感を醸成し、「早稲田スポーツ」の基盤を強化して、大学スポーツの新たなモデルを作っていきます。

新着記事

編集部ピックアップ

おすすめ記事(Doスポーツ)

記事一覧

新着コラム

コラム一覧

日本オリンピック委員会公式サイト

JOC公式アカウント