悔いはなし 最後まで攻め切った岩井明愛
【Photo:Atsushi Tomura/Getty Images】
日本女子オープンゴルフ選手権 大利根カントリークラブ 西コース(茨城県)最終日
最終18番・パー4、約3メートルのパーパットを外した瞬間、目を閉じて天を仰いだ岩井明愛。せめて首位の竹田麗央と1打差でホールアウトしていれば、プレーオフのチャンスもあっただけに、無念さが伝わってきた。それでもホールアウト後はベストを尽くしたというスッキリとした表情を見せた。
「悔しい気持ちはありますが、それ以上に麗央さんがいいプレーをしたので、さすがだと思います」。首位と2打差の3位タイでスタートしたこの日、追いかける立場としては序盤からスコアを伸ばしたいところだが、ボギーが先行する苦しい展開となった。それでも、自分のペースを崩すことなく、目の前の1打に集中し続けた岩井。気がつけば、14番ホールまでに4つのバーディーを奪い返し、首位と1打差の2位にまで順位を上げていた。
当然、1ホールでも早く首位に並びたいところだったが、この日はいつものようなショットのキレを感じてはいなかったという。「逆に今日の調子でここまでこられるとは思っていませんでした」と振り返る。難コースを舞台にしても、自分らしいゴルフをしたい、ギャラリーを楽しませたいという思いが、岩井のゴルフを支えていた。
実際、終盤はティーショットがラフにつかまったこともあり、バーディーチャンスどころか、グリーンをとらえることもできなかった。それでも攻める姿勢は崩さない。17番ホールではグリーン横のラフからチップインバーディーを狙いにいき、4メートル近くカップをオーバーする。本来ならこの時点では首位と1打差だっただけに慎重にいきたいところだが、バーディーを欲しい気持ちが安全策を上回った。なんとかパーパットを決めて事なきを得たが、続く18番でも同じ状況を迎える。
グリーン脇のラフから12ヤードのアプローチだ。当然のようにチップインバーディーを狙いに行く。ショートだけは避けたいと思うため、またしてもピンを3メートルほどオーバーする。今度はパーセーブできず、ボギーを叩いた。
最終的に優勝した竹田とは2打差の2位に終わった岩井。これまでツアー6勝を挙げているが、公式競技での優勝がないだけに、今回のチャンスをものにしたかったが、わずかに手が届かなかった。それでも悔いはない。「これからも優勝争いの回数を増やして、また次に勝てればいいかなと思います」。今季の公式競技はまだ1試合残っている。そこへ向けて、明日からまた自分の技を磨き続けるだけだ。
(山西 英希)
最終18番・パー4、約3メートルのパーパットを外した瞬間、目を閉じて天を仰いだ岩井明愛。せめて首位の竹田麗央と1打差でホールアウトしていれば、プレーオフのチャンスもあっただけに、無念さが伝わってきた。それでもホールアウト後はベストを尽くしたというスッキリとした表情を見せた。
「悔しい気持ちはありますが、それ以上に麗央さんがいいプレーをしたので、さすがだと思います」。首位と2打差の3位タイでスタートしたこの日、追いかける立場としては序盤からスコアを伸ばしたいところだが、ボギーが先行する苦しい展開となった。それでも、自分のペースを崩すことなく、目の前の1打に集中し続けた岩井。気がつけば、14番ホールまでに4つのバーディーを奪い返し、首位と1打差の2位にまで順位を上げていた。
当然、1ホールでも早く首位に並びたいところだったが、この日はいつものようなショットのキレを感じてはいなかったという。「逆に今日の調子でここまでこられるとは思っていませんでした」と振り返る。難コースを舞台にしても、自分らしいゴルフをしたい、ギャラリーを楽しませたいという思いが、岩井のゴルフを支えていた。
実際、終盤はティーショットがラフにつかまったこともあり、バーディーチャンスどころか、グリーンをとらえることもできなかった。それでも攻める姿勢は崩さない。17番ホールではグリーン横のラフからチップインバーディーを狙いにいき、4メートル近くカップをオーバーする。本来ならこの時点では首位と1打差だっただけに慎重にいきたいところだが、バーディーを欲しい気持ちが安全策を上回った。なんとかパーパットを決めて事なきを得たが、続く18番でも同じ状況を迎える。
グリーン脇のラフから12ヤードのアプローチだ。当然のようにチップインバーディーを狙いに行く。ショートだけは避けたいと思うため、またしてもピンを3メートルほどオーバーする。今度はパーセーブできず、ボギーを叩いた。
最終的に優勝した竹田とは2打差の2位に終わった岩井。これまでツアー6勝を挙げているが、公式競技での優勝がないだけに、今回のチャンスをものにしたかったが、わずかに手が届かなかった。それでも悔いはない。「これからも優勝争いの回数を増やして、また次に勝てればいいかなと思います」。今季の公式競技はまだ1試合残っている。そこへ向けて、明日からまた自分の技を磨き続けるだけだ。
(山西 英希)
【Photo:Atsushi Tomura/Getty Images】
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