日本プロゴルフゴールドシニア選手権大会 ユニテックスHDカップ2024・最終ラウンド

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ーーー最終成績ーーー

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「日本プロゴルフグランド・ゴールドシニア選手権~ユニテックスHDカップ2024~」は全日程が終了。68歳以上のゴールドの部は室田淳(69)が6バーディ・1ボギーの「66」と、エージシュートで4打差を逆転、トータル4アンダーで昨年大会に続き連覇を達成した。3打差のトータル1アンダー・2位には尾崎直道が入り、初日にトップに立っていた倉本昌弘は1バーディ・3ボギー・3ダブルボギーの「79」と崩れ、トータル5オーバーで7位に終わった。

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室田の優勝会見はニコニコが止まらなかった。初日は「72」で1オーバー・5位タイ。首位の倉本とは4打差で「きょうは倉本の勝ちだなと思っていた。でも直ちゃん(直道)が頑張っているから、2人が良い勝負をしたら、良い試合になるなと思っていた」と、優勝は半ば諦めていた。それは「彼はトップに立ったら強い。タイガー・ウッズと一緒だから」と倉本の強さを認めていたからでもある。

倉本が自滅して優勝がコロがり込んできたようにも見えるが、強風が吹いた最終日にゴールドの部でアンダーパーをマークしたのは「66」の室田と、「70」の重信秀人しかいない。2日間を通じてもアンダーパーは、室田と直道の2人だけだった。

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「昨日(初日)はずっとワンピンくらいについたけど、入ったのは1個だけ(笑)。今日は真下の1メートルが3つくらいあった。あと9番と17番でワンピンが2発入って、パー5で2オン2パットが1個。決してたいしてゴルフではないんだよ」とご満悦。最終日はショットとパットが噛み合って好スコアにつなげた。

「飛ばなくなったからフェアウェイに行くのよ」というドライバーの飛距離は69歳にして250ヤード。全長6083ヤードのコースではセカンドは100ヤード前後しか残らない。「あと30ヤード飛べば、レギュラーでやるよ」と冗談まで飛び出した。

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優勝を意識してなかったとはいえ、最終日は勝負服の赤いポロシャツを身にまとった。これは低迷していた時期に球筋をフェードからドローに変え、2001年のレギュラーツアー「カシオワールドオープン」で7年ぶりの優勝を飾った際に赤いポロシャツを着ていたことから続けているゲン担ぎだ。「最終日はいいところにいたら赤。燃える赤。今日はあんまり頑張る気はなかったんだけども」と白い歯をみせる。さらに、左足からゴルフシューズを履くゲン担ぎも守った。

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そんな室田の悩みはパッティング。2005年から18年守り続けてきたシニアツアーの『賞金ランキング上位30位』の賞金シードを、昨シーズンは41位で初めて落とした。今シーズンは『生涯獲得賞金ランキング上位20名』の資格でシニアツアーに参戦している。現在の賞金ランキングは52位だ。「いいゴルフをすれば(30位以内は)すぐにいけるよ。だけどパターがどうしようもない。この5年間いろんなことをやった。いいパターないの?(笑)。いくらショットが良くてもパッティングが悪かったら全然ダメ。ビッグスコアが出ない」。

現在の対策は「ボールを見ないこと」だという。「目をつぶっているんじゃないよ。2メートルくらいのカップがすぐそこに見えているときにボールを見ていると、無意識にフェース面がちょっとズレて打ち出しが変わる。だから外れる。それが大事なときにね。ヘッドを追ったり、下の芝を見ている方が入る」と、シニアツアー歴代2位の20勝を挙げた鉄人は語る。

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この勝利で「日本プロシニア」(05、09、12、15年)、「日本シニアオープン」(11、13年)、「日本プロゴルフグランド」(18、20、22年)、そして「日本プロゴルフゴールド」(23、24年)と、室田が持つシニアの日本タイトルは11個目となった。次は何を目標にプレーするのか。「エージシュート。高橋勝成さんを追っている」。自分の年齢と同じかそれ以下で1ラウンドを回るエージシュートは、シニアツアーに限定すると、高橋勝成は歴代最多となる35回、室田は9回を記録している。

「俺は7月に69歳になったけど、67とか68のときは難しかった。3アンダーまではスッと行くけど、あと1個がプレッシャーでなかなか獲れない。でも69歳になると2アンダーくらいになったら大丈夫だなと思えるようになった」。

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高橋勝成は現在74歳で、2オーバーでもエージシュート。しかし、10回までしか使えない『生涯獲得賞金ランキング上位20名』の資格は今年で8回を数えた。高橋はあと2回、室田はあと9回を残していることになる。現時点でエージシュートの回数の差は「26」と開きがあるが、この優勝でつめていきそうな勢いがある。

「やっぱり優勝するとか、優勝争いをすると気持ちが前向きになる。これがないとやっていて楽しくない。ただ回っているだけ。きょうは良かった。ちょっと明るくなってきた。来週のシニアプロが楽しみだな」。調子を上げて迎える次週の「日本プロゴルフシニア選手権大会 TSUBURAYA FIELDS HOLDINGS ULTRAMAN CUP」でも、室田のエージシュートが期待できそうだ。

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著者プロフィール

PGAはゴルフの正しい普及と発展を願い、誰にでも愛される「国民のスポーツ」「生涯スポーツ」となるため、日本ゴルフ界のリーダーとして活動しています。PGAの使命は、トーナメントプレーヤーの育成、ゴルフ大会の開催・運営に加え、ゴルフの正しい普及と発展を具現化するために、ティーチングプロ資格を付与したゴルフ指導者を育成しています。さらにPGAでは幅広い分野で積極的な取り組みを行い、地域に密着した社会貢献活動、ジュニアゴルファーの育成など多方面にわたる取り組みを日々歩み続けています。

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